短い髪に飽きちゃった? 髪を早く伸ばしたい? オーストラリア版ウィメンズヘルスが専門家に聞いたアドバイスを参考にして、憧れのロングヘアを手に入れよう!

髪は、どのくらいのペースで伸びるの?

通常、髪は1カ月で1cm強、1年で15cmほど伸びるもの。

でも、このスピードは、あなたの年齢、ヘアタイプ、全体的な健康状態によって変わるし、食生活、ホルモンバランス、ヘアケア習慣の影響も受けることを覚えておいて。


そのペースを変えることは可能なの?

ちょっと科学的な話をすると、髪の人生には、グングン伸びる成長期(2~8年)、退行期または移行期(4~6週間)、髪が抜ける休止期(2~3カ月)という3つのステージがある。

いま生えている毛の約90%は成長期にあるけれど、髪の成長スピードを左右する要素の大半は、私たちのコントロールが及ばないもの。でも、髪が細くなったり抜けたりするのを防ぐために、自分でできることはある。


髪を早く伸ばすコツ

1.食生活を改める

栄養の偏りや不足が原因で髪が抜けている場合には、食生活の改善で髪の成長が促進できる。髪の健康に不可欠なタンパク質、ビタミン、ミネラルをバランスよく摂取して。

タンパク質

人の健康状態は、食べるもので決まるといっても過言じゃない。タンパク質は髪の大事な構成要素なので、食事から十分に摂取しよう。

体に鉄が不足すると、髪の成長と修復を担当する細胞に酸素を届ける血中のヘモグロビンが産生されなくなってしまう。貧血の主な症状に抜け毛があるのも、これが理由。鉄不足が疑われるときは必ず医師に相談し、赤身肉、鶏肉、魚などの鉄が豊富な食品を十分に摂取して。ベジタリアンやヴィーガンの人は、レンズ豆や葉物野菜の摂取量を増やすといい。鉄が豊富な食材とビタミンCが豊富な食材を組み合わせると鉄が体に吸収されやすくなるので、サラダにはレモン果汁をかけたり、パプリカを入れたり、オレンジジュースを添えたりしてみて。

オメガ3脂肪酸

オメガ3脂肪酸は、頭皮の保湿と健康に欠かせない。体の中では作られない成分なので、脂の多い魚、アボカド、カボチャの種、クルミを食生活に取り入れよう。

ビタミンA

ビタミンAは、細胞の成長だけでなく、頭皮と髪を潤す皮脂の分泌も促してくれる栄養素。サツマイモ、ニンジン、カボチャ、ホウレン草、ケールには、体の中でビタミンAに変換されるベータカロテンがたっぷり。

亜鉛

髪の健康の基礎となる頭皮の健康を守るうえでは亜鉛も不可欠。全粒穀物、牛肉、カボチャの種、シーフード、ナッツから十分に摂取して。

2.毛先を頻繁に整える

hairdresser using scissors to cut hair
Leren Lu//Getty Images

意外かもしれないけれど、髪は定期的に切ったほうが早く伸びる。

「髪がどれだけ伸びるかは頭皮の毛包次第です」と話すのは、セレブ専属ヘアスタイリストのパロマ・ローズ=グラシア。「毛先を切っても、毛包にはなんの影響もありません」

逆に傷んだ毛先を残しておくと、根元に近いところで枝毛になって、髪が切れやすくなる。だから毛先は頻繁に整えたほうがいい。

「髪を伸ばしたいのなら、少なくとも3カ月に1回は毛先を切って整えましょう」

3.適切な商品を使う

髪を早く伸ばすためにできることは少ないけれど、枝毛や切れ毛を防ぐためにできることはたくさんある。とくにカラーリングやヒートスタイリングをしている人は、日常的なケアを怠らないで。ケラチン(髪のタンパク質)配合の商品を使えば、髪がダメージに強くなる。

そのケアの一環として、週に一度はヘアパックやトリートメントで髪に愛を。キッチンの戸棚で眠るココナッツオイル、ホホバオイル、マカデミアナッツオイル、アーモンドオイル、オリーブオイルも役に立つ。

4.頭皮をいたわる

young woman hair care, stock photo
Deepak Sethi//Getty Images

これは、どんなに強調してもしきれないほど大事なポイント。頭皮を潤して炎症から守るのは、髪を早く伸ばすうえで絶対不可欠。とくに避けてほしいのは頭皮を洗いすぎること。髪を頻繁に洗いすぎると、頭皮を潤す自然な油分が剥ぎ取られ、髪がパサついて切れやすくなる。ペパーミントやカフェインが含まれたヘアケア商品は、頭皮の血行を改善し、毛包を元気にしてくれるのでオススメ。

最近の研究では、頭皮マッサージを毎日行うと髪が太くなることも証明された。

5.サプリメントを使ってみる

一部のヘアサプリメントを勧めるセレブやインフルエンサーは多いけれど、美容系サプリメントの有効性を裏付けるエビデンスは非常に少ない。

ほとんどの専門家によると、ビオチン、亜鉛、ビタミンB群、オメガ3脂肪酸、コラーゲンなどのヘアサプリメントが有効なのは、一部の大事な栄養素が本当に足りていない場合だけ。特定のビタミンやミネラルが不足していると思うなら、まずは医師か栄養士に相談を。

「食事で十分カバーできているのなら、サプリメントは要りません」と話すのは、ヘアエキスパートのデスーザ氏。「でも、先述の栄養素がバランスよく摂れないときは、亜鉛と鉄のサプリメントを試してみてもいいでしょう」

6.ヒートスタイリングを控える

smiling woman standing in front of mirror at dressing table
Vladimir Godnik//Getty Images

ドライヤー、ストレートアイロン、カールアイロンの使用は控えめに。毎日のようにヒートスタイリングをしていると、髪がひどく傷んでしまう。

7.ブラッシングに気を遣う

濡れた髪を勢いよくとかすと、切れてしまうので要注意。髪が濡れているときは、ゆっくりと下から上に向かってとかそう。天然の猪毛を使ったブラシはオススメ。頭皮の油分の分泌が促進されて、その油分が髪全体に広がるため、髪が潤って元気になる。

8.シルクの枕ケースを使ってみる

シルクのように滑らかな枕カバーを使うと寝返りによる摩擦が減るので、髪が切れにくくなるだけでなく、サラサラ&ツヤツヤになってくる。

逆に意味がないことは?

速効性を謳うサプリメントや商品には気を付けて。このような謳い文句には、多くの場合、科学的な根拠がない。髪を伸ばしたいのなら、栄養価の高い食生活を送り、髪をいたわってあげる(例:ドライヤーの使用を控える)のが一番確実。

※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: WH Staff Translation: Ai Igamoto