これまでに何度もランニングの練習はしてきたけれど、膝を炎症したり、忙しさを理由に何度も挫折してきた。それでも走って感じる爽快感が恋しくなり、6ヶ月前から走る練習を再スタート。今は挫折するどころか毎晩次の日に走るのを心待ちにするほどランニングの練習が楽しみになった。きっと毎日練習を続けることで得られているカラダとココロへの変化を感じられているからだろう。今回は長距離が大の苦手で挫折を繰り返していた筆者が、毎日2キロ走り続けて起こったことについてシェアしたいと思う。

変化① 生理トラブルが少なくなった

ランニングして起こった変化
Catherine McQueen//Getty Images



もちろん個人差があるのでみんながみんな生理トラブルが少なくなるとは言い切れないけれど、筆者は特に生理前に現れるPMS症状が緩和された。

「きっとホルモンのせいなの」とお詫びをしながらも家族に当たることも少なくなく、自己嫌悪に陥ることもしばしば。それが、ランニングの練習を再開してから数ヶ月で、自分でも分かるほどこうしたPMSの症状が少なくなった。矛先を向けられていた夫からも、明らかに精神状態が良くなったとお墨付きだ。

また生理痛もほとんどなくなった。腰が重くなることや、下半身の鈍痛がある時もあるが、「あ、そう言えば生理だからか」とよくよく考えたら気づくくらいに。

変化② 基礎代謝アップで冷え解消
girl closing zipper of wooden jacket
Carol Yepes//Getty Images

ランニングでは全身を動かすことで筋肉をつけることができる。 筋肉量が増えると基礎代謝がアップ。基礎代謝がアップすることで得られるメリットは、脂肪燃焼効果や美容効果など様々あるけれど、筆者が一番感じているのはカラダが冷えることが少なくなったこと。

基礎代謝がアップすることで体温が上がりやすくなる。体温が上がると、カラダの血流が改善されることが期待できるからだ。

1年中常夏の国東南アジアでも、室内は冷房でキンキンに冷えていることが多く、あまりの寒さに体調が悪くなることもあった。それが、走りはじめてからは、滞りやすかった全身の血液の流れが促されるようになったようだ。明らかに冷えづらいカラダに。はじめの内は手が温かいことに慣れていなかったため、「もしかして熱ある?!」と何度も体温を測っては安心するということを繰り返していた。


変化③ 仕事の生産性が上がった
young woman working at home
Marko Geber//Getty Images

ランニングをした後に仕事に取り掛かるようになってからというもの、仕事の生産性がかなり上がった。どうやら有酸素運動のランニングは筆者の脳の活性化に一役買っているよう。

またランニング中に、色々なアイディアが浮かび上がってくることも度々ある。仕事デスクに座ってPCだけに向き合っているよりも、風を浴びたり、自然を眺めながら走っていることでスッキリするし、いつもとは異なった視点で物事を見ることができたり、ごちゃごちゃになっている頭の中を整理整頓できる。


変化④ よく眠れるようになった
caucasian woman sleeping on pillow
Dmitriy Bilous//Getty Images

出産後の夜間授乳や夜泣き対応によって、夜中に起きることがもはや当たり前となってしまった筆者だったけれど、毎日走るようになってからは夜中に起きることがほとんどなくなった他、寝入りも秒速になった。

全身の部位の中で最も大きな筋肉である太ももとお尻をよく使っていることで、夜ベットに入る時には全身が気持ち良く疲れている。

ふかふかのベットに脚を伸ばす感覚が、一瞬の幸せを感じる1日の中でにお気に入り時間だ。

ランニング初心者が練習を持続可能にするおすすめの方法

young woman running at the park at sunset
Oscar Wong//Getty Images

以前は、ランニングの練習をはじめても続いて数ヶ月。途中で忙しくなったり、また調子に乗って距離を伸ばしすぎて、膝を痛めることもあった。これまでの反省や失敗を糧に現在は記録を更新中。決して長いとは言えないけれど、こまれでに何度も数ヶ月で挫折してきたことを考えると現在更新している6ヶ月は筆者にとってはかなり長いのだ。そして、これからも続けていくつもり。

筆者のようになかなかランニングの練習が続かない方や、初心者の方におすすめのランニングの練習を続けるコツは、“カラダの声を聞く”、“練習の時間帯を工夫する” そして“自分に合ったランニングシューズを選ぶ”という3点。

■カラダの声を聞く

レースに出場することをゴールとしている人にとっては、走る距離を伸ばすことやタイムを短くすることは大前提かもしれないけれど、筆者の場合は何よりも“毎日続けること”が練習のゴール。そのため自分の続けられる距離とスピードで走るように心がけている。

練習を再スタートした頃は1キロからスタートし、数週間かけて2キロまで伸ばした。現在は3キロ前後走ることもあるし、生理時期は短く終わることもある。

誰かと競うために走る必要がないのであれば、まずは今の自分のカラダがどれくらい走れるのか理解することがおすすめ。カラダの状態は人それぞれ違うのだから。

■練習の時間帯を工夫する

以前から午前中に走る練習をするようにはしていたものの、それでも10時など太陽がカンカン照りの時間帯に走る練習をしていた。赤道直下のシンガポール10時の気温は30度前後の時も多く、もちろんバテバテに。

現在は、日が昇る前。朝6時にランニングの練習をしている。「気温が低いだけで走りやすさは断然違う。太陽の光を浴びながら走るのもはじめは気持ちいいのだが、「なるべく早く終わらせたい……」という気持ちが先立ってしまうことも。

朝は難しくとも、夕方などなるべく涼しい時間、走りやすい時間帯にランニングルーティンを組み込むことで、練習することが苦ではなくなるかもしれない。

■自分に合ったランニングシューズを選ぶ

ランニングは初期投資が少なく、手軽にひとりで始められる運動の一つ。怪我なく楽しみ続けるためにも、ランニングのためのシューズを選ぶのはおすすめ。

ランニング用のシューズはピンきりだけれど、値段で選ぶというよりも、自分に合うものを選んで。

無理なくできることからはじめよう

young woman using smartwatch and doing outdoor workout in the city
Oscar Wong//Getty Images

走るのがどうしても苦手だったり、関節が炎症しやすいような人は、まずはパワーウォーキングからはじめるのも良いかもしれない。準備が整ったら走れるようになるはず。

現在、筆者は走ることを助けるために、準備運動ではヨガの太陽礼拝を、運動後には月礼拝を、また筋トレで筋肉増量にもチャレンジするなど、無理なく走ることを持続可能にするためのルーティンを構築中。走ることが楽しくなってから、それ以外の運動も更に楽しくなってきた。

自分の変化に気づくためにも、フィットネスジャーナルや、スマートウィッチを利用して記録するのもおすすめ! 自分が変わってきていると実感すると、もっともっと楽しくなるはず。

まずは今の自分ができる範囲から無理なくはじめてみるのがおすすめ。

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桑子 麻衣子
ライター

1986年横浜生まれ。2013年よりシンガポール在住。幼少期よりクラシックバレエの練習に励みバレリーナになることを目指していたが、思春期に恋愛に走ってしまう。ヨガインストラクター、アーユルヴェーダアドバイザーの経験を活かし、現在は国内外のウェルネスやフィットネスなど健康周りの情報を中心に発信するライターとして活動。根っからの健康オタク。
Instagram: @mic_kwk