リフォーマーに絶賛されるだけのメリットがあることは分かっていても、始め方が分からない。そんなあなたのために、オーストラリアの人気ピラティススタジオ『Bodylove Pilates』を設立したインストラクターのアリ・ハンドリーが、「リフォーマー・ピラティス」に関する質問に答えてくれた。その内容をオーストラリア版ウィメンズヘルスからご紹介。定期的にリフォーマーを使うべき理由も、これでハッキリするはず。

「リフォーマー・ピラティス」とは?

「リフォーマー・ピラティス」は、リフォーマーというマシンの上で行うタイプのピラティス。マットは使わないけれど、センタリング、集中、コントロール、正確性、呼吸、流れなどの原則は従来のピラティスと同じ。リフォーマーは、ピラティスの創始者であるジョセフ・ピラティスが1920年代に考案したマシンで、スプリング(バネ)、ロープ、滑車、キャリッジ(ベッド部分)から構成される。

クラスの中では、リフォーマーの上で横になったり、座ったり、立ったり、ストラップを引っ張ったり、フットバーを押したりという幅広いエクササイズが行われ、ヨガブロック、ピラティスリング、軽量ウエイト、レジスタンスバンドなどのアイテムが使われることもある。

Gym for Pilates
jovanjaric//Getty Images

「リフォーマー・ピラティス」の主なメリットは?

リフォーマー・ピラティスを定期的に行うと、筋力、柔軟性、バランスが鍛えられるため、結果的に姿勢や身のこなし、メンタルヘルスが改善する。

1.全身ワークアウトになる

リフォーマーの上で綿密にデザインされたエクササイズを行えば、全身がバランスよく鍛えられる。

「巧妙に調節されたスプリングを使うことで、大きな筋肉群だけでなく、体を安定させる小さな筋肉群も活性化されるので、全身が満遍なく強くなります」と話すアリによると、これで全身に変化と調和、バランスが生まれるそう。

「体の左右どちらかだけを鍛えることができるのも、片側だけが弱い人にとっては重要です」

2.筋肉が引き締まって強くなる

「マシンのスプリングとレバーを駆使すれば、体に負荷がかかります。また、筋肉を収縮させるだけでなく、同じだけ弛緩させることもできるので、筋肉が伸びて引き締まります」とアリは説明している。

リフォーマーは驚くほど多彩。負荷レベルにも幅があるので、自分をどんどん追い込める。

3.強度は高いけれど衝撃は少ない

リフォーマー・ピラティスは、怪我をしている人にとって理想的なオプション。でも、新しいことに挑戦するのは、必ず医師に相談してから。

「自重の代わりにスプリングとロープを使えば、上半身または下半身が別々に鍛えられるので、リフォーマーは怪我をしている人にとって非常に有益なマシンです」とアリ。

4.体幹が強化され、姿勢が良くなる

「リフォーマーを使ったエクササイズの多くは、体幹と同時に、体幹を取り囲む筋肉も鍛えます」とアリは続ける。体幹を使った動きは、シックスパックを作るためだけでなく、姿勢を良くするためにも効果的。

「リフォーマー・ピラティス」で体重は減る?

アリによれば、可動性と安定性を高めるエクササイズを組み合わせ、強くて長い、引き締まった筋肉を作ることがリフォーマー・ピラティスの目的。その過程でカロリーが燃え、筋肉の形が変わってくるそう。

つまり、リフォーマー・ピラティスはダイエットに役立つということ。また、有酸素運動やHIITをピラティスに取り入れるスタジオもある。

「リフォーマー・ピラティス」に前知識は必要?

リフォーマーを見ると、最初は気が引けるかもしれない。でも、正しい指導さえ受ければ、どんなフィットネスレベルの人でも簡単に使える。

まずは初心者クラスに参加するのがオススメ。「容易とは言えませんが、マシンに慣れて、怪我を防ぎ、体の基盤を強くするのに役立ちます。難易度の高いクラスは、それからでいいでしょう」

Woman is stretching on a reformer in pilates studio.
Betsie Van der Meer//Getty Images

「リフォーマー・ピラティス」が向いているのは?

ピラティスは万人向けのエクササイズ。

アリいわく、リフォーマーはロープとスプリングを駆使するだけで難易度が簡単に変えられるため、アスリートや妊婦、リハビリ中の人にもオススメ。「筋トレにも、有酸素運動にも、ストレッチにもなりますからね!」

「リフォーマー・ピラティス」と併せて他のエクササイズも行うべき?

アリによると、リフォーマーだけでも体は十分フィットになる。「でも、リフォーマーはヨガ、ボクシング、ダンスなどのエクササイズを補完するのにも使えます」

日本でもリフォーマー・ピラティスを体験できるスタジオが増えているので、気になる人は試してみては?

※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Lauren Williamson Translation: Ai Igamoto