飲んだ次の日は頭が痛い、気持ち悪い……。二日酔いでつらい朝はどうしたらいいの? 二日酔いになりにくくなる方法なんてあるの? 「つらい二日酔いはちょっとしたことで予防・改善できます」と話すのは、『1週間で体が変わる「温め美人」生活』の著者である医師の石原新菜先生。そこで今回は、二日酔いにおすすめの対策・改善法についてお話を伺った。

(「」内 石原新菜先生)

 

二日酔いにおすすめの対策・改善法

①ショウガを摂る

「つらい二日酔いは、ちょっとしたことで予防・改善できます。ドラッグストアやコンビニエンスストアでウコンの入った二日酔い防止ドリンクを見かけますが、ウコンに含まれるクルクミンという成分には、肝臓のアルコール分解力を助ける作用があります。ウコンは、ショウガの仲間。ショウガにもクルクミンが入っているので、二日酔い予防のためにはショウガを摂るといいでしょう」 

ショウガのおすすめの飲み方

★お酒に入れて飲む
「お酒に入れて飲むのもおすすめです。焼酎のお湯割りに、すりおろしショウガを入れると、ジンジャーエールのような味でおいしく楽しめます」

★ショウガ紅茶を飲む
「二日酔いの朝には、ショウガ紅茶を飲むのがよいでしょう。熱い紅茶に、すりおろしたショウガを小さじ1~2杯ほど入れます。お好みで、黒砂糖やハチミツを加えてください」

②朝起きたときにコップ1杯の水を飲む

「お酒をたくさん飲んだ翌日は、体が水分不足になっているので、朝起きたときにコップ1杯の水を飲みましょう。ただし、二日酔いのときは一種の『水毒』状態なので、水を飲みたくないのであればムリをしてまで飲む必要はありません。必要以上に水を摂ると、体内に余分な水分がたまり、症状がさらにひどくなることがあるからです」

水毒状態とは?
「体内に水分がたまっている状態。そういうときは、体を温めて、水分の代謝を改善することが大事。午後になって体温が上がり、少し体が動かせるようになったときから、軽くストレッチをする、街を少し歩く、家であればお風呂に入ってみるなどして、温めるようにします。少しずつ症状が改善されていくでしょう。水分を摂るときは、体を温める上に水分の代謝をよくする、ショウガ入りの味噌汁や、ショウガ紅茶などがおすすめです」

③飲む前にサウナに行くのもおすすめ!

「最後に、私自身が実践している、とっておきの秘策があります。『今日は思いっきり楽しんで飲みたい!』『明日は絶対に二日酔いになりたくない!』という特別なときにおすすめするのが、飲む前にサウナに行って先に体の中から汗を出すこと。先に体内の余分な水を出しておいてから、お酒(水分)を摂る方法です(飲んだあとにサウナは危険なので、しないようにしてください!)。このような『出してから飲む』という組み合わせは、美容と健康にいいスペシャルな飲み方といえるでしょう」

まとめ

どこのスーパーでも売っている「ショウガ」のパワーを活用しよう。お酒を飲むときは、ぜひこの3つのことを実践してみて。

■お話を伺ったのは……

石原新菜(いしはら にいな)先生

石原先生

イシハラクリニック副院長。医学生の頃から自然医学の泰斗で医学博士の父、石原結實と共にメキシコのゲルソン病院、ミュンヘン市民病院の自然療法科、英国のブリストル・キャンサー・ヘルプセンターなどを視察し、自然医学の基礎を養う。現在は父の経営するクリニックで漢方薬処方を中心とする診療を行うかたわら、テレビ・ラジオへの出演や、執筆、講演活動なども積極的に行い、「腹巻」や「生姜」などによる美容と健康増進の効果を広めることに尽力している。二児の母、また女性としての視点からアドバイスにも定評がある。著書に13万部を超えるベストセラーとなった『お医者さんがすすめる不調を治す10倍ショウガの作り方』(アスコム)他、ムック本などを合わせると100冊を超える書籍を執筆し、中国、香港、韓国、台湾、ベトナムなどでも翻訳されている。

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。