コサックダンスは必要ない。
パーソナルトレーナーに「もっとやるべきエクササイズ」は何かと問えば、高い確率で「コサックスクワット」という答えが返ってくる。その昔、東欧のコサックという民族が踊っていた伝統的なフォークダンスにちなんで名づけられたコサックスクワットは、筋力トレーニングにもモビリティエクササイズにもなる。包括的なレッグデーのメニューを探している人にもうってつけ。今回はイギリス版ウィメンズヘルスより、コサックスクワットのやり方についてご紹介。
「コサックスクワットでは従来のスクワットと同じ筋肉(大腿四頭筋、臀筋、ハムストリングス、体幹、内転筋、股関節屈筋など)が使われますが、運動の面は異なります」と説明するのは、フィットネスジム『Fitness Lab』のパーソナルトレーナー、エミリー・テイラー。「片脚で体を安定させるのに欠かせない中臀筋を鍛えるには、ピッタリのエクササイズです」
テイラーによると、コサックスクワットで前額面(左右)の動きを取り入れれば、トレーニングのバランスが良くなる。「足首、ヒザ、股関節をそれぞれ違う方向に動かすエクササイズをすることで、体の動きがよく分かるようになりますし、コントロールもしやすくなります。敏しょう性や筋力も向上しますよ」それだけではない。コサックスクワットは、専門家の中でモビリティエクササイズとして名高く、股関節、ヒザ、足首の可動域を広げてくれる。メリットばかりでデメリットが見当たらない。
確かに2つはよく似ている。テイラーいわく使われる筋肉は同じだけれど、使われ方は違うそう。これはフォームと可動域が違うから。コサックスクワットでは、常に広いスタンスをキープする。ラテラルランジ(サイドランジ)では、横に出した足を毎回しまう。コサックスクワットでは上半身が常に直立。ラテラルランジでは少しだけ前かがみ。可動域も大きな違い。「コサックスクワットでは可動域と柔軟性が許す範囲で、できるだけ深く腰を落とします。一方のラテラルランジでは、太ももが地面と平行になったところで体を押し上げ、直立姿勢に戻ります」とテイラー。
コサックスクワットに初めてトライするときは、ウエイトを使わない方がいい。「これは、どのエクササイズにも言えることです。この点は強調してもしきれません。テクニックをマスターし、本当に自信を持って行えるようになるまでは、ウエイトの使用を考える必要すらありませんよ」とテイラー。
1.足を肩幅より広く(相撲スクワットと同じ幅に)開き、つま先をやや外に向ける。
2.体重を右脚に移しながら右ヒザを曲げ、腰を落とす。上半身は常に直立、左脚は常にまっすぐ。
3.腰を落としながら、左足のつま先を上げて天井に向け、かかとだけ地面につける。
4.可動域が許す範囲でできるだけ深く腰を落とし、右足で踏ん張りながら体を押し上げ、スタートポジションに戻る。
1.腰を落とすのが速すぎる「スクワットのポジションに慌てて入ろうとしてしまうのは、一番よくある間違いです」とテイラー。合言葉は、ゆっくりと着実に。ペースを上手くコントロールして、筋肉にかかる負荷を終始一定にキープしよう。
2.前かがみになりすぎ上半身をできるだけ直立させることに集中しよう。「呼吸をコントロールして、体幹を締めておくのがポイントです」とテイラーはアドバイスする。「体を左右にひねらないよう、腹斜筋に終始力を入れるのも大切です」
3.無理をしているコサックスクワットでは、お尻が芝生につくくらい腰を落とすのが良いとされる。とはいえ、何をするにも無理は禁物。深さも可動域も、時間と共に向上する。
※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。
Text: Kirsti Buick Translation: Ai Igamoto
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