妊娠によって女性の体は大きく変わる。皮膚が伸びるのも、妊娠線が現れるのも、体重が増えるのも、至って自然な産後の現象。でも、それが女性の自身を奪ってしまうこともある。今回は秘書として働く27歳のオリビア・アケソンが産後に自分の体を愛せるようになるまでをイギリス版ウィメンズヘルスからご紹介。

オリビア・アケソンは、2019年12月に第1子のグンナーくんを出産。産後の心境の変化を語ってくれた。

赤ちゃんがいる人は大抵そうだと思うけれど、息子を産んで、私の体は大きく変わった。おなかが非常に大きかったので、妊娠前はピンと張っていた腹部の皮膚が、出産後は伸びてしわくちゃに。

出産前は、出産後の体のことなど考えていなかった。私は昔から流れに身を任せるタイプだし、なるようになると思っていたから。

自分の体に対しては、いろんな感情が湧いてきた。最初は自信満々だったけれど、妊娠第3期以降は赤ちゃんの体重で太ももがつらかった。幼少期から体操をしていた私は、大人になってもスポーティーな体形だった。その体形を失うのは、ずっと変わらないと思っていた分、変な感じ。

もちろん、体に対する気持ちは、体の使い方次第で変わる。出産後、ロックダウンに入ったけれど、かなりアクティブだったから体に対しても前向きだった。

でも、SNSが普及した現代では、やっぱり自分が不完全に感じてしまう。出産後は、おなかの皮膚だけでなく、お尻に現れた妊娠線も気になって仕方なかった。普段は衣類で隠されているけれど、ビキニを着れば絶対見える。おなかは手触りが変わったし、皮膚が伸びてしわしわに。座ると二段腹になるのはともかく、立ったときまで違和感がある。いまでこそ自分の体に感謝しているけれど、息子を産む前の自分なら、この体をこき下ろしていただろう。

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それにSNSはもろ刃の剣。妊娠6カ月目で、妊娠前の私の体をしている人も。これは受け入れがたい事実だった。妊娠してもキラキラのSNSスターを見ては「私はぶくぶく太っているのに、どうしてあんなにキレイなの?」と嘆いていた。でも、そんな人はひと握りだけ。

私が羊水過多(羊水が過剰にたまること)だったのも、SNSがつらかった理由の一つ。「おなかが超大きいけれど、双子なの?」というコメントばかりで、「ビール腹みたい」と言われたときは本当に傷ついた。

その一方で、インスタグラムのボディー・ポジティブなアカウントはフォローする価値がある。私はメーガン・ローズ・レーンのアカウントが好き。産後の体(妊娠線や二段腹など)に関する前向きなメッセージがいっぱいだから。彼女の影響力はホンモノで、フォロワーから妊娠線の写真を募り、パワフルなメッセージを発信したこともある。

妊娠と出産を経験し、自分の体に新しい敬意の念が芽生えたのは間違いない。昔から自分の体につらく当たってきたけれど、最近は「そんなこと言わないで。赤ちゃんを産んだのよ! その体で大丈夫、完璧じゃなくていい」と言っている自分に驚く。

私は変化を比較的早く受け入れた。おなかの皮膚も妊娠線も全部まとめて。いずれ受け入れなきゃいけないし、正直なところ、私は自分に満足している。私の体は素晴らしい。妊娠と出産に耐え、新しい命を生み出したわけだから。

※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Gabrielle Dyer Translation: Ai Igamoto

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