トレーニングの頻度は実際どれくらいが最適なの?
フィットネスのプロたちの見解は?
インスタグラムに次々と流れてくるフィットネスアドバイスに圧倒されてない? 記録的な距離を走りたい、筋トレや減量したい、またはただ健康的でいたいのか。その目的に関わらず、情報がたくさんあるおかげで、「どれくらいの頻度でトレーニングすべき?」というシンプルな答えを導き出すのが難しい。
毎日または週に数日のエクササイズがいいのか、筋トレにどれだけの時間を割けばいいのか、5人の異なるプロたちにその答えを聞いてみた。
でもあまりストレスに感じすぎないで。フィットネスのプロたちが、トレーニングする頻度やフォーカスすべきエクササイズの種類について明確なアドバイスをくれた。まず初めに、自分のゴールを決めることが大事だと話すのは、認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト(CSCS)であり、トレーナー兼フィットネスエデュケーター兼ウィメンズヘルス・アドバイザーであるソフィー・リー氏。健康、減量、筋力強化の3つのメイン要素に注目するという。そこから、どれくらいの時間をトレーニングに充てられるかなどのライフスタイル的要素を現実的に検討していく。あなたのトレーニングの目的は何? ゴールに向けて、エクササイズの頻度とトレーニングへのアプローチ方法について、詳しく見ていこう。悩むのはやめて、結果を追い求めよう!
健康のためのトレーニング頻度は?
体と心の健康維持がトッププライオリティの場合、自分が楽しめる特定のトレーニングルーティンを基本としよう。汗を流すために使える自由時間がどれくらいあるかによって頻度も変わるだろう。
「一般的に、ほとんどの人にとって、週に3-6日くらいの間ならいつでもトレーニングしていいと思います」とリー氏。「毎日の生活でデスクワークが中心である人ほど、ほぼ毎日意図的にエクササイズすることをおすすめします。もし、より体力を必要とする仕事であれば、週に3回程度が効果的です」
健康全体には筋トレと有酸素運動をミックス
リフレッシュ目的でトレーニングする場合、その週の筋トレと有酸素運動のバランスはあまり心配しすぎる必要はなさそう。
「一般の人にとっては、半分半分から始めるといいでしょう」と話すのはThe Power Methodの創設者であり、認定ファンクショナル・ストレングス・コーチのケヒンデ・アンジョリントレーナー。ということは、週に4日トレーニングする場合、2日間筋トレで、残りは有酸素運動ということになる。
減量のためのトレーニング頻度は?
大抵の場合、健康的でサスティナブルなダイエットは、運動と食生活の変化の両方のアプローチによって達成する。それを考慮すると、長期間持続できるダイエットを目指すのであれば、健康目的の人が取り組むエクササイズとは異なるスケジュールになるという。
「減量する人は週に3-4回が最適でしょう」とアンジョリン氏。「長く持続させる減量法は終わりを決めないため、このライフスタイルを維持して、結果をキープできるようにする必要があります」週に3-4回のトレーニングは、週ごと、月ごとの状況に応じて十分適応できるという。
けれども減量のもう1つの重要な要素は、トレーニング以外にも積極的でいることだそう。「一般的に、高いアクティビティレベルを維持する人(ちゃんとしたトレーニングでなくても、雑用の合間の散歩といったアクティビティも含まれる)はより減量を維持できる傾向にあります」とリー氏。「1日を通してよりカロリーが多く燃焼され、エネルギーも消費されます」トレ―ニングの予定に加え、自分ができるデイリールーティンの変更をしてみよう。長い目で見たら功を奏するだろう。
減量目的の有酸素運動法
どうやってトレーニングスケジュールを組み立てる? 減量には過酷な有酸素運動が必要と思うかもしれないが、ここでグッドニュース。「減量で過度な有酸素運動を方針とした時代は終わりました」とアンジョリン氏。「筋トレも一緒にすることでより減量へのメリットや効果があります」
アンジョリン氏の推奨は、週に2日有酸素運動を取り入れることからスタート。その後、ランニングやスイミング、HIIT、ケトルベルトレーニングなど、自分が楽しめるかどうかによって、有酸素運動セッションを追加したり、差し引いたりしよう。要するに、有酸素運動は心拍数を上昇させるのであれば、好きな種類のものなら何でも構わないそう。エンジョイできない場合、それはやめてOK。自分が一番楽しんでできるものをみつけることが、ゴールへの道なのだ。
減量目的の筋トレ法
筋トレは減量するならベストなトレーニング法だという。アンジョリン氏は、週に3日の筋トレからスタートすることを推奨。「まずは軽いウエイトから始めて、そこからだんだん強化していきます」
目指すは、少なくとも数週間に1度はウエイトの重量を上げていき、筋肉に継続的にストレスをかけ、その効果を確認すること。どんな動きからやればいいかわからない? その場合スクワットや腕立て、パワーリフティングなど大筋群を使い、より多くのカロリー燃焼するものにトライしてみよう。最終的に減量につながってくるという。
減量目的のトレーニングは休息が必要
「休息日数は、トレーニングスケジュールや強度、睡眠環境、食生活の質などによって、個々で異なります」とアンジョリン氏。とはいえ、一般的に週2日休息をとるのが効果的だそう。再びトレーニングするのに必要とする回復が得られるという。
もちろん、「常に体の声を聞いてほしい」とアンジョリン氏は話す。もし疲労を感じたら、休息する日が必要。減量や体重維持はダッシュではなく、マラソンと同じと覚えておこう。
筋力強化のためのトレーニング頻度は?
