ヴィーガン生活を1カ月試した結果は?
そのメリットとデメリットをご紹介
「Veganuary」で1月から「ヴィーガン」をやった、ある女性の話。友人から心配、混乱、好奇心といったいろいろな反応が返ってきたという。例えば、チーズの盛り合わせを断るときなど。「ヴィーガンって何?」「なぜやってるの?」「どんな感じなの?」とたくさんの質問が。そして、それに続いて「私には無理だわ」という一言。今回はオーストラリア版ウィメンズヘルスより、ヴィーガン生活を試した人の話をご紹介。
「Veganuary」とはヴィーガンとJanuaryを足した造語。これは2014年に英国で始まった、植物性の食事をすることを人々に勧めて啓発するためのイベント。Veganuaryは、1月から1カ月間、動物性食品を食生活から排除する。この運動を推進する理由は、倫理的、環境的、健康的という3つの点にあるのだとか。動物の搾取を防ぎ、環境への影響を軽減し、健康を増進することが、ヴィーガンの利点としてよく言われている。
彼女は数年前にペスカタリアンの食事を始めたとき、すでにほとんどの動物性食品を断つようにしていた。しかし、もっとそれ以上に踏み込んで完全に植物性の食事をしてみたいと思っていたそう。そこで、彼女が1カ月間ヴィーガンを試してみて分かったことを見ていこう。
1. 一番つらいのは朝食
彼女はオートミルクやひよこ豆、豆腐を朝食に活用中。このようにすでに植物性食品を中心とした食事をしていたので、より厳しい食事に移行することもあまり難しいとは思わなかったという。しかし、意外にも卵は食生活に欠かせないものだった。甘いものよりもしょっぱいものが好きだから、毎日朝食にオートミールやシリアルを食べる気にはなれず。しかし、ターメリックフムスとアボカド、ピーナッツバターとバナナ、ガーリックマッシュルームとバタービーンズなど、トーストのトッピングを変えて満足感を得る方法を見つけた。
2.間食を増やさないといけないこと。そしてその罪悪感
カロリーの高いサーモンを同量のほうれん草に変えても、同じ満足感は得られない。気がつくと、いつもより多く食べたくなっていて、それが自動的に食に対する罪悪感を引き起こすことに。彼女は興味本位で消費カロリーを計算してみると、1日3食きちんと食べているにもかかわらず、エネルギーが足りていないことに気づいた。でも、間食の量を増やすと、満足感が得られるようになった。
3.準備が大切
レシピ本を熟読したり、食事の計画を立てたり、ヴィーガン用のスナックを常備したりすることで、このヴィーガン生活がとても楽になったという。
4.外食の選択肢は増えたが、まだ少ない
植物性食品の人気が爆発的に高まっていることから、どこに行っても食事の選択肢があふれていると思っていたが、必ずしもそうではない。シドニーに住んでいる彼女は、ヴィーガンフレンドリーなパブやレストラン、バーなど、選択肢はたくさんある。しかし、ヴィーガンではない友人と食事へいく時は、サラダかパルメザンチーズのパスタしかメニューにないお店になることもよくあった。
5.食料品の買い物がとても簡単
オーストラリアは現在、世界で3番目に急速に成長しているヴィーガン市場であり、過去4年間で植物由来の製品が429%も増加している。この統計は、地元のスーパーマーケットで肉や乳製品の代替品を扱う棚にはっきりと反映されている。
今や定番となった植物性のハンバーガーやソーセージのほか、カシューナッツの「クリームチーズ」やアーモンドの「フェタ」など、チーズ好きの私を満足させてくれる素晴らしい商品を見つけることができる。さらに、マッシュルームの「パテ」やココナッツの「サワークリーム」など今では彼女のヘビーローテーションとなっているものも。
6.裏面表記をしっかり観察
カゴに入れる前に、すべての商品の裏をチェックすることが欠かせないように。実はフムスのディップには乳製品が加えられていたり、一見安全そうな調理済み食品にチーズが混入されていたり、しまいにはワインのボトル選びにも気を回すように(ろ過に卵や魚介類を使っているとは知らなかった)。でも、何軒かお店を回っているうちに、自分が食べられるものと食べられないものが簡単に分かるようになったという。
7.ヘルシーなものに惑わされない
食品のラベルを見て、その食品の栄養価を過大評価してしまうことを「ヘルスヘイロー」と呼ぶが、実はヴィーガン食品ではそれが起こりやすいのだ。植物由来のベン&ジェリーズアイスクリームを食べるたびに、乳製品が含まれていないからといって砂糖を大量に摂取していいわけではない、といつも思い出す必要があった。
8.肌の調子がよくなった
植物性食品を支持する人の中には、この食事がけがや病気を治す万能薬だと言う人もいる。彼女はそれを証明するような証言をすることはできないが、肌が著しく改善したことは確か。もともと根拠のないものは信じない性格なので、背中のニキビやホルモン性の吹き出物が劇的に消えたことについて、他の説明を考えたが、ヴィーガン生活以外に思いつくものがなかった。
9.消化がよくなった
余分なレンズ豆やブロッコリーのせいで、もっとおなかが張るかと思っていたが、その反対だったそう。野菜や穀物、豆類を増やしたことで食物繊維の摂取量が大幅に増えたのだから、ある意味当然のこと。ヴィーガンの消化器系のメリットは研究でも裏づけられている。ある研究では、ヴィーガン食が腸の健康を促進し、特に体組成や血糖値のコントロールに関係するマイクロバイオームを増やすことが示唆されている。
このままヴィーガンを続ける?
「いいえ、私はペスカタリアンに戻っています。しかし、この経験から、乳製品を減らし、日常的にヴィーガン料理をもっと取り入れるようにはなりました。ヴィーガンを試したこの1カ月間、確かに困難なこともありましたが、全体としては、新しい食べ方に目覚めて大きなメリットがあることも知ることができました」という。
※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。
Text: Lauren Williamson Translation:Noriko Yanagisawa
関連記事: ヴィーナス・ウィリアムズの食生活はロー&ヴィーガン中心!
ヴィーガン生活をやめたら体調がよくなった! 若年性更年期障害になった人気ブロガー、ヴァーピ・ミッコネン