スキンケア&ヘアケア業界は、旧来の固形せっけんから大きな進歩を遂げてきた。いまではジェルやフォームといった多数のオプションがあるけれど、ここ1~2年はシンプル&サステナブルの名の下で、昔ながらの固形アイテムが再び注目を浴びている。今回は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから固形アイテムの魅力をご紹介。

でも、固形アイテムのなにがそんなにサステナブルなの? ゴミになるボトルが減るだけ?

「固形の商品は液体の商品よりも全体的にカーボンフットプリントが少ないです」と話すのは、ゴミを出さないビューティー&日用品メーカー『Ethique』のCEOで環境保護活動家のブレイン・ウエスト。「例えば、『Ethique』のシャンプーバーは同等の液体商品よりもカーボンフットプリントが10倍以上少ない(8%)です。固形商品にはプラスチックのパッケージが要りませんし、水も大して含まれていませんから。一般的な美容商品は、蛇口をひねれば水が出る場所で使われるのに70~95%が水。これはおかしな話です。その商品の有効成分だけ買えば、ゴミとカーボンフットプリントが同時に減らせます」

固形アイテムの普及度は国によって異なる様子。日本では固形の洗顔料が人気だし、ドイツではパッケージフリーの固形商品が当たり前になりつつある。

「固形なんてせっけんみたいで買いたくないという人も少なからずいるでしょう。昔は確かにオプションが限られていましたが、いまの固形商品は液体商品に負けていません。カーリーヘア用やカラーヘア用の商品までありますよ」とウエスト。「固形のシャンプーに切り替えれば、プラスチックゴミが減るだけでなく、水の節約にもなります。シャンプーの質が落ちるわけでもありません」

固形シャンプーは、液体シャンプーの成分が高濃度で凝縮されたもの。水の含有量がゼロに近いので、商品の大部分が有効成分。一方の液体シャンプーは70~80%が水。水が多いぶん重くなり、二酸化炭素の放出量も、パッケージに必要なプラスチックの量も増す。これはムダ。固形シャンプーは移動中にこぼれる心配がないので、旅行にもピッタリ。

「世のなかにモノがあふれていると、地球上の水で私たち人間に使えるのは、たったの0.3%であるという事実が見えなくなります。実際のところ、水はもう足りていません。インドの井戸の3割は、水質汚染で使えなくなっています。2025年には、水不足で約20億人が汚水による健康被害を受けたり、所有権争いに巻き込まれたりすると言われています。つまり、世界人口の3分の2は水ストレス地域(水需給がひっ迫した地域)で生活することになるのです」

「水不足は飢餓も引き起こします。食糧の生産には大量の水が使われます。お米1キロの生産には3000~5000リットル、小麦1キロの生産には900リットルもの水が必要です。肉と乳製品はそれ以上で、農業用水は世界の水使用量の70%を占めています」


固形シャンプーはちゃんと泡立つ?

固形シャンプーはキレイに泡立つし、洗浄力があるわりに髪を乾燥させることもない。髪と固形シャンプーを濡らし、根元から毛先にかけて3~4回塗布したら、指先でマッサージ。それだけで、液体シャンプーに負けないくらい泡立つことが分かるはず。

どのくらい持つ?

1個で80回は洗えるはず。でも、どのくらい持つかは、髪を洗う頻度、1回に使う量、保存方法によるところが大きい。

参考までに『Ethique』のガイドラインは以下の通り。

・固形シャンプー 80回以上

・固形コンディショナー 80回以上

・固形フェイスクレンザー 3~4カ月

・固形フェイスモイスチャライザー 3~4カ月

・固形ボディウォッシュ 1カ月

・固形デオドラント 2カ月

・固形ボディモイスチャライザー 1~2カ月

・固形ドッグシャンプー&コンディショナー 12カ月


使いやすい?

答えは、YES。ものすごく簡単で使いやすい。

先述の通り、濡れた髪の根元から毛先にかけて3~4回(まずは自分が思うより少なめに)塗布したら、指先でマッサージ。それだけでちゃんと泡立つ。簡単でしょう?

手のひらで泡立てると、シャンプーの界面活性剤(泡あわの洗浄成分)が髪の油分ではなく手の皮脂と結合してしまう。これでは手を洗っているようなものなので、根元に直接塗布したほうが効果的。

固形シャンプーはケースに入れて、乾いた状態で保存しよう。ケースは旅行にも便利。

ジムや旅行にも持って行ける?

もちろん。だって固形なら、

1.液体物の持ち込み検査に引っかからない

2.バッグやスーツケースのなかでこぼれない

3.半分空っぽのシャンプーボトルにスペースを取られない

これでお風呂セットもコンパクトになる。

本当にそんなにサステナブルなの?

固形アイテムに切り替えるのは難しくないけれど、それが生み出す違いは大きい。

固形シャンプーを1年で3本使うと、生産されてゴミになるプラスチックボトルが9本減って、水が5.2リットル節約できる。

固形コンディショナーを1年で3本使うと、生産されてゴミになるプラスチックボトルが15本減って、水が15.15リットル節約できる。

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※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Nikolina Ilic Translation: Ai Igamoto