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「プラントベースフード」が進化中!世界で注目の代替食品ブランド25

シーフードやはちみつまで「植物由来」!?味のクオリティにもきっと驚くはず!

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世界のプラントベースフードブランド zenb ライクチキン omniツナ moku foods mellody otherworld impossible foods just egg
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6月18日は国連が定めた「持続可能な食文化の日」。近年、肉や卵などの動物性食材に代わるサステナブルな食の選択肢として、プラントベース(※)の食品に注目が集まっています。

その理由は、世界の人口増加に伴うたんぱく質の供給不足や、畜産業による地球への環境負荷を解決する有力な手段だと考えられているから。さらに、現代人は動物性たんぱく質に偏りがちとも言われているので、プラントベースの食事にシフトすることで、食物繊維の摂取量が増えたり、低コレステロールの食生活になったりするなど、健康面での利点も◎もちろん、アレルギーや宗教上の理由で食事に制限がある人のオプションを増やすことにも繋がります。

ここでは「ビヨンド・ミート」「ジャスト・エッグ」「デアリング・フーズ」など、プラントベースフード業界をけん引するユニークな海外ブランドをご紹介。さらに、「2foods」「ゼンブ」「NEXT MEATS」といった国内で買える注目ブランドまで、サステナブルな食文化に貢献する計25のプラントベースフードブランドをお届けします。

(※)ここでは植物由来原料から作られた食品をプラントベース食品として紹介しています。畜肉およびそのエキス類、また魚介およびそのエキス類を含有するものは含んでいません。さまざまな食品やメニューがあるので、食品アレルギーをお持ちの方は使用されている原材料の表示をよくご確認ください。

プラントベースフードは、なぜサステナブル?

female hands holding tasty plant based meatless burger with vegetable sliced
BongkarnThanyakij//Getty Images

とても簡単に言えば、「動物性の食べ物よりも、地球への環境負荷が少ない」から。

国連食糧農業機関(FAO)の報告によると、世界の温室効果ガスの総排出量のうち、14.5%はなんと畜産業によるもの。これは、食品業界における他のどの分野よりも多い割合になっていて、その多くは牛のゲップから出る温室効果ガス、メタンの影響だと言われています。

また、放牧地や飼料を育てる土地を確保するため「地球の肺」である熱帯雨林が急激に切り開かれている、生産や加工の工程で大量の水(牛肉1キログラムの生産には、トウモロコシ1キロの生産にかかる水量の約2万倍必要とも)が使用されている…といった問題も指摘されています。

このため、動物性食材よりも水資源やエネルギー効率性の面で優れているプラントベースフードに切り替えることは、地球資源の節約や気候変動への対策になると考えられているのです。2022年には、「段階的に畜産を廃止した場合、地球の温暖化効果は約30年間安定化し、今世紀中のCO2排出量の68%をオフセットする」と結論づける論文が、カリフォルニア大学バークレー校のアイゼン教授と、「インポッシブル・フーズ」のブラウン社長によって発表されました。

さらに、このまま世界人口が増えれば、いずれ訪れると危惧されている“たんぱく質危機”――つまり、肉や魚などの食糧が世界で不足するという事態も、プラントベースフードが有力な解決法のひとつと言われています。

植物由来の素材だけでは人間に必要な栄養素すべてをカバーできない、主要食材である大豆はアレルゲンで食べられない人も多い、ステーキのような塊肉を再現するのは難しい…など、もちろん課題もあるけれど、食品業界のテクノロジーは日進月歩。海外はもちろん、日本でもプラントベース食品の存在感は高まっていくはずです。

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海外ブランド:ビヨンド・ミート(代替肉)

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ブランド名の意味は、「肉を超える」。プラントベースミートのパイオニア企業とも言える「ビヨンド・ミート」は、2009年にカリフォルニアで設立。キム・カーダシアンがブランド大使を務めたことで、さらに認知度を上げました。

プラントベースミートの材料としてメジャーなのは大豆ですが、同社が使用するのは牛肉の食感に近いエンドウ豆のタンパク質成分。ビーフを再現した看板商品のひき肉タイプやステーキタイプをはじめ、代替チキンやソーセージまで、幅広い代替肉を取り揃えています。

