20代前半で料理家としてデビューして以来、数々のレシピ本でヒットを記録し、現在ではオンラインの料理教室「L'atelier de SHIORI Online」で約8000人の生徒を抱えるSHIORIさん。出産と仕事のために10キロ増えた体重を昨年短期間で戻した。その方法を教えてもらった。

試作とストレスで食べ続け、気がつけば10キロ増

オンライン料理教室では、毎月テーマを設けて研究に研究を重ねたレシピを紹介する。特別な材料を使わなくても、誰でも、確実に同じおいしさを再現できることにこだわり、1回のレッスンのための試作期間は2週間以上にわたることも。例えば天ぷらレッスンの前は、2週間天ぷらをさまざまな方法で作っては食べることを繰り返す。

決められた時間内で納得のいくレシピを生み出さなければいけないというプレッシャー、同じメニューを食べ続けるストレスの反動で、お腹はいっぱいなのに違うものを無性に食べたくなったり、お菓子に手が伸びることもしばしば。仕事と育児の両立も相まって、気がつけば産後も妊娠中と同じ、体重10キロ増の状態になっていた。

自分に構う余裕がなくて洋服も買わず、人にも会いたくない

shiori ダイエット

ネットでは「SHIORI 太った」というキーワードが検索上位に入り、インスタライブをしていると「二人目ですか?」とコメントが寄せられ、外に出ることも、人に会うことも避ける日々が続いた。

「太ったと言われることも悲しかったけれど、何より嫌だったのは行動できない自分でした。“食べる仕事”を言い訳にして、最初から痩せることを諦めていました。傷ついた自分をいたわることもせず、自分を愛することからはほど遠いところを彷徨っていた気がします」

そんな彼女が4年越しに重い腰をあげ、「今年の誕生日には健康的でまた自分を好きになれる体を自分にギフトしよう」と思えたのが2023年の春ごろ。8月の誕生日には宣言通り約10キロ減量した姿で笑顔で写真に納まる彼女がいた。その方法は、トップアスリートやアーティストをはじめ、のべ120万人の体をケアしてきた岩井隆彰氏による唯一無二のメソッドだ。


短期集中、すぐに結果が目にみえるから続けられた

a hand holding a glass of liquidpinterest


<ある日の朝食は黒ゴマスムージー>

この減量法は流行りのながらダイエットやゆるダイエットとは異なり、食事管理と運動を組み合わせた正攻法。45日間(SHORIさんが昨年体験した際はまだテスト段階だった為もう少し長めだった)が5つのフェーズに区切られており、フェーズごとに食べていいもの、行うべき運動が決まっている。食事は、カロリー制限ではないため、ダイエットで真っ先に頭に浮かぶ"もやし"や"キャベツ"などの食材を意識的に食べて痩せるわけではない。内臓から美しく痩せるために必要な栄養素の高い素材を中心に、効率よく体に吸収させる組み合わせが考えられている。調味料も使える幅が広い。

a bowl of food

<ある日の昼食は鶏胸肉とブロッコリーと豆苗のガパオ風>

SHIORIさんの場合は、料理レッスンのための試作と試食は必要だったため、その時期は夕飯を調整した。運動も、最初はストレッチから始まり、筋トレ、ウォーキング、ランニングと段階的に体を慣らしていく流れが組まれている。

「きついと思っても、そのプログラムは1週間か2週間で変わります。変化があるから飽きずに頑張れました。さらに目に見えて結果が出るから、それがまたモチベーションにつながりました。私の場合、息子が起きるとストレッチも邪魔されてしまうので、朝早く起きて運動するようにしました。すると気持ちがいいし、痩せマインドになってライフスタイルが変わっていきました。いかに自分のマインドをコンフォートゾーンに持っていくか。そのためには結果を出し、結果を出すためには真面目に取り組むことが大事だと思います」

そして減量成功からもうすぐ1年が経過するが、SHIORIさんはそれまで同様の試作&試食の日々を繰り返しながらも体形をキープしている。

「買い物が楽しくなって、おしゃれをしたくなったし、新しいことを始めたくなりました。自分の人生を取り戻した気分です」

これからダイエットに挑戦する人のために70のレシピを考案

shiori ダイエット法

自分の体験を同じように悩む人に伝えたい、サポートをしたいという想いから、SHIORIさんはこのメソッドのレシピを考案することに。

「私が挑戦した時は、食べていい食材と分量の食材リストがあるだけで、食べ方は自分で考える必要がありました。料理のレパートリーが少ない人だと、いつも食材を蒸してポン酢で食べるだけになってしまいがち。それだと飽きてしまって続けるのが難しいと思ったんです。なので、今回は和食、洋食、エスニックなど約70種類のレシピを考案しました。減量中の食事さえもおいしく楽しんでもらえると思います」

a plate of food

<ある日の夕食は鶏と舞茸のホイル焼き 、めかぶと豆腐麺の煮麺>

この、SHIORIさんのレシピと運動で減量を目指すオンライン体質革命プログラムが「beetto-ビエット-」としてこの春リリースされたそう。今の自分をもっと好きになりたい。何をしてもダイエットがうまくいかない。気長に取り組むダイエットは根気が続かない。そんな人は、ぜひSHIORIさんのインスタグラムからチェックしてみて!

SHIORIさんインスタグラム
https://www.instagram.com/shiorikaregohan

Headshot of Kiriko Kageyama
Kiriko Kageyama
エル・グルメ編集長/ウイメンズヘルス編集長

『エル・オンライン(現エル・デジタル)』のファッションエディターを経て、フリーランスに。女性ランナーによる企画集団「ランガール」を設立。その後女性誌立ち上げやWebメディアの立ち上げを経て2017年にウィメンズヘルス』日本版ローンチ時から編集長に。2023年夏よりエル・グルメ編集長も兼務。趣味は料理を作って友人たちに振る舞うこと。