「子どもはのびのびしていていいな…」なんて思ってない?
だけど、自分の子ども時代をよくよく振り返ると気づくかもしれない。逆境は生まれた瞬間から私たちに襲いかかっていたことに。
言葉を話せない乳児は泣きながらお腹を空いたことやオムツが汚れたことを伝えようとして疲れ果てる。幼児になれば、言葉の壁や自制心と格闘する日々。思春期を経てティーンエイジャーへと成長するにつれ、人生はますます複雑に。勉強や人間関係を発展させ、将来を考え、自立心を発揮することは、「成長」と言ってしまえばキレイに聞こえるけれど、当然のことながらすべての子どもにとってストレスの多い状況を作り出している。
それに世の中が猛スピードで変化している今の子どもたちは、もしかしたら私たちが子どもだった頃に比べて更にたくさんのストレスにさらされているかもしれない。
最近の研究では、成長段階の子どもの脳の方が大人よりマインドフルネスの効果が出やすいことも分かってきたそう。例えば、2015年に発表された研究によるとたった4ヶ月間の瞑想プログラムに参加した小学校4年生〜5年生の子どもたちは、認知制御、ワーキングメモリー、認知柔軟性など実行機能の向上を示したそう。
その他にも、マインドフルネスを続けることで、幸福感を高めたり、失敗をポジティブに受け入れる対処法を身に付けるのにも効果的と言われている。
欧米では教育現場にもマインドフルネスを取り入れられているそう。教育番組でも、人気のキャラクターが瞑想やヨガをしていたり、マインドフルネスがかなり子どもたちの間でかなり浸透している。筆者の住むシンガポールにも、親子で参加するマインドフルネスプログラムを実施する団体や施設などもある。夏休みやクリスマス・ニューイヤー休暇など、長い休み期間に人気のホリデープログラムの1つでもあるのだ。