「エアコン太り」または「冷え太り」という言葉を聞いたことがあるだろうか? 夏は汗をたくさんかいて痩せそうなイメージを持っている人がいるかもしれないが、実は一年で最も太りやすい季節。その理由は、基礎代謝が下がるせいだという。

「冬は寒さに耐えるために体内でエネルギーを作り出そうとするので、一年で最も基礎代謝が高くなることがわかっています。逆に夏は外気と室内の温度差で自律神経も乱れやすく、冷たいものを飲んだり食べたり、冷房が効いた部屋にいたりと、基礎代謝を下げてしまう行動をとりがちです。結果的に自分の体内でエネルギーを作りにくくなってしまうことがエアコン太り(冷え太り)の原因になります」

そう教えてくれたのは、美コアメソッド考案者でメディカルフィットトレーナーの山口絵里加さん。


夏の冷え太り予備軍チェック

下記項目に4つ以上当てはまる人は、冷え太りの予備軍。あなたはいくつ当てはまる?

  • 平熱が36度以下
  • 温かいものより冷たいものを食べがち
  • 肉や魚を食べない
  • ノンカロリーや低カロリーを意識すしぎた買い物をしている
  • 食欲がなかったら食事を抜く
  • 冷房のきいた部屋に入ると手足が冷たくなる
  • 入浴をシャワーで済ませがち
  • キャミソールやノースリーブなど薄着で過ごしがち
  • 夏は下痢や便秘になりやすい
  • 手足がむくみやすい
  • 運動をしていない



夏の冷え太りの防ぎ方

冷え太りを防ぐために気をつけるべきことを、山口さんに教えてもらった。

  1. 運動で筋肉量を増やす
    基礎代謝の20%は筋肉が作り出すため、筋トレ運動をすると内臓機能も鍛えられ、強い体づくりにつながる。筋肉を減らさないようにすることが大切だ。
  2. 体温調節を工夫する
    体温が1度下がると基礎代謝が13%下がると言われている。エアコンで冷えた部屋にいると体温も下がってしまうので、体温が低い人は上着を持ち歩き、寒いと感じたら上着を着よう。室内の温度調節が可能なら27度前後に設定を。
  3. シャワーよりもバスタブで入浴を
    シャワーだけだと汗もかきにくく、老廃物がたまりやすくなるので、夏でも週に2回はバスタブにつかろう。山口さんがおすすめするのは、少し熱めのお湯に首までつかり、5分間お風呂から出ないというヒートショックプロテイン入浴法。エネルギーの生産性を高めてくれるため、細胞が活性化されて基礎代謝も上げることができる。
  4. 体を温める食材を取り入れる
    暑いとつい飲みたくなる冷たい水も、飲みすぎには注意。できるだけ常温の飲み物を選ぼう。そのほか、マンゴーやパイナップルのように体を冷やす食材を食べる頻度を減らし、ココア、ほうじ茶、黒豆茶のように体を温める作用がある飲み物や食べ物を積極的にとるようにしよう。
  5. タンパク質を積極的にとる
    ①で書いたように、筋肉が衰えるのは避けたいところ。特に下半身の筋肉が重要間ので、外を歩くとか、軽い筋トレをするなどして筋肉の維持増強を心がけたい。同時に、筋肉を作るタンパク質の摂取も忘れずに。

食も運動も入浴も、冷えにつながりにくいライフスタイルルーティンを作ることが大切。


夏のむくみ太り対策にも運動習慣を身につけよう


冷え太りと同様、山口さんが気をつけて欲しいと警鐘を鳴らすのが、夏のむくみ太りだ。
「夏はむくみやすいのですが、それを放置するとセルライトになってしまいます。セルライトができてから冬に突入すると、セルライトは寒いのが大好きで、落ちにくく流しにくくなります。一度できてしまったセルライトは運動では落とせません」

そうなる前におすすめなのが、むくみの時点で解消すること。運動をして筋肉を動かすことはむくみ解消につながるので、週2回程度は行おう。運動の種類は、速筋を使うタイプの運動が向いているそう。

『ゆっくりしたスピードで行うスクワットを20回2セット試してみてください。簡単ですし速筋を使い、太ももの筋肉を刺激できておすすめです。あとはお風呂上がりにオイルなどでマッサージしてみてください」

暑さから逃れたいと冷房がきいた部屋にこもって冷たいものを飲み、食べ、運動不足に陥って、自律神経が乱れ、基礎代謝も下がり、むくんで太る。そんな悪循環から抜け出すためにも、ぜひ山口さんおすすめの方法で冷え太りを防ごう!



体温が低めの人は、「よもぎ溶岩蒸し」もおすすめ!

上記のような生活習慣を見直すことと併せて、冷え太り対策におすすめなのが、自律神経や血流循環改善はもちろん、直腸温度を上げることで腸活性も期待できるというサロン「天然よもぎ溶岩蒸し 腸と膣」。こちらは美コアメソッドで長年”体温上昇”、”免疫力”、”代謝アップ”を提唱してきた山口絵里加さんがオープンしたサロンだ。ウィメンズヘルスのエディターKannaの体験レポートをぜひチェックしてみて。

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山口絵里加
「美コア」メソッド考案者/メディカルフィットトレーナー

スポーツトレーナーとしてアスリートのボディメンテナンスからキャリアをスタートしたのち、運動・食事・睡眠の質や姿勢も含めた生活習慣を整え、体幹(コア)を鍛えながら体温上昇と代謝アップを目指すオリジナルメソッド「美コア」を考案。生活習慣改善で一ヶ月-10キロを実現するダイエットスペシャリストとして、数多くのアスリートやモデル、芸能人からも支持され、女性誌、テレビ出演の他、著者も多数、トレーニング動画を配信するYouTubeチャンネル登録者数は約15万人。
 現在は、東京・麻布十番にある『美コア東京スタジオ』を基点に活動し、美コアを全国に広め、インストラクターも養成。今最も注目されるフィットネストレーナー/インストラクターの一人である。  美コアYouTube:www.youtube.com/user/erikayamaguchi
 美コア東京スタジオウェブサイト: https://bcore.jp/ インスタグラム:@erika_yamaguchi
 美コアYouTube:www.youtube.com/user/erikayamaguchi

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KIRIKO KAGEYAMA
ウィメンズヘルス・編集長

大学で心理学を学んだのち、WEBデザイナー、WEBマガジンでのファッションエディター、雑誌の編集、美容&ヘルスケアメディアの立ち上げなどを経て2017年にウィメンズヘルス 編集長就任。趣味のランニング好きが高じて2010年には仲間と女性のためのランニング大会「ランガール★ナイト」も立ち上げ、9年間大会を主催。運動音痴ながら、ランニング、キックボクシング、山登りなど体を動かすことは好き。