不安や怒りなどのネガティブな感情もあれば、思いやりや喜び、安らぎなどポジティブな感情もあります。また、もやもや、むしゃくしゃなどといった言葉では言い現しきれないような違和感やフラストレーションなど、私たちの心にはさまざまな感情が渦巻いています。

混沌とした状態は決して不自然なことではなく、むしろとっても自然なこと。ネガティブな感情とポジティブな感情、なんとも言えない気持ちが同時に存在しています。

「嬉しいけど、悲しい」「不安だけど、楽しみ」「恥ずかしいけど、ありがたい」など感情は複雑で当然なのです。

そして感情に振り回されないことが素晴らしいといつしか語られ、『感情はコントロールするもの』というイメージが定着しているように感じます。しかし、先にもお伝えしましたが、感情は自然に湧き起こり複雑なものです。そして感情にはそれぞれ役割があります。

例えば喜びの感情には、前向きに生きるための活力を与えるという大きな役割があります。

悲しみの感情には、自分の痛みを知ることによって他者の痛みを想像する力や、大切なことに気づく力に繋がるなど大切な意味があります。

そして怒りの感情は2次感情と呼ばれ、怒りを引き起こした本当の感情に蓋をするために起こるとも言われています。例えば、無視されて悲しい、軽率な態度をされて虚しい、といった悲しい虚しいという感情が言えない代わりに、怒りとして表現することがあります。また不条理さを感じた時、怒りのエネルギーを使って勇気を振り絞って表現している時もあります。

怒りの役割は、本当のことが言えないときや、思いを、怒りによって最大限のエネルギーで主張していると言えます。

こんなに重要な役割を果たしている感情なのですから、押さえつけるようにコントロールするのではなく、ぜひマネージメントしてあげてほしいのです。

コントロールは制御、マネージメントは管理し運用すること。

何も感情が湧き上がらない人生は、味気ないものです。大事なのは、ネガティブな感情に振り回されない事。感情は過去の記憶と結びついて心の奥に仕舞われています。

ネガティブな気持ちになった時、「過去にもこういう気持ちになることあったな、だから自分はダメなんだ」とか、または「もうこんな自分はダメだ。きっと全部うまくいかない」と、未来を悲観し負のスパイラルに入っていくことも多々。ネガティブな感情というのは不安を増幅させやすいのです。そこで、これまで紹介した、呼吸法や、瞑想、軽い運動などをして、ネガティブな思考から距離を置くことはとっても有効です。

心も体と同じように、心の健康を保つためには呼吸法や瞑想など心のエクササイズをしてマネージメントする必要があります。

私たちに湧き起こる感情は人生のGIFTです。喜びも悲しみも安らぎも不安も全部自分の一部です。すべて一緒に抱きしめて、自分らしく生きましょう!

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佐々木依里
瞑想家、マインドフルネス指導者、環境活動家、モデル

 瞑想家、マインドフルネス指導者、環境活動家、モデル
11歳から瞑想と環境活動に興味をもち独学やお寺で瞑想を始める。現在は瞑想会の開催やマインドフルネスの指導者として活動。
また環境省森里川海アンバサダーとして環境活動家としてプラスチック問題に取り組む。
心の平和=地球の平和を目指しインスタグラムで精力的に瞑想配信中。
インスタグラム:www.instagram.com/erisasakimeditationjourney/