専門家が教える、髪のボリュームを出すためのアドバイス12選
やっぱり髪は豊かに見せたい!
残念ながら、生まれつき細い髪を“実際に”太くすることはできない。
でも、ヘアケアブランド『Philip Kingsley』の毛髪学者でブランディング部長のアナベル・キングスレーによると、髪が細い人は、頭皮にある毛の量が他の人より多いそう。
つまり、スタイリングさえマスターすれば、髪が細くてもボリュームは出るということ。
その具体的な方法は? その内容をイギリス版ウィメンズヘルスからご紹介。
1.髪を太くするシャンプーを使う
香りだけでシャンプーを選ぶのは、もうおしまい! ボリュームのあるヘア作りは正しいシャンプー選びから。
髪が細い人は、「ボリュームを出す」「髪を太くする」「薄毛用」といったキーワードが並ぶ商品を探してみよう。
また、「髪が汚れているとボリュームが出やすい」という噂は信じないで。キングスレーいわく、髪を頻繁に(少なくとも2日に1回)洗えば、髪の成長に欠かせない頭皮の健康が維持できるだけでなく、毛根の余分な皮脂も取り除けるそう。
「髪が細い人や薄い人は特に、洗わないと髪がペタンとなります」とキングスレー。「しかも、たまにしか髪を洗わずにいると、頭皮が乾燥して抜け毛が激しくなってしまいます」
2.シャンプーの“前に”コンディショナー
健康で強い髪をキープするにはコンディショナーが絶対マスト。クリーミーなコンディショナーを使うと髪がペタンとしたり、柔らかくなりすぎてスタイリングに手こずったりする人は、シャンプーの“前に”コンディショナーを。
それだけで、ボリュームを出しやすい理想的な質感になる。
3.ムースを使う
髪が固まりすぎてベタつく印象があるムースだけれど、しおれた髪にボリュームを出すのは上手。
ヘアスタイリストのマーク・タウンゼントによれば、卵1個分の量を手のひらにとり、湿った髪にまんべんなく(根元から毛先まで)馴染ませるといいみたい。そのあとは、自然乾燥でもブローでもOK。
4.ディープコンディショナーを使う
細い髪が切れると一段と薄くなるので、キングスレーが言うように、ヘアマスクかディープコンディショナーで切れ毛を防ごう。
これもシャンプーの前に使えば、髪がペタンコにならない。
5.髪をアップにして寝る
ブローしたばかりの髪も、下ろして寝れば、あっという間に潰れてしまう。
せっかくボリュームが出たのなら、髪を小分けにしてねじり、ピンで留めた状態で寝よう。
これなら寝癖がつかないし、ボリュームもキープされるので、翌日の手間が省ける。
6.地肌をメイクする
白髪隠し用のヘアファンデーションは根元の白髪を隠すのに便利だけれど、髪をフサフサに見せるのも上手い。
根元の色に合ったヘアファンデーションを選び、小さなブラシで地肌が目立つ部分に塗れば、誰の目にも豊かな髪に。
7.キレイな髪にドライシャンプー
ドライシャンプーの本業はベタつく髪をキレイにすること。でも、タウンゼントいわく、ドライシャンプーはスタイリングスプレーとしても使えるそう。超細い髪には特におすすめ。
キレイではあるけれど元気がない髪にドライシャンプーを吹きかければ、髪を洗ってから2日目の手触りと、ボリュームを出すために必要なグリップが出る。やりすぎると髪のツヤが消えてしまうので、ボトルを髪から十分離して噴射しよう。
8.サングラスで自然乾燥
ドライヤーやアイロンを使いすぎると髪が切れ、前述の通り薄く見える。
だからといって、もともとボリュームのない髪を自然乾燥させると、頭にペタンと張り付いてしまう。そこで試してほしいのがヘアスタイリスト、リアウナ・カプリの“熱を使わずに”ボリュームを出す方法。
髪が湿った状態で、前の生え際の髪をメガネかサングラス(ヘッドバンドではきつすぎる)で後ろに引っ張り、一度前に押してから少し緩める。これをひたすら繰り返し、髪が乾いてからサングラスを外せばボリュームが出る。
9.小さなアイテムでごまかす
ハイポニーテールを作り、上下半分で分ける。ミニサイズのクリップを間に噛ませてボリュームを出す。クリップの上で髪を少し散らせば目立たない。
クリップがない人は、ヘアゴムで同じ演出を。ポニーテールを作るとき、ヘアゴムに何度か髪を通す最後の1回は、ポニーテールの下半分の髪だけを通してみよう。
これで下半分が押し下げられ、上半分が少し持ち上がるので、ポニーテールが太く見える。
10.エクステを付ける
一番簡単で手っ取り早い方法とは言えないかもしれないけれど、エクステなら間違いなく見た目が変わる。持ちがいいのは、シールエクステか編み込みエクステ。でも、一番使い勝手がいいのは、ヘアスタイルを選ばないクリップエクステ。
しかも、クリップエクステは自分でできる。下ろした髪に付けるのは簡単。でも、アップにした髪やポニーテールに付けたいなら少し練習がいる。クリエイティブになるのもポイント。
頭のてっぺんに細いポニーテールを作り、エクステのクリップ側(日本ではマジックテープが主流)をポニーテールの根元に巻き付けていく。残りの髪をエクステと一緒に束ね、大きなポニーテールにすれば完成。
11.逆毛を立てる
逆毛を立てるのは、根元にボリュームを出すための究極のトリック。
まず、小分けにした髪を頭から離す感じで持つ。その髪の下に細いコームを通し、上に向かってやさしく梳く(上から下にではなく下から上に)。小分けにした根元にヘアスプレーをかける。
これを繰り返し高さと立体感が出たら、表面の髪をそっとなで、下にある逆毛を隠す。
12.医師に相談する
毛が細いのと薄いのは同じだと思っているかもしれないけれど、科学的に言えば違う。
髪の細さは生まれたときから変わらない。でも、髪の薄さは時間と共に変わるもの。
キングスレーによると、薄毛には2種類ある。1つ目は、一般的に「男性型脱毛症」と呼ばれる遺伝的な薄毛。すでに生えている髪の毛が徐々に細くなり、新しく生えてくる髪の毛も細くて短い。
2つ目の「休止期脱毛」では実際に髪が抜ける。キングスレーいわく、休止期脱毛は何かに反応して髪が抜けるもので、遺伝的なものではない。
「休止期脱毛の原因は、高熱、栄養失調、甲状腺機能低下症・亢進症、急激な体重減少といった体内の混乱やバランスの乱れです」
髪が薄いことを気にしているなら、薄毛治療を行っている病院で根本的な原因を調べてもらおう。医師は検査の結果をもとに、あなたのニーズに合ったサプリメント、食事法、ヘアケア製品を勧めてくれる。
※この記事は当初、アメリカ版『Cosmopolitan』に掲載されました。
※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。
Text: Brooke Shunatona Translation: Ai Igamoto