年末年始は「食べる」機会が多いシーズン。でもこの季節は、我慢しなくていい! ごちそうのシーズンを楽しんで良い理由と、工夫の仕方を伝授。
忘年会、お正月、新年会……年末年始はたくさんの人と会い、ごちそうを食べる機会が多いシーズン。せっかくの楽しい予定は、心ゆくまで楽しみたいですよね。でもこの季節は、我慢しなくていいのです! ごちそうのシーズンを楽しんで良い理由と、工夫の仕方とは。
アーユルヴェーダの古典書では「冬の消化力は石でも消化ができる」と書かれているほどで、一般的にも冬は他の季節に比べて消化力が上がると言われています。”石まで消化できる”は少し大げさですが、新陳代謝も盛んになるいまは、いつもより重い食事をしても大丈夫。また冬はヴァータ(風のエネルギー)が上がる季節。ヴァータが上がりすぎると冷えや疲れやすさ、乾燥、不眠などが起きやすくなります。その対策として、温かく油分の多い食事をとるのも有効。つまり、ごちそうは冬のトラブルを回避するためにも必要なことなのです。冬に旬を迎える食材は、野菜は根野菜が多く、甘味がたっぷり。魚や肉も脂身を蓄え、栄養価が高くなっています。私たち人間はそれらをしっかりと消化できる力を知らないうちにあげているのですね。さらに新しい1年を乗り越える身体をつくるためにも、いまの季節に重めの食事をすることは大切なことなのです。
ただ、この季節だからといくらでも食べていいわけではありません。ごちそうが続くとおならが多くなったり、腹部の張り、べったりと沈む便になることも。そんな時は食べ過ぎのサインです。朝食を抜いてもOKなので、朝は白湯だけにしたり、夕飯を少なめにするなどして調整していきましょう。また、お風呂にゆっくりと浸かることも大切。年末年始は忙しさが続くので、生活リズムを意識して整えて、入浴や食事の時間をなるべく毎日同じタイミングにしてみましょう。
重めの食事を消化しやすくするために、スパイスをいつもより多く使うようにしてみましょう。ジンジャー、ガーリック、チリ、ブラックペッパーなどは体内を活性化してくれるのでどんどん取り入れてみて。またカモミールティは胃腸が痛い時に優しくなだめてくれるので、食後におすすめ。食前は薄くスライスした生姜に岩塩をひとつまみ、レモン汁を少しだけかけたものを食べてみて。胃の動きが活発になり、さあ、食事をしよう!という状態になりますよ。年末年始のごちそうの季節はあまり我慢する必要はありません。ただ自分の状態を見極めながら、スパイスや白湯などを味方にして、楽しく過ごしてくださいね。関連記事怒りの3つのタイプと鎮め方【アーユルヴェーダの健康法 第153回】塗って食べて。すぐ活用できるアーユルヴェーダの「オイル美容」「バナナは朝」は間違い? メニュー別「食べるべきタイミング」とは【アーユルヴェーダの健康法】
元コピーライター。南インドやスリランカを数度訪れた後アーユルヴェーダ・ライフスタイルアドバイザーの資格を取得。コスメブランド「ARYURIVST」やレシピとスパイスがセットになった「整えごはん」を立ち上げる。ARYURVISTから、毎日のクレンジングで角質ケアまで叶う“オイルピール クレンズ”新発売!
浄化しやすくする! 朝の「毒出し」習慣3つ【アーユルヴェーダの健康法 第159回】
白髪、抜け毛から肩こりまで! 数千年継承されてきた“シロピチュ”とは?
むくみ、体の重さ、やる気が出ない......「春の悩み」におすすめのアーユルヴェーダ・ハーブ
【タイプ別に解説】アーユルヴェーダ的「風邪」の原因とケア法
2023年中に始めたい、アーユルヴェーダ習慣【アーユルヴェーダの健康法154回】
塗って食べて。すぐ活用できるアーユルヴェーダの「オイル美容」
怒りの3つのタイプと鎮め方【アーユルヴェーダの健康法 第153回】
辛いもの、すっぱいものに注意! アーユルヴェーダ的「夏の食事法」
頭皮、ワキ汗、口臭……体臭が気になる人のアーユルヴェーダ対策
これだけは避けて! アーユルヴェーダの教え「梅雨時のNG行為」4つ
バナナ、コーヒー、チョコレート……いつ食べるべき?
日食・月食は見てはいけない? アーユルヴェーダの健康法