筋肉をつけたい場合、週に3-4回のトレーニングが最適だが、トレーニングのやり方は健康目的や減量のためのトレーニングとは少し異なると、アンジョリン氏は説明する。
筋力強化目的の有酸素運動法
有酸素運動は少し控えたい? 「筋力強化がゴールであれば、有酸素運動は少し減らすことを推奨します」とリー氏。
だからといって、いかなる有酸素運動もできないという訳ではない。ただ、ある特定のやり方をするといいそう。「筋力強化を目指す時は、有酸素運動は体を調整したり、持久力をつけたりするために補足的に行うといいでしょう」と話すのはPelotonのストレングス・ディレクターで認定パーソナルトレーナーであるレベッカ・ケネディー氏。「筋力トレーニングの後に、そこまで激しくない有酸素運動を行うと、筋トレの効果を邪魔することなく、持久力が鍛えられるでしょう」
有酸素運動が好きなのであればHIITトレーニングや、サイクリング、またはその他のより激しいセッションを毎週行うといいと、ケネディー氏は推奨している。もしくは、リー氏おすすめのカジュアルバイクやスイミングのようなローインパクトトレーニングをするものいい。
筋力強化目的の筋トレ法
筋力を強化したい場合、当然だが筋トレは必須項目。アンジョリン氏いわく、できる限りたくさんの筋トレに集中すべきだという。理想としては、週に3-4回のトレーニングするといいそう。
大筋群に働きかけるスクワットやパワーリフティングといった、複数の関節が動作するものも選択肢になるという。けれども、重量を重いものへシフトしたり、食事を工夫したりすることが、筋力強化ではより必要になるとのこと。
「筋力を強化するためには、ウエイトの重量を上げていき、自身の筋力の成長にチャレンジするべきです」とアンジョリン氏。(成果を最大限にするためには約10-12回持ち上げられる重量を目安としよう)「タンパク質やカロリーの摂取量を増やすことは見落とされがちですが、適切な栄養がないと、筋肉量を増やすのは難しいでしょう」毎回の食事(ウエイトトレーニングを行う前後の食事は特に)に、タンパク質を取り入れよう。
休息日を忘れずに
筋力強化はトレーニングと休息のバランスがしっかりとれている状態が大事だという。「筋肉は刺激と回復する時間を経て変化していきます」とケネディー氏。「トレーニングはやり過ぎも、やらな過ぎも避けるようにしましょう」
筋トレの初心者度や自分をどれだけ追い込むかにもよるが、ケネディー氏のおすすめは、週に2-4日はウエイトトレーニングを行わないこと。「休息が少なすぎると、体は次のトレーニングに向けてきちんと回復する時間がありません」と説明する。
繰り返しだが、体のコンディションによって何をすべきか検討しよう。もし筋トレを強化した時にいつもより疲れていると感じたら、1-2日程多めに休みをとることで、筋肉は回復できるだろう。
結論:トレーニングの頻度は、ライフスタイルやフィットネスレベル、個人のゴールによる。でも、その目的が健康のためでも、減量や筋力強化のためでも、トレーニングと休息のバランスをとることがカギである。
※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。
Text: Madeline Howard Translation: Asami Akiyama
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