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ヘルシーフードの流行は早くて、名前を覚える前にブームが去ってしまうことも。今年ブームが来そうなヘルシーフードは何だろう?

Mintelのフードとドリンクのシニアアナリストのエマ・クリフォードは「フードトレンドがおきて、広まり、そしてメインストリームになるまでのスピードには目を見張るものがある」と言う。「ソーシャルメディアにおけるフードトレンドは、それ自体がひとつの別世界で、食品会社もSNSを新しいトレンドを見つけるプラットフォームとして考えている」と話す。

もちろん食のトレンドには、SNSだけでなく、科学も関係している。たとえば、コンブチャが流行ったのにはたくさんの研究があったから。それでは、2018年はどんなものが流行るの?

ヘルシーボウルは、ブッダからポケへ

月曜日に会社で食べるためにカラフルなブッダ・ボウルを日曜日に用意しておくのもよいけれど、ロンドンのフーディーに人気なのがハワイの定番、ポキ・ボウル。最近イギリスでは、ポキ・ボウルのお店がいろんなところにできていて人気は全国的にも広がっているとか。でも、外で食べなくても家でも材料があればポキ・ボウルは作れる。脂質の多いマグロやサーモン、酢飯、しょうゆ、米酢とショウガを混ぜ合わせたマリネ液で自作も可能。トッピングにはパクチー、小ネギやゴマをのせて。

ブッダ・ボウルかポキ・ボウルかどちらかを選ぶのではなく、ふたつをあわせてみてもOK。生魚のかわりに植物性の食材、たとえば角切りにしたビーツや豆腐に。

キヌアからソルガムへ

ソルガムは聞きなれない言葉だけど、これはグルテンフリーの穀物の一種で、干ばつに強いとされ昔から栽培されていたもの。他の穀物に比べて、育てるときに水を必要としないのは環境にもうれしいポイント。

もともとソルガムはアメリカで、グルテンフリーの素材としてプレッツェルなどに使われて人気が出た。それからは、ニューヨークやロサンゼルスのレストランのヘルシーなサラダ食材としても使われるように。「ソルガムはキヌアと匹敵するほど栄養価が高く、カロリーも同じくらい」とShift Nutritionの栄養士スカイ・スウェイニーは言う。ナイアシン、チアミン、ビタミンB6などのビタミンB群が豊富な上に、鉄分、亜鉛やマグネシウムも多く含むそう。

ソルガムは、大きなクスクスのように食べ応えがあり、ほんのり甘みがある。キッチンに常備しておいて、平日のお弁当に使ってみて。

パンはサワーブレッドから、発芽穀物のパンへ

発芽させた穀物を使ったパンはいつもの全粒穀物パンのかわりになってくれる。全粒穀物パンは好き嫌いが分かれるが、発芽穀物パンは発芽させることによって、含まれている栄養価が吸収されやすくなる。では、そんな発芽穀物パンはヘルシーの代名詞であるサワーブレッドを比べてなにがよいのか? 「全粒穀物と同じように、食物繊維、タンパク質とビタミン源としてとてもよい」とスウェイニー氏。サワーブレッドはイーストや酸のかわりに細菌培養をつかってパンを膨らませていて、GI値を下げてくれる。

確かにパン愛好家にとっては、サワーブレッドはよいけれど、発芽穀物パンのほうが栄養価の観点からはおすすめ。

バオバブフルーツよりはブルーベリーを

ブルーベリーといえばスーパーフードの流行の立役者といってもまちがいない。でも、最近の話題のフルーツといえばバオバブフルーツ。アフリカでは生命の木とも呼ばれるバオバブは、必要な栄養素を多く含んでいて、クコの実やブルーベリーと比べてビタミンCを多く含んでいる。しばらくすれば青果コーナーや冷凍コーナーでもっと見かけようになるだろうけれど、今はパウダー状のものにしておいて。少し酸味のある味はパワーチャージ用のスムージーにももってこい。

もし、フルーツは生で食べたいというならブルーベリーをどうぞ。でも、バオバブフルーツのパウダーは健康のためにも買っておくのがおすすめ。

スイカの種よりチアシード

夏によく食べられる生のスイカだけど、今注目するのは種の部分。実と一緒に食べてもよいけれど、栄養を摂りたいなら殻をむいて、発芽させないといけない。「種は植物界では卵のようなもの」とロンドンでクリニックを経営する栄養士のアリス・マッキントッシュ。種は植物を成長させるための情報をたくさん持っていて、栄養素もたっぷり。スイカの種はマグネシウム、カルシウム、鉄分を含んでいる。

さまざまな味つきのスイカの種が市販されているので、それを買ってみて。でも、もっとよいのはスイカを食べた後に種を取っておいて自家製のものをつくること。乾燥させてから、180度で10分ほど乾煎りして味をつけてみよう。

ケールより海草を

ケールは人気でTシャツやビヨンセのジャンパーにも登場したくらい。でも、もっとよいものが見つかった。それは、コンブ、ワカメ、ノリなどの海草。海の野菜とも言われる海草はすでにレストランのメニューに登場しているけれど、2018年にはイギリスのスーパーも席巻しそう。

「海草は栄養素が豊富で、特にカルシウムやヨウ素など普段は摂りにくいものも多く含んでいる」。昆布を麺に入れたり、炒め物に加えたり、サラダにノリをふりかけてみても。

ケールを完全にやめるまででもないけれど、少し海のエッセンスを加えるには海草も取り入れてみて。

発酵乳製品ならギリシャヨーグルトを

腸内環境は2018年もまだ注目されている。腸内環境がよければ消化器官もよくなる。響きはセクシーではないかもしれないけれど、腸内環境に関する研究が山のように行われている中、便通をよくするようなヘルシーフードについてはこれからも耳にすることは多そう。

ケフィアは発酵食品の中でも華やかなものではないけれど、間違いなく免疫には効果アリ。マッキントッシュ氏は自身のクライアントに、消化器官の強化のためにもっと発酵食品を食べるようにすすめているという。「ケフィアは腸内菌の種類を増やしてくれるようなのでお気に入り。さらに、最近の研究では、他のプロバイオティックスに加えてケフィアに含まれる菌の株は胃酸の耐性が高いことも分かった。つまり、より多く腸に届くということ。

もし、おなかが話すことができるならきっとケフィアを食べろと言うはずだけど、独特な味と酸味があるので、舌はあまり喜ばないかもしれない。そんなときはヨーグルトと混ぜてグラノーラにかけて。

※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text:Tara Ali and Nikki Osman  Translation:Noriko Yanagisawa Photo: Getty Images

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。