自分の髪に合うものは、根気よく試行錯誤を続けないと見つからない。でも、世間で絶賛されている商品を使っても髪に元気や潤いが戻らないときは、髪のポロシティ(気孔率)を調べたほうがいいかもしれない。
髪のポロシティは水分を保持する髪の能力で、シャンプーやスタイリング剤を選ぶ際に役立つ情報。新商品が次から次へと投入されるヘアケア市場で、自分に合ったアイテムが見つけやすくなるのなら願ったり叶ったり。
今回は、髪のポロシティの具体的な意味とタイプ、調べ方を専門家がアメリカ版ウィメンズヘルスに教えてくれた。
髪のポロシティとは
セレブ専属ヘアスタイリストで毛髪学者のカリ・ウィリアムズ博士によると、髪のポロシティとは、あなたの髪が水分を吸収して保持する能力のこと。
「自分の髪のポロシティを知っておくのは大事なことです。髪の問題が乾燥や枝毛でも、商品の選定が楽になりますからね」とウィリアムズ。「ポロシティは、ヘアケアのルーティンを作るうえでも役立ちます。髪の健康状態を決めるのは、髪の水分バランスですから」
髪のポロシティのタイプ
髪のポロシティには3タイプあり、髪のキューティクルの状態によって決められる。
低ポロシティ
ポロシティが低い髪は気孔(小さな穴)が少ないため、水分が浸透しづらい。髪のキューティクルがすき間なく並んでいるため、プラスアルファのケアをしないと髪が乾いてしまうかも。ヘアスタイリストのキャンディス・ウィザースプーンによると、2週間に1度、髪に蒸気を当てながらヘアマスクかディープトリートメントをするといい。
ノーマルポロシティ
ポロシティが低くも高くもない髪は、いろんな意味でちょうどいい。適量の水分を吸収・保持することができ、キューティクルがギチギチに並んでいることも、傷んでいることもない。
高ポロシティ
ポロシティが高い髪のキューティクルは、縮毛矯正剤やパーマ剤、カラー剤といった薬品を用いた施術によって傷んでいることが多い。ヘアアイロンの使いすぎやスタイリングのしすぎもキューティクルを傷つける。キューティクルに傷があるということは、水分が吸収されやすい一方で保持されにくいということ。
ウィリアムズによると、高ポロシティの髪はスポンジに例えると分かりやすい。スポンジは水を一気に吸い込むけれど、その水は穴を通じて逃げてしまう。だから、しばらくすると乾いてもろくなる。ウィリアムズいわくシリコン配合の商品を使うと、水分が一時的に保持されやすくなるのだそう。
自分の髪のポロシティの調べ方
調べ方は何通りかあるけれど、どれも絶対確実じゃない。
一番人気があるのは“ウォーターグラス”メソッド。髪を3~4本抜いて(できれば頭皮の異なる部分から自然に抜け落ちた髪がいい)、水で一杯にしたグラスに落とす。その髪が底まで落ちたら高ポロシティ、水面に浮いたら低ポロシティ、真ん中で止まったらノーマルポロシティ。
ウィリアムズによると、ポロシティは髪の毛の部位(毛先や根元など)によって異なる可能性があるので、この方法では正確な結果が出ない。髪全体にトリートメントをしているなら別だけれど、その場合は髪が穴だらけ(超高ポロシティ)になっているはず。
ヘアケア商品が付着していないキレイな髪の毛を使うと、正確な結果が出やすい。
濡れた髪で弾力性を調べてみるのも面白い。この場合も自然に抜け落ちた髪を使い、やさしく引っ張って簡単に切れるかどうかをチェックしよう。簡単に切れる場合は、キューティクルが密接に並んでいるので、水やヘアケア商品で毛幹を保湿するのが難しい(低ポロシティ)ということになる。
「ポロシティチェックはマストではありません。通常のヘアケアの中でする必要はないでしょう」とウィリアムズ。「髪の状態が気になる人は、信頼の置けるスタイリストに相談すればいいですよ」
ウィザースプーンの話では、どうしても自分の髪で実験してみたいなら、どっちみちヘアケアを見直す必要がある季節の変わり目にするのがオススメ。
※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。
Text: Sabrina Talbert Translation: Ai Igamoto