「毎日1回でもいいので、喋らず、携帯もテレビも見ないで、目の前のご飯にだけ集中して食べてみてください。食事に対する見方が変わります」と松山副住職。
お寺で行う坐禅会でも、精進料理を振る舞うそう。食事をいただくときは、もちろん話さない。心を込めて作ってはいるが、何も特別な食材を使用しているわけではないという。
「ほとんどのお客様が、とてもおいしかったと言います。食事に集中すると、ご飯の香りや甘み、お味噌のコクなどをいつもよりも敏感に感じるようです。普段と何一つ変わらないご飯ですが、"こんなにおいしかったんだ"と気付くのです。いかに毎日流れ作業で過ごしているのかが分かります」
1つ1つの作業を流さず目の前のことに意識を向けよう。
まずは食事から。慣れていけば、集中力と気付きを得ることができるだろう。