若いうちから運動を習慣にしておくのが体に良いことは既に分かっていたけれど、10代をアクティブに過ごした人は一生アクティブでいられることを示す新たな論文が発表された。

これはpollの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

その論文は、フロリダ州オーランドで開かれた米アカデミック・リハビリテーション医協会の年次会議で発表された。

台湾に住む25~65歳の成人413名の運動習慣を分析したこの論文で、被験者たちは、10代の頃の運動習慣と大人になってからの運動習慣を具体的に報告した。その中には、運動の強度、頻度、種類、総量などの情報が含まれていた。

研究チームは、ウォーキングテスト(6分間)とシットアップテスト(短時間×2回)によって被験者の心肺機能、筋力、筋持久力も測定した。

その結果、10代の頃に一貫して運動する習慣があった人は、そうでない人に比べて筋力・持久力・機能テストの成績が圧倒的に良いことが分かった。

米ニューヨーク大学ランゴンヘルスでスポーツ整形外科を専門とするコーディリア・カーター医学博士によると、青年期のエクササイズが後の人生にプラスの影響を与えることを示す研究結果は、以前から存在していた。それを前提に考えれば、今回の研究結果も驚くには当たらない。今回の研究には関与していないものの、カーター博士は、あらゆる年齢層における運動の重要性を明らかにしたという点で今回の研究結果は価値が高いと考えている。

子供の頃の運動は、骨の成長を大いに助けます。骨は、ランニングなどの持久力運動中にかかる負荷で強くなるものですから」とカーター博士。「運動は心血管系も強くしますので、運動量の少ない子供は、残念ながら代謝疾患(糖尿病など)にかかりやすくなりますね。運動は、健全な心と認知機能も養います。これまでの研究結果も、身体的に活発な子供は共通テストのスコアが高いことを示しています」

カーター博士いわく特に重要なのは、運動の多様性。1つの運動に特化しすぎると(例:1年中1つのスポーツに集中する)、飽きる可能性が高くなるのはもちろん、使い過ぎによるケガのリスクも高くなる。これは子供だけでなく大人にも言えること。

「楽しい運動をするのは、健康的な習慣づくりの一部です。それが大人になってからも続く行動パターンを形成します」とカーター博士。「いくつになっても運動を習慣にすることは可能ですから、さっそく始めて、心身を健康にしてくださいね」

※この記事は、ランナーズワールドから翻訳されました。
Text: Elizabeth Millard Translation: Ai Igamoto

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。