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海外ブランド:インポッシブル・フーズ(代替肉)

こちらもカリフォルニアに拠点を置く「インポッシブル・フーズ」。「ビヨンド・ミート」とともに世界2大代替肉ブランドとも言われ、主に大豆を原料として使用。創業者のパトリック・ブラウン氏はスタンフォード大学の名誉教授(生化学)でもあります。

同社のホームページには、代表的な商品である“インポッシブル・ビーフ”について、「本物の牛肉よりも、土地使用量は96%、水の使用量は92%、温室効果ガス排出量は91%少ない」と説明されています。

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海外ブランド:フェイブル(代替肉)

オーストラリアを拠点とする「フェイブル」が作る代替肉の素材は、なんとシイタケ!ちなみにきのこ類は生育に必要な水や土地が少ないため、サステナブルな食材として注目されています。

シイタケ独特の繊維感やうまみを引き出す加工により、豆類を使った代替肉とはひと味違う仕上がりになっているんだとか。イギリスの有名シェフ、ヘストン・ブルメンタールなど、一流のシェフもその味を認めたそう!

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海外ブランド:ジャスト・エッグ(代替卵)

鳥インフルエンザによる卵不足の際にも脚光を浴びたのが、プラントベースの代替卵。その先駆者として知られるのがこの「ジャスト・エッグ」です。

原料は緑豆で、溶き卵のような液体状になっており、調理の際は本物の卵と同じように加熱するだけ。消費期限は60日と本物の卵より長いのも嬉しいポイント。そのほか調理済みタイプの“ジャスト・エッグ・フォールディッド(JUST Egg Folded)”なども発売されています。

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海外ブランド:ヨー・エッグ(代替卵)

イスラエル発の代替卵ブランド、「ヨー・エッグ」の特徴は、本物の卵のように黄身と白身が分かれていること!そのため、ポーチドエッグや目玉焼きなどの料理も再現可能。主な原料は大豆とひよこ豆だそう。

まだ市販化はされていないものの、イスラエルのほか、LAやNYなど健康意識の高いエリアに出店する数多くのレストランに採用されています。

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海外ブランド:デイヤ(代替チーズ、ピザなど)

「デイヤ」はカナダ・バンクーバー生まれ。乳原料・動物性原料はもちろん不使用で、主にオーツ麦やひよこ豆を使用。モッツァレラスタイルやチェダースタイルなど多種多様なプラントベースチーズをメインに手掛けています。日本では業務用のみ展開しているそうなので、もしかするとどこかで同社製品を口にしたことがあるかもしれません。

ブランド名は、英語で乳製品を意味する“デイリー”と、サンスクリット語で「優しさ」「思いやり」を意味する言葉“デイヤ”を掛け合わせたものなんだとか。

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海外ブランド:ミヨコズ・クリーマリー(代替乳製品)

ナッツやオーツ、豆類などで作ったプラントベースの乳製品を取り扱うブランド「ミヨコズ・クリーマリー」。創業者は日系アメリカ人女性のミヨコ・シナー氏で、アメリカではヴィーガン向けレシピ開発などで知られた人物です。90年代からヴィーガンバターやチーズの開発に取り組んでいたんだとか。

同社は、社会や環境に配慮した公益性の高い企業に与えられるB Corp認証も取得。従業員の人種的多様性や安全な労働環境、食品の寄付やリサイクルによるごみの削減など、さまざまな取り組みが評価されています。

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海外ブランド:グッドキャッチ(代替シーフード)

2006年に科学雑誌『サイエンス』に掲載された論文では、「地球温暖化や漁業による乱獲、化学物質やプラスチックによる海洋汚染などがこのまま進めば、2048年には海から魚がいなくなる」と示されていました。

そんな、危機的状況にある海を守ることを理念のひとつとして掲げるのが、アメリカ発の「グッドキャッチ」。魚類はもちろん、動物由来の素材はいっさい使用せず、主に6種の豆類をブレンドしてシーフードの食感を再現。代替のツナやフィッシュフライなどを発売しています。

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海外ブランド:ヴィーガン・ジースター(代替シーフード)

「ヴィーガン・ジースター」は、オランダ発のフードカンパニー「ファイネスト・フード」が生んだプラントベースのシーフードブランド。特筆すべきは、マグロ風の“ノー・ツナ・サシミ”やサーモン風の“ノー・サーモン・サシミ”など、動物性原料を使用しないお刺身も展開している点!

