多忙な日々から自分を解放するために走る人は意外と多い。ランニングにリラクゼーション効果やストレス解消効果があることは既に知られているけれど、新たな研究によって、ランニングは瞑想よりも脳にいいことが分かった。

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心理学専門誌『Acta Psychologica』に掲載された新たな論文によると、1.5~3km走れば瞑想よりも注意力や集中力の持続時間が長くなり、気分が良くなる。

フランスの研究チームは、ランス・シャンパーニュ・アルデンヌ大学の学生101名を対象に2つの認知機能テストを実施した。1つ目の感情プロフィール検査(Profile of Mood States)では個々の学生が自覚している活気レベルが測定され、2つ目のトレイル・メイキング・テスト(TMT)では学生たちの処理能力が2部構成で評価された。

テストを終えた学生たちは、2つのグループに分けられた。1つ目のグループはキャンパスの周囲2.5kmを15分で走り、2つ目のチームはインストラクターのもと、教室で15分のリラクゼーション・エクササイズ(イメージ療法、瞑想、漸進的筋弛緩法、深呼吸など)を行った。

その後、研究チームがもう一度2種類の認知機能テストを実施したところ、ランニングをした学生たちは、感情プロフィール検査の活気レベルが平均2点高く、TMTテストの処理能力が2つのパートで平均8秒速い結果となった。

一方で、インストラクター付きリラクゼーション・エクササイズに参加した学生たちは、感情プロフィール検査の活気レベルが平均6点低く、TMTテストの処理能力が第1部で平均0.33秒、第2部で平均0.1秒遅い結果となった。

ランニングをしたグループに高い認知機能向上が見られたのはなぜだろう?

この論文の筆頭著者で同大学上級心理学講師のファビアン・レグランド博士によると、エクササイズで認知機能が変化したのは活力が増したことによる間接的効果。

分かりやすく説明すると? ランニングに出た学生たちはリフレッシュして意気揚々と帰ってきたので、その後のテストに集中して取り組めた。でも、瞑想をした学生たちは疲労を感じ、頭がボーッとしてしたためにテストの出来が悪かった。

つまり、すぐにリフレッシュしたいときは、走るのがおすすめ。

※この記事は、ランナーズワールドから翻訳されました。
Text: Danielle Zickl Translation: Ai Igamoto

※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。また、日本における新型コロナウイルスに関する最新情報については厚生労働省やWHOのサイトをご確認ください。

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。