2021年に日本政府が成長戦略実行計画の中で「国民がWell-beingを実感できる社会の実現」を発表しました。Well-being(ウェルビーイング)とは“well(良好)”で“being(あること)”の意味で、「幸福、安寧、身体的・精神的・社会的に良好な状態。特に、社会福祉が充実し、満足できる生活状態にあること」を示す言葉です。またWHOでは健康を「病気でないとか、弱っていないということではなく、身体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態(well-being)にあること」としています。

Well-beingが表す幸せや喜び平和、精神的、身体的に満たされた状態は、人によって異なります。さらに時代の変化にも大きく左右される流動的なものです。個人、時代、暮らし方、生き方によって変化するものだからこそ、自分達ひとりひとりが自分なりのWell-beingを持っていていいと思います。

個人レベルでのWell-beingなくして、社会レベルのWell-beingなんてありえるわけがありません。個人レベルのWell-beingは肉体的、精神的、社会的に満たされた状態であることが必要です。

最新のWell-being研究では、ある2つの大きな要素が満たされた状態にとても重要だと言われています。その2つとは……

  1. 選択肢があること
  2. 自己決定が可能なこと

精神的に辛い状況は選択肢がなく、ただ追い詰められるように強制を強いられ自分の内なる声や意志を無視し尊重されない状態。逆に精神的にWell-beingな状況では、選べるだけの選択肢が用意されていて、自分の意思や個性が尊重され自由にいられる状態。

Well-beingを実現する為には、マインドフルネスや、瞑想の役割がとても重要だと考えます。

まず、幸せや豊かさといった人によって異なるものを話すときに、内観の力が必要だからです。内観とは自分自身の精神状態や体の変化などを自分自身で観察することです。

さまざまな種類の瞑想があり、ヨガニドラやボディスキャン、呼吸法は体の状態を観察するのに最適です。また、心の状態に気づくマインドフルネス瞑想や感情を管理するセドナメソッド、集中瞑想を行うことで、脳疲労やストレスの軽減が期待できます。自分自身を不安や既成概念、こうあるべきという思い込みから自由にする瞑想はWell-beingそのものを体現しています。

私たち現代人は常に何かをしている生き物です。朝起きてから夜寝るまで、止まることなくずっと働き続けています。ある学者は人類を「我々はHuman Beingヒューマンビーイングではなく、Human Doingヒューマンドゥーイングだ」表現するほど、何かをすることで満たされると思い込んでいます。または何かを持つ(Having)つまり所有することで自分を満たそうともします。しかしDoingもHavingも限界がありません。どれだけやっても、どれだけ持っても上には上があり満たされないのです。Beingはまずは立ち止まることから始まります。自分を観察し自分に気づき「ただ在る=Being」を実践し続けることで、自分なりのWell-beingを確かめられるはずです。

究極のBeing=瞑想であなたのWell-beingに出会ってみてください。

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佐々木依里
瞑想家、マインドフルネス指導者、環境活動家、モデル

 瞑想家、マインドフルネス指導者、環境活動家、モデル
11歳から瞑想と環境活動に興味をもち独学やお寺で瞑想を始める。現在は瞑想会の開催やマインドフルネスの指導者として活動。
また環境省森里川海アンバサダーとして環境活動家としてプラスチック問題に取り組む。
心の平和=地球の平和を目指しインスタグラムで精力的に瞑想配信中。
インスタグラム:www.instagram.com/erisasakimeditationjourney/