運動した後のスキンケアが、肌荒れを防ぐために重要なことは言うまでもない。それは、汗や汚れ、メイクが肌についた細菌を増殖させ、肌荒れの原因になり得るため。

だが、コスメブランド「ザ・ボディショップ」が行った調査によると、ワークアウトの前後のスキンケアは「しない」という人が58%にのぼるという。

運動した後、シャワーを浴びたり、洗顔をしたりしない日がときどきあっても、恐らく問題はないはず。ただ、それが習慣になれば、ニキビや湿疹といった問題が起きる可能性がある。

肌を最高の状態に保つため、ワークアウト前後のルーティーンにしたいスキンケアの方法を、皮膚科が専門のシャーリア・ナシール医師が教えてくれた。

運動前のスキンケア

あなたはいつも、ジムに行く前に顔を洗っているだろうか? 答えが「ノー」でも、それはあなただけではない。実際、ザ・ボディショップの調査でも、運動をする前にスキンケアをきちんと行っているという人は、わずか11%との結果が示されている。

必要なこととは、思えないかもしれない。だが、運動前のスキンケアに時間を費やすことのメリットを最も感じることができるのは、荒れやすい肌タイプの人だと考えられる。

ニキビができやすい人の肌は、他のタイプの肌より皮膚の温度が上昇しやすく、汗の量が少し多くなる傾向がある。そのため、肌の表面に油分が残りやすい。ナシール医師は、「メイクが汗と混ざると、吹き出物の原因になります。運動する前に、メイクを落とすことが重要です」と述べている。

ただ、運動前のスキンケアは、肌に優しいクレンジングと軽い保湿だけで十分だという。

大切なのはクレンジング

ジムに行く前には、刺激の少ないクレンザーでメイクを落としておくこと。 肌が反応しやすい人は、肌を落ち着かせる効果があるセラミドや、シアバターがたっぷり含まれた処方の製品を選ぶのがお勧めとのこと。

保湿には軽いテクスチャーのものを

ジムにいる間など、運動中は発汗を阻害しないようにすることが大切。そのため、毛穴を詰まらせる可能性がある濃厚なもの、重たいものは、使用を避けたい。毛穴をふさぐことなく、肌に潤いを与える軽いセラムや、モイスチャライザーを選ぶこと。

woman running in a gym on a treadmill concept for exercising fitness and healthy lifestyle girl running on the treadmill and listening to music at the gym
TravelCouples//Getty Images

運動後のスキンケア

61%の人は、運動した後のスキンケアは「不要」と考えているそう。もしあなたが、そのうちのひとりだというなら、もう一度よく考えてみてほしい――なぜなら、これこそお肌のお手入れにおいて、欠かすべきではないステップだから。

ナシール医師は、「肌に汗がついた状態の時間が長くなると、特に皮膚のくぼんだ部分が刺激を受け、炎症が起きたり、湿疹ができたりしやすくなります」と説明する。

「長い時間そのまま放置すると、汗をかいたり湿ったりしていた部分についていた細菌や真菌が増殖します」「私たちの皮膚には、こうした微生物が常在しています。ですが、増殖に適した環境が整えば、例えばニキビができたり、真菌感染症が起きたりしやすくなります」

――トレッドミルでランニングをしたり、プールで泳いだり、リフォーマー・ピラティス のクラスに参加したりした後には、顔についた汗や汚れをきれいに洗い流し、スキンケアをすることが重要だということ!

young woman looking in mirror, touching face
RunPhoto//Getty Images

ナシール医師によると、ワークアウトするのが朝のうちなら、その後にはクレンジングと保湿、日焼け止めを塗ることが必要。夕方以降なら、日焼け止めは不要。普段の夜のお手入れを行うこと。

そのほか運動した後のルーティーンには、ニキビや湿疹、その他の肌トラブルが起きるのを防ぐため、体を洗い、ボディケアを行うことも取り入れたい。

※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。

From Women’s Health UK

Headshot of Ryoko Kiuchi
