私たちの人体は、まさに神秘の宝庫です。

今回は五感を呼び醒ます瞑想を紹介していきます。五感とは私たちが外側の世界を感知する感覚機能。視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚を指します。五感以外には、平衡感覚(体の傾きを感じる感覚)、内臓感覚(吐き気や気持ち悪さなどを感じる感覚)などがあります。

人間の五感による知覚の割合は、視覚が83%、聴覚が11%、嗅覚が3.5%、触覚が1.5%、味覚は1%といわれています。私たちが受け取る情報のうち、8割は視覚からの情報ということです。

今回は嗅覚を研ぎ澄ませ潜在意識を呼び醒ます瞑想、香りの瞑想を実践してみましょう。

「香りの瞑想」のやり方

おすすめの場所:落ち着ける場所

用意するもの:天然の香りを用意する

エッセンシャルオイルや、フルーツや野菜など

そのまま香りを嗅いでもいいのですが、香りが強い時は蓋付きの瓶やタッパーに脱脂綿やティッシュ片を入れ、香りのもとを染み込ませてもOK

所要時間:5分

実践方法:

1まず呼吸を整えます

2 リラックスした姿勢で深い鼻呼吸を5回繰り返します

3 目を閉じて静かに鼻に香りを近づけていきます

4 静かに全身全霊で香りを味わいます

5 じっくり体の変化を観察し、自分の感覚を味わいます

6 ゆっくりと目を開けます

7 体や心に湧き起こった感覚を思い出して振り返ってみましょう

香りを使った瞑想は、嗅覚を刺激します。嗅覚は、視覚や聴覚よりも記憶をよび起こす力が強いと言われていて、香りによって記憶が蘇ることをプルースト効果といいます。嗅覚の刺激は他の五感の感覚とは違い、大脳新皮質を通さず大脳辺縁系にダイレクトに伝わります。大脳辺縁系とは食欲や記憶、感情といった本能的な機能を司る部位です。さらに大脳辺縁系周辺には自律神経の中枢である視床下部やホルモン分泌に関わる下垂体があるため、香りの刺激が伝わると頭で考えるよりも早く心と体に反応が現れるのです。

感覚に微細な意識を向けることで、人体の眠っている潜在的な力を呼び起こすことができます。さらに五感が研ぎ澄まされることによって、今まで使えていなかった感覚が覚醒し、直感が鋭くなるのです。瞑想を続けていると、感覚が鋭くなってテレパシーみたいなものが使えたとか、少し先の未来を予知したとか、電話がかかってくると思った相手から本当にかかってきたなど、不思議な体験をしたという報告をたくさん受けます。

このように五感が研ぎ澄まされるだけでも、今まで感じられなかったことを、感覚的に感知できるようになるので、不思議なことでもないようです。

是非あなたも五感を磨いて、野生の力を呼び醒ましてみてください!

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佐々木依里
瞑想家、マインドフルネス指導者、環境活動家、モデル

 瞑想家、マインドフルネス指導者、環境活動家、モデル
11歳から瞑想と環境活動に興味をもち独学やお寺で瞑想を始める。現在は瞑想会の開催やマインドフルネスの指導者として活動。
また環境省森里川海アンバサダーとして環境活動家としてプラスチック問題に取り組む。
心の平和=地球の平和を目指しインスタグラムで精力的に瞑想配信中。
インスタグラム:www.instagram.com/erisasakimeditationjourney/