原材料には水のほか、タピオカスターチやアマニオイル、菜種油などを使用。生魚のようなみずみずしい食感を再現しているんだそう。

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海外ブランド:キャビア―ト(代替キャビア)

高級食品の代名詞、キャビアをプラントベースで再現したのがデンマークの「キャビアート」。原材料には昆布を使用し、これを乾燥させパウダーにしたものに、塩、水、スパイス、クエン酸などを加え、小さなパール状に加工しているのだとか。

保存は常温でOKで、開封後も3カ月ほど持つと使い勝手も抜群。そのほか天然着色料で色つけされた、“とびっこ”そっくりの商品なども展開しています。

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海外ブランド:デアリング・フーズ(代替チキン)

LAを拠点とする「デアリング・フーズ」は、プラントベースチキンを展開しているブランドで、DJのスティーブ・アオキやテニスの大坂なおみ選手など、セレブが出資したことでも話題になりました。

研究開発に長きを費やしたという大豆ベースのチキンは、繊維感までリアルな再現度!ケイジャン、レモン&ハーブ、バッファローなど味わいのバリエーションも豊富です。

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海外ブランド:メロディ(代替はちみつ)

近年問題視されている世界のミツバチの減少。その原因は殺虫剤や農薬、大気汚染などさまざまですが、国連環境計画の発表によれば、「世界の食料の90%を提供する100種の農産物のうち、70種以上がハチによって受粉が媒介されている」とも。つまり、ミツバチの減少は生物多様性の減少や私たちの食糧危機を意味します。

この問題を解決するべく立ち上がったのがサンフランシスコのスタートアップ企業「MeliBio」。ミツバチを使用しないはちみつ生産により、商業用養蜂が野生のハチに与える影響を軽減し、生物多様性を回復することを目指しています。そんな同社がプラントベースのはちみつブランドとして2023年3月にスタートしたのが「メロディ」。本物のはちみつに含まれる糖や酸の割合を研究し、甘さ、粘度、そしてゴールドに輝く色合いまで再現したんだそう。

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海外ブランド: HLTHPUNK(調味料)

まるで歯磨き粉のようなユニークなパッケージも印象的な「HLTHPUNK」。LA発のブランドで、マヨネーズやバーガーソースなどの調味料を100%プラントベースで作っています。マヨネーズは米料理メディア『Kitchn』のエディターによるレビューで「(動物性原料を使った)普通のマヨネーズを含めた全マヨネーズのなかでもトップの味」というコメントも獲得しています。

ブランド名は“健康(Health)”と“パンク(Punk)”を組み合わせたものだそう。チューブの中身を無駄なく使いきるための、キー型チューブ絞り器など、遊び心のあるグッズにも注目!

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海外ブランド:モク・フーズ(代替ジャーキーなど)

エリンギを使った植物性ジャーキーを手掛ける「モク・フーズ」。創業者のフェデルマン氏はハワイのオアフ出身で、「天然資源が限られた島で、サステナビリティの重要性は幼い頃から感じていました」「食肉産業の莫大なカーボンフットプリントについて知ると、プラントベースフードを重視するようになりました」と語っています。

最初は自宅でキノコを使ったジャーキー作りを始めたという同氏。その後代替卵「ジャスト・エッグ」を手掛ける企業「イート・ジャスト」の商品開発者に協力を仰ぎ、本物の牛肉に近い食感を実現したのだそう。

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海外ブランド:VBites(代替肉、代替魚、代替チーズなど)

イギリス生まれの「VBites」は1993年創業。プラントベースフード業界では老舗と言えるかもしれません。もともとは「レッドウッド・ホールフーズ」というヴィーガン食品会社でしたが、モデルで実業家のヘザー・ミルズが買収し、2007年に今の名前となりました。

