ソーシャルメディアには、“理想”の体はこうである“べき”とでもいいたげな写真があふれているし、人の体にケチをつけないといられない人がいる。

とりわけセレブやアスリートは、多くの批判に耐えてきた。体操選手のアリー・レイズマンが米TSA(運輸保安局)の職員に腕の筋肉を冷やかされ、セリーナ・ウィリアムズがツイッターで「男みたいな体つき」と罵られたのは記憶に新しい。

でも、彼女たちは逆境を強さに変えて金メダルを獲得し、フィルター加工なしの写真で自分の体を前向きに捉えるメッセージを拡散したり、自分を見つめ直したり、ほかの女性を励ますような格言を残したりしてきた。おなかの脂肪や太もものセルライトが気になることは誰にでもあるけれど、このようなネガティブかつ無意味な考え方は、体形やサイズに関わらずすべての体は美しいという考え方で置き替えたほうがいい。

もしかすると、そのために必要なのは、あなたの背中を押してくれるような言葉かも? そこで今回は、自分の体に肯定的な25人のセレブたちのメッセージをアメリカ版ウィメンズヘルスからまとめて紹介。

1.リゾ

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2021年、ボディポジティブの女王リゾはTikTokで、ダイエット文化に対する自身の見方を語った。

「あなたの体は、あなたの体。あなたの体を持つ人はほかにいないんだから、その体を存分に楽しんで」

2.カーリー・ロイド

アメリカの女子サッカー選手カーリー・ロイドは、フィジカル面の強さに対する思いを2016年の『Shape』誌に語っている。

「私は強くなりたい。人を倒して、跳ね返したい。フィールドでは相手を怖がらせてなんぼ。一度倒せば、簡単に近づいてこなくなるから」

3.クリッシー・テイゲン

モデルのクリッシー・テイゲンは2018年、ツイッターで「インスタグラムはクレイジー」とつぶやいた。「自分のキラーボディを堂々と見せられるのは本当にスゴイこと。でも、みんながみんな超人的なスタイルをしていると、逆に普通の体が思い出される」

4.ガブリエル・ダグラス

リオ・オリンピックを控えた2016年、体操選手のガブリエル・ダグラスと母でマネージャーのナタリー・ホーキンスは『Teen Vogue』の取材に応じ、当時20歳のガブリエルが腕の太さで悩んでいたことを明かした。

「みんなが彼女の腕の筋肉を冷やかすものだから、彼女自身も過剰に気にするようになって。そんなときにガブリエルは、セリーナ・ウィリアムズが世間の批判を見事にさばいているのを見たのよね」とホーキンズ。「それで解放されたんでしょう。娘は『自分の体のことで人に謝らなくていいんだね。私の体は美しい』といっていました」

ガブリエルも「あれを乗り越えたあとは、なんでも乗り越えられる気がした」と語っている。

5.キャンディス・ハフィン

ボディ・ポジティビティを推進するモデルのキャンディス・ハフィンは、ロックダウンを現実的な考え方で乗り越えた。

「これまで私が口うるさく言ってきた通り、非現実的なボディサイズを目指して頑張るのは不健康。それよりもみんなには、自分が勝ち誇った気分になれることをしてほしい。だから私は、自分のアクティブウェアブランド『Day/Won』を立ち上げた。大事なのは、多くを成し遂げることじゃない。あなたを『今日もやったぞ!』という気持ちにしてくれるような小さなことにフォーカスすること」

6.ミシェル・カーター


リオ・オリンピックの砲丸投げで金メダルを獲得したミシェル・カーターは、ボディ・ポジティビティのアイコン的存在になっていることを受け、『People』にこう語った。

「もともと体が大きい人はいるし、それはいいこと。みんな同じ体形をしていたら、ちょっとつまらないでしょう。1人ひとり違うのは喜ばしいこと。1人ひとり違うからこそ私たちは美しい」

7.エマ・ワトソン

2013年、女優のエマ・ワトソンは「私もエマ・ワトソンみたいにキレイだったら、いい気分になれるかなあ」というファンのつぶやきに「内面の美しさに外見は関係ない」というつぶやきで返し、ファンを感動させた。

