飛んだり、踏んだり、歩いたり。これらの動作は私たちがあまり意識しなくてもできる動作。前後に踏み込んだり、上下に飛んだり、左右に動いたりできるのは、大臀筋がそれを可能にしてるから。大臀筋は体でもっとも大きな筋肉で、バランスや可動性、柔軟性を補助するもっとも重要な筋肉の1つ。

「臀部は、中臀筋、小臀筋、大臀筋から成り立っています」と話すのは、フィットネスインストラクターでYoutubeチャンネル『NikkiFitness』のクリエーターのニコール・グロー。チャンネルを見れば、大臀筋を強く保つことがなぜ重要かがわかるだろう。

大臀筋は、引き締まったお尻を目指すだけでなく、体幹を真っすぐに保ち、股関節を内・外旋を助け、大腿部を外・内転する役割を担っている。「強い大腿筋は、特に運動や機能的運動をする際にハムストリングスやヒップ、腹筋、背筋などの他の筋肉を保護するのに役立ちます」とグロー。「大臀筋が強いと荷物を持ち上げたり、階段やはしごを登ったり、上り坂を歩いたりする他、水泳、ハイキングやその他多くの娯楽などが行いやすくなります」

生まれながらにして強い大臀筋に恵まれている人もいるが、そうでない人は引き締まった大臀筋を維持するために、よりハードに運動する必要がある。「大臀筋は時間が経つとしぼみ、平らなお尻になってしまいます」とグローは説明する。けれども、彼女いわく大臀筋や大腿四頭筋、ハムストリングスを中心とした運動をすれば鍛えることが可能とのこと。今回は、グローがおすすめする8種のお尻引き上げエクササイズをご紹介。これらの簡単な動きを週に2〜3回取り入れると、最適な結果が得られる。

1.プリエ・ジャンプ

臀筋

ターゲット:大臀筋、大腿四頭筋
必要機器:体重

ジャンピングジャックを20回行う。最後の1回は、つま先を横に向けてスクワットの姿勢で着地。両ヒザが足首の上にくるようにする。足とヒザを一緒に上げて飛び上がり、椅子に座るように降ろす。これで1セット。1分間の休憩またはその場で足踏みし、これを3セット行う。

2.サイド・ランジ

ターゲット:大臀筋、大腿四頭筋
必要機器:体重

臀筋

立った姿勢から始め、右足をサイドに踏み込む。右ヒザを90°くらいに曲げ、両手で右足の大腿四頭筋(ヒザ上)を支え、つま先を斜め右に向ける。左足は真っ直ぐに伸ばし、足が床から浮かないようにして、つま先を斜め左に向ける。右の体重を戻す。これを20回繰り返し、足を入れ替える。

3.レインボー・グルート・ライズ

ターゲット:大臀筋
必要機器:体重

臀筋

よつんばいの姿勢になり、右脚をまっすぐ伸ばしお尻の高さまで持ち上げる。左のかかとの上を通り、アーチを描くように左側の床をタッチする。お尻の高さまで脚を戻したら、右側の床をつま先でタッチする。虹を描くように20回繰り返した後、左右の足を入れ替える。

4.ジャンピング・ランジ

ターゲット:大臀筋、大腿四頭筋
必要機器:体重

臀筋

両足をそろえ、両手はお尻に添える。まっすぐ飛び上がり、右ヒザは足首の上に、左足は後ろになるようにして、ランジの形で着地する。もう一度ジャンプし、次は逆に左ヒザが足首の上にくるように着地して、左右入れ替える。左右交互に10回、3セット行う。

5.スーツケース・スクワット

ターゲット:大臀筋、大腿四頭筋
必要機器:軽いダンベル

臀筋

両足を腰幅に開いて立ち、両手に約2〜7キロ程度の重さを持つ。胸を張ったまま、ヒザを深く曲げる。大臀筋を床に向かって下げ、重量の先を床につける。その後、スーツケースを二つの持ち上げるようにして立ち上がり、重量を肩の方へ持ち上げダンベルカールを行う。これを20回繰り返し、3セット行う。

6.ブリッジ・トライセプス・スカルクラッシャー

ターゲット:大臀筋、大腿四頭筋
必要機器:軽いダンベル

臀筋

約2キロの重量を両手に持ち、あおむけになる。手のひらを内側に向けて、両腕を持ち上げる。両ヒザを曲げ、両足を腰幅に開き、ブリッジの姿勢になる。大臀筋を床から浮かせるようにして押し上げる。右脚を伸ばして床と平行にする。ヒジを曲げ、重量を耳の横に下ろす。同時に、伸ばした足を持ち上げ、スタート地点に戻る。これを20回行い、反対側も同様に行う。

7.プライオ・パワーキック・トゥー・ランジ

ターゲット:大臀筋、大腿四頭筋、ハムストリングス
必要機器:体重または軽いダンベル

臀筋

足をそろえて真っすぐ立ち、両手を上げて拳を作り、顔を覆う。右脚を前へ蹴りだし、ヒザを曲げて着地する。左脚を後ろに伸ばし、右ヒザが足首の上にくるように深く曲げる。右手は太ももに添え、左手は床をタッチする。ジャンプして最初の姿勢に戻る。右側を20回行い、左側も同様に行う。

8.ローンモーアー・プル

ターゲット:大臀筋、大腿四頭筋、ハムストリングス
必要機器:体重または軽いダンベル

臀筋

右脚で立ち、左脚を後ろに踏み込み、右ヒザは足首の上にくるようにしてランジの姿勢になる。左ヒザを胸に引き寄せ、ランジの姿勢に戻る。左手に軽い重量を持ち、脚を上げる際に左ヒジを空に突き上げるように、重量を肋骨まで上げると効果的。脚を入れ替え、反対側も10〜20回繰り返す。

※この記事は、『Prevention』から翻訳されました。

Text: Nicol Natale Translation: Asami Akiyama