よくある瞑想の勘違いで、「無になる」「思考を止める」というのがあります。もちろん、瞑想によって無になったり、思考が止まったりするのは素晴らしことですが、いきなりその境地に辿り着くわけではありません。ステップがあります。そのステップとしておすすめなのが集中瞑想です。

集中瞑想とは、瞑想中何かに集中している状態です。それは、しばしこんな表現をされます。「まるで集中の中に自分がすっぽり入ってしまったかのよう」または「集中とは一点で止まっているかのよう」。このことから、集中瞑想はもともと止観瞑想と呼ばれ、“止”はサンスクリット後でシャマタ、またはパーリ語でサマタ。これはヨガのガイドでもよく出てくる、ポーズで止まる時の掛け声です。つまり何かに集中して一点に定まり止まった状態のことを表します。

人間は絶えず決断をしており、思考がなくなることはありません。そこで、何か対象物を決めてそこに集中し瞑想を行なうテクニックを使います。例えば以前にも紹介した、キャンドルの炎を見つめる瞑想や、呼吸をカウントしながら瞑想を深めていくのは集中瞑想の一種です。

今日はお子さんともチャレンジできるマントラ瞑想をしていきます。

マントラとはサンスクリット語で言葉という意味ですが、日本語では真言と訳されることも多いです。日本には古来より言霊という捉え方が存在し、言葉自体にエネルギーがあると言われてきました。マントラもその言葉の持つエネルギーを体や心に染み渡らせる瞑想法です。

マントラにはさまざまなものがあり、念仏や経典の一部を使っていましたが、宗教的な意味を介さず、オリジナルのマントラを唱えることもできます。

例えば英語ではアファーメーション(肯定的な自己宣言)がよく使われます。

例:I am Here , I am Love, I am Happy,I can do this, I am Beautiful, I know I am ok など

まずは自分のオリジナルのマントラを作ってみましょう。

誰かにかけて欲しい言葉を、自分自身が自分に向かって言ってあげる。ポイントは覚えられる程度の短い言葉にすること。

例;私は頑張っているお疲れ様、私は私を大切にする、私は愛されている、私は大丈夫……

また文章ではなく愛、光、奇跡、といった単語でもOK!

注意点は言葉自体のエネルギーを使った瞑想なので、否定語を含んだ否定文を作らないこと。

否定文は肯定文に直します。例;私は恐れない→私は安心している


マントラ瞑想のやり方

おすすめの場所:静かな場所

おすすめの時間帯:朝昼晩いつでもかまいません

姿勢:椅子に座るか床に座るかどちらでも

瞑想時間:1分〜5分程度

  1. まず呼吸を整え軽く目を瞑ります
  2. そしてマントラを言います。心の中で唱えても、口に出しても構いません
  3. 最低でも10回程度マントラを言います。
  4. 大きく深呼吸をしてゆっくりと目を開けます

とても簡単なのにパワフルなマントラ瞑想。朝鏡を見たときに、自分に向かってマントラを唱えてあげることもできます。ちょっと誰かに励まして欲しいとき、自分自身がその誰かになれるように。あなた自身が内側から生み出すエネエルギーが何よりも強いことを感じてみてください。

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佐々木依里
瞑想家、マインドフルネス指導者、環境活動家、モデル

 瞑想家、マインドフルネス指導者、環境活動家、モデル
11歳から瞑想と環境活動に興味をもち独学やお寺で瞑想を始める。現在は瞑想会の開催やマインドフルネスの指導者として活動。
また環境省森里川海アンバサダーとして環境活動家としてプラスチック問題に取り組む。
心の平和=地球の平和を目指しインスタグラムで精力的に瞑想配信中。
インスタグラム:www.instagram.com/erisasakimeditationjourney/