8.ビービー・レクサ


型破りな行動(TikTokに自分の体重を載せてしまうなど)で知られるシンガーソングライターのビービー・レクサは、素の自分を大事にしている。

「型破りなポップスターとしていうけれど、女性には自分の体を愛してほしいし、ボディサイズに関わらず自分が美しいと思えるようになってほしい」

9.ラナ・コンドル

2021年、『好きだった君へのラブレター』で一躍スターとなった女優のラナ・コンドルはインスタグラムで、ビキニ姿の写真を投稿することが「最高に怖かった」ことを明かした。でも、いまは、自分が自分であることに「感謝してもしきれない」そう。

「この体は、どん底の私を支えてくれた。パンデミックから私を守ってくれた。脂肪は補強材として働いてくれている。いままで散々苦労させてきたのに、今日も私を起こしてくれる。自分の体を褒めてあげよう。体は1つしかないんだから」

10.アリー・キーファー

2019年、エリートランナーのアリー・キーファーは、ソーシャルメディアで自分の体を肯定的に捉えようとしているほかの女性とつながり、いじめに立ち向かうことの大切さを訴えた。

「このような話が広がれば広がるほど、女性は健全に自分を愛せるようになる。『自分の弱みをさらけ出せば、自分のためになる』と思って話したら、いろいろな人からメッセージが送られてきて、それが自分だけでなく人のためにもなっていたことに気づいた。いまでは、お互いがお互いを支え合うコミュニティになっている」

11.アリエル・ウィンター


女優のアリエル・ウィンターは、批判のかわし方を知っている。

2017年には「自分の体をいつも前向きに捉えるのは大変」としたうえで、「私は自分の不安要素を隠さずに話しているから、100%ボディポジティブと思われているけれど、そうじゃない。すごくイヤな気分になるときもある。でも、私が与えられたのは、この体。これが私ということを思い出せば大丈夫」と『Refinery29』に語った。

12.ポーリーナ・ポリスコワ

元スーパーモデルのポーリーナ・ポリスコワは、ボディポジティブな考え方を広めるためにインスタグラムを活用している。エイジングを受け入れることに関してはとくに熱心。

2021年には「若い頃の柔軟性はないけれど、いまの私には成熟した柔らかさがある」というメッセージを投稿。「私の目は昔ほどパッチリしていないけれど、昔より多くのものを捉えてくれる。唇は昔ほどふっくらしていないけれど、真実を語り、思い切り笑うことを恐れなくなった。髪の色は変わったけれど、柔らかい白髪は髪に趣を添え、コントラストをつけてくれる。私の肌が鏡のように光を反射することはもうないけれど、いまは光を集めてくれる。その光は心の中で私を暖め、輝かせてくれている」

13.ローレン・ヘルナンデス

子どもの頃はクラスで一番背が低かったという体操選手のローレン・ヘルナンデスは、それを欠点ではなく長所として捉えている。

「私の身長は体操に適しているし、背が低いのは可愛いと思う」と『Today』に語った。「私を目標としてくれている女の子たちには、自信を持ってといいたい。自分に自信があるというのは幸せなこと。自信さえあれば前向きでいられるし、人にもやさしくなれるから」

14.ベセニー・フランケル

2021年、米リアリティ番組『リアル・ハウスワイフ in ニューヨーク』に出演していたベセニー・フランケルは、インスタグラムでフィルターに関する本音を吐露した。

「私がフィルターの愛用者なら、しわと目の周りのクマを消すだろうけど、これが50歳の私。欠点を見せるのは誠実なことであり、フィルター加工で自分を偽るのは自尊心を傷つける行為。何歳になっても本当の自分を見せられるのは、勇敢かつ美しいこと」

15.デミ・ロヴァート

歌手のデミ・ロヴァートはインスタグラムで、初のベッドシーンの撮影を終えた自分に拍手を送り、たとえ小さなことでも人生の重要な出来事を過小評価しないようにと呼びかけた。(この投稿は現在削除されている)

「小さな成功を祝うのは大切なこと。なんだか急に自分の体に対する自信が湧いてきた。笑えるほどぎこちないセックスに万歳」 

16.クラレッサ・シールズ

オリンピックのボクシングで米国人女性初の金メダルを獲得したクラレッサ・シールズは、2016年の『ESPN』ボディ・イシューのインタビューで、少し意外な心の内を明かしてくれた。

「私の鼻は大きすぎると思っていた。鼻にパンチを喰らうたびに『このデカ鼻め!』と思ったりして。でも、いまは自分が美しいと思うし、唇も分厚いけれど気にしていない」

17.エイジャ・ナオミ・キング

第1子を出産した女優のエイジャ・ナオミ・キングは、インスタグラムで大きな変化に耐えた体の強さを褒め称えた。

「これは妊娠前の写真じゃない。出産後。本当に体が内側から引き裂かれているような経験をしたあとの写真。出産という想像を絶するほど美しい経験をしてもなお、私の体はゴージャス!」

「出産を終えた私と私の体を祝して、この写真をシェアしたい。メイクも編集もフィルター加工もしていない(普段はフィルター大好きだけど!)。この写真に写っているのは私だけ…自分の体と赤ちゃんに畏敬の念を抱いている女性だけ!」

18.リンゼイ・ボン

オリンピックのアルペンスキー金メダリスト、リンゼイ・ボンは2020年のインスタグラムで、写真を投稿するたびにネガティブなコメントが送られてくることを明かした。

「私はXSサイズじゃないし、それで構わない。みんなに誓っていうけれど、自分の写真をフォトショップで加工することや、整形手術を受けたことは一度もない。ボトックスもフィラーもプチ整形も一切なし。本当にゼロ。私は100%ナチュラルで、100%リンゼイ」

19.ジャミーラ・ジャミル

女優のジャミーラ・ジャミルは、体を罵るボディ・シェイミングに断固反対。2019年に出演した米深夜トーク番組『ザ・デイリー・ショー』では司会のトレバー・ノアに対し、“ボディ・ポジティビティ”よりも“ボディ・リベレーション(体の解放)”や“ボディ・ニュートラリティ(体の中立性)”という言葉のほうがしっくりくると語った。

「体のことばかり考えないほうがいい。私は体のことでグチグチいわれていないから、そんなことが言えるんだけど。体形のことを考えていない日は、いろいろはかどる。鏡の前に立って『私の太ももが大好き、セルライトが大好き』ということはできないから、太ももやセルライトの代わりに、お金やオーガズムのことを考える」

20.アシュリー・グラハム

2014年、モデルのアシュリー・グラハムは『Flare』とのインタビューの中で、ありのままの自分の姿を愛することの大切さを率直に語った。

「世の中の女性には、自分にないものを求めないでほしい。大事なのは、自分のボディサイズに自信を持ち、自分の体を愛すること」

21.ジェニファー・ロペス

ハリウッドデビュー当時のジェニファー・ロペスは、あの“お尻”で大注目を浴びたけれど、マスコミにとやかくいわれても、ジェニファーはカーヴィーな自分の体を愛し続けた。

2013年には『Cosmopolitan』に対し、「立ち上がっていわなくちゃ。『私にも私のスタイルにも問題はない。問題があるのは、そっちでしょ!』って。その言葉をあなた自身が信じられるようになると、ほかの人も急に信じ始める」

22.アリソン・フェリックス

2020年、オリンピック陸上選手のアリソン・フェリックスは『PopSugar』に対して、妊娠高血圧腎症をきっかけに自分の体との付き合い方が変わったことを明かした。

「自分の体に、これほど感謝したことはない。妊娠高血圧腎症を乗り越えて、娘を無事に産ませてくれた。競技トラックの中でも外でも大きな結果を出してきた体に対して、新たな感謝の念を抱いている」

23.メリッサ・ストックウェル

2021年、パラリンピック選手のメリッサ・ストックウェルは『Shape』とのインタビューの中で左脚を失ったときのことを振り返り、「私より重症の戦士たちが周りに大勢いたから、自分がかわいそうとは思えなかった。そういう経験があると、物事が広い視野で見られる」と語った。「いまでも落ち込むことはあるけれど、周囲を見渡せば自分がいかにラッキーかが分かる。私は多くのものを手にしているから」

24.エイプリル・ロス

オリンピックに出場したビーチバレー選手のエイプリル・ロスは2016年、「強いことは美しいこと。スポーツではとくに強さが不可欠。スキニーな体を目指して食事やセルフケアを犠牲にするアスリートは見たくない」と『ESPN』に語った。

25.カミラ・メンデス

2018年、女優のカミラ・メンデスはインスタグラムで「ダイエットと絶縁した」ことを告白。

「たゆまぬ努力の先に、いまより細くてハッピーな自分があると思うのはもうやめた。ボディタイプには遺伝が関係しているから、栄養たっぷりの食事をして定期的に運動すれば健康にはなるけれど、体が細くなるとは限らない。いまの社会は、そこを区別していない」

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Korin Miller And Emily Becker Translation: Ai Igamoto