ランニングコミュニティ「NAKED by Women’s Health」の練習会の様子を、メンバー兼エディターであるSAWAKOがレポート。今回は、体幹や筋持久力を養うために効果的な“サーキットトレーニング”がテーマ。翌日は筋肉痛にかなり苦しんだけれど、フルマラソンのスピードアップを狙うメンバーにとっては、確実な自信に。今回はそんな練習内容に加え、女子ならではの生理トークも披露。運動中の生理にまつわる悩みと対策は、三者三様だった。
練習会の舞台となったのは、「新豊洲Brilliaランニングスタジアム」。60mの直線トラック、ロッカーやシャワー、その他ハードルやスターティングブロックなど、充実した設備がそろうこの場所。個人的には、見るとテンションが上がるブルーのタータン、そして利用料が800円(一般)と手頃なお値段なのが、何度も足を運んでしまう所以。
「NAKED by Women’s Health」が発足して早くも約1カ月が経過。前回宣言した目標に向けて、メンバーはそれぞれ、週に数回ペース走をしたり、新しい種目(トレイルランニング)に挑戦したり、アクティブな生活を送っていた模様。しかし今回再集合して心から思ったことは、「みんなで走るって最高だ!」ということ。一人黙々と走るのももちろん楽しいけれど、新しい練習法を発見できたり、モチベーションを向上できたり、そして何よりきついことを一緒に笑顔で達成できるのはコミュニティがあってこそ。そんな風に幸せを噛みしめながら、副部長・RIKAが考案してくれたハードな練習メニューに食らいついていった。
さて、どれだけハードだったかというと……
メディシン投げ10回
120m ジョグ
プレート腹筋20回
120m ジョグ
リズムランジ
120m ジョグ
(3種目1セット)×3
~10分間レスト~
マウンテンクライマー20回
120m ジョグ
バーピージャンプ10回
120m ジョグ
ステップアップス20回
120m ジョグ
(3種目1セット)×3
~10分間レスト~
60m流し×3
普段からランニングやトレーニングを重ねているメンバーも、練習後は地面に座り込んでしまうほど。ランニングだけでは効率的に鍛えられないような筋肉も、たった1時間でかなり強化できた印象。
サーキットトレーニングの効果って?
冒頭から繰り返している“サーキットトレーニング”、その効果について今一度おさらいを。“サーキットトレーニング”は、無酸素運動と有酸素運動を組み合わせて連続的に行うトレーニング方法のこと。高強度のエクササイズの間に、低負荷の動き(今回はジョグ)のアクティブリカバリーを入れることで、心拍数を保ったまま筋肉を回復させることができるのがメリット。脂肪燃焼や心肺機能の向上に効果があるそう。筋持久力アップにも繋がるので、ランナーも練習法の一つとして、ぜひ取り入れてみては?
「生理が来ない」はもっと深刻に捉えるべき問題?
ここからはメンバーによる、気になる生理トークを披露。
SAWAKOは今年出場した3つのマラソン大会すべて、生理にあたるというミラクルを連発中。しかも雨の中走った名古屋ウィメンズマラソンは生理2日目。月経カップだけでは不安だったので、紙ナプキンも付けて走ったところ、お尻がかぶれてしばらくタイトなボトムスは着用する気になれない事態に。日常的に運動をしたり、レースに出ているメンバーは一体生理とどう付き合っているのか、思い切って聞いてみた。
SAWAKO「みんなはレースのとき、生理がかぶったらどうしてる?」
JENNIFER「初めてフルマラソンに出たときと、ウォータースポーツをしたときはピルを飲んで生理を遅らせたこともあったよ。でも(たぶん)副作用で体のだるさとか経血量が多くなったって感じて、1年前にピルを飲むのを完全に止めたの。今は月経カップを愛用してる」
SAWAKO「わたしも月経カップを使うけど、なかなか入らないときもあるから困ってる」
JENNIFER「3カ月も使うと慣れるよ。正しい位置に挿入できてれば、ほとんど漏れることもないし。挿入するときのポーズは、立った状態からヒザを軽く曲げて、片脚を上げるのがおすすめ。そして何よりリラックスすることが大事」
SAKURAKO「わたしは現役時代からずっと生理不順で、レースにかぶることは少なかったな。大学時代なんて生理が来るのが年2回とか」
ALL「えーーーー!」
SAKURAKO「生理中って本当に体が重くなって、調子が悪くなるの。長距離選手だったとき、生理によるコンディションの悪化が著しかったから、『生理は来たらダメなんだ』って思い込んでた。自分も、チームのみんなも、監督も。それに、当時は生理は太ってる人がなるものっていう認識があったの。おかしいよね」
JENNIFER「わたしが所属してたアメリカの大学チームでは、コーチがみんなに『生理来てるの? ちゃんと来ないとダメだよ』って聞いてた」
SAKURAKO「そうだよね。女性ホルモンが少ないと骨密度が減るっていうでしょ。疲労骨折する人は生理不順な人が多い傾向にあるって、ある記事を読んで知ったの。それで大学半ばくらいでやっと、生理は来るのが当たり前って概念が周囲にも広まっていったな。わたしは彼(現旦那さん)が『生理が来ないのは、ちゃんと病院に行かなきゃダメだよ』って教えてくれて、やっと診てもらった。それでこの人と結婚したいって思ったんだ(笑)」
MONIKA「生理だからと言って気にすることはあまりないかな。ヨガやダンスを教えるときも、いつも通りナプキンを使ってる。ヨガって生理痛や生理不順にも効果があるって言われてるよね。でも、新体操選手だった頃はハードな練習に勤しんでいたからか、生理が始まったのは高校2年生でみんなより少し遅かったんだけどね。ストイックに運動する女性って何かしら体に影響があるものなのかな」
RIKA「わたしも現役時代はかなりハードな練習してたけど、生理をストレスに感じたことってあんまりなかったな。レース決勝が生理3日目にあたると、さすがに身構えたりしたけど。競技とか体質によるものなのかもね」
SAKURAKO「ストイックに運動すること=悪みたいなイメージはつけたくないよね。運動してなくても生理が来ない女性はいるから。自分の体に興味を持って、知識をつけたり自分の体の状態を気にかけることが健康を保つうえでは大切な気がする」
想像以上にさまざまな話を聞けた今回の生理トーク。10人いれば10通りの悩みがあるのが当然で、それは恥ずべきことではないことをメンバーは教えてくれた。誰かに話したり積極的に知ることで、自分の常識が覆されるかもしれない。だから「いろんな知識や経験を持った人たちが集って情報共有ができるコミュニティって、大事だな」と、つぶやきながら帰路についた。
次回の「NAKED by Women’s Health」は、トレイルランニングに挑戦。インスタグラム@womenshealthjpでもその様子をアップしていくので、要チェック。
スポーツファッション・サステナブルの記事を担当。山梨県の富士河口湖町へ移住し、オンラインを駆使して取材活動を行う。フェミニズムや環境問題などの時事ネタやニュース、人を掘るのが得意。 2020年までウィメンズヘルス編集部に在籍。