同社のラインアップは大豆をベースにした代替肉から代替チーズ、代替シーフードまでと幅広いのが特徴で、100以上の豊富な品揃えとなっています。

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国内で買えるブランド:2foods(代替卵、カレー、スイーツなど)

2foods ever egg プラントベース たまご

“ヘルシージャンクフード”をコンセプトに、カレーやチキンナゲット、スイーツなど、さまざまなジャンルのプラントベースフードを開発しているのが「2foods(トゥーフーズ)」。最近では「カゴメ」との共同開発で誕生した、ふわとろ食感の代替卵“エバーエッグ”でも話題になりました。

同社のホームページでは、プラントベースフードのサステナビリティについてもわかりやすく解説されているのでぜひチェックを!また、都内には「2foods」のさまざまなプラントベースメニューが楽しめるカフェもあるので、こちらにも足を運んでみて。

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問い合わせ先/2foods
contact@2foods.jp

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国内で買えるブランド:NEXT MEATS(代替肉)

ネクストミーツ next meats プラントベース 代替肉

こちらのジューシーなカルビももちろん100%植物性!日本発のフードテックベンチャーが送り出す代替肉ブランド、「NEXT MEATS」の代表的な商品である“NEXTカルビ2.0”で、主原料には大豆を使用しています。歯ごたえやひと切れの大きさがいっそうパワーアップしたのにコレステロールフリーで、一般的な牛カルビの焼肉と比べると、脂質は約8分の1なんだそう!

このほか麻婆茄子や黒酢豚などプラントベースの冷凍食品メニューも充実する一方で、缶入り商品も開発。“NEXTツナ1.0”や製造から3年保存ができる“NEXT牛丼CAN”などがラインアップ。日本人好みのメニューが嬉しい!

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問い合わせ先/ネクストミーツ
info@nextmeats.co.jp

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国内で買えるブランド:ライクチキン(代替チキン)

ライクチキン プラントベース

これまで国内のさまざまなレストラン、カフェ、ホテル、惣菜等のプラントベースメニューで採用されてきた、大豆由来チキンの「earthmeat(アースミート)」。そんな同ブランドが待望の一般向け商品として発売したのが、こちらの「ライクチキン」です。

鶏肉さながらの弾力のある歯ごたえと、さけるような繊維感が特徴で、レンジでチンすれば食べられる(植物性なので本物のチキンより短い加熱時間でOK!)というお手軽さも嬉しいポイント。初めて購入した人には、おいしく簡単にプラントベース生活が始められるレシピブック(すべてのレシピの調理時間20分以下)もプレゼントされます。

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問い合わせ先/原田産業 フードマテリアルチーム
tel. 03-5219-8816

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国内で買えるブランド:ゼンブ(ヌードル、スプレッド、パスタソースなど)

zenb ゼンブ プラントベース

ぽん酢でおなじみの「ミツカン」が2019年に立ち上げたブランド「ゼンブ」は、動物性原料不使用のヌードルやパスタソースから、パンに塗るスプレッドまで幅広くラインアップ。豆や野菜の皮や芯、種などの素材を可能な限り丸ごと“全部”使うことをコンセプトにしており、フードロス削減にも貢献しています。

パスタやラーメンなど、あらゆる麺類の代わりに使えると人気の“ゼンブヌードル”は黄えんどう豆100%製。黄えんどう豆は栄養面でも優れていながら、環境汚染に繋がると言われる窒素系肥料の使用量が少なくて済むため、栽培時の環境負荷も削減することができるんだとか。

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問い合わせ先/ゼンブジャパン

From: ELLE JP
Headshot of Ai Kobayashi
Ai Kobayashi
News Desk Editor

大学卒業後、都内の出版社でメンズファッション誌の編集を7年間経験したのち、ハースト・ニュースデスクのエディターに。大学時代には中学生の頃から憧れていたカリフォルニア・バークレーに交換留学。好きなものはラーメンと音楽(HIP HOP、R&B、K-POP)。マリンスポーツは一切やらないけれど、ビーチタウンへの旅行も大好き。東京都出身。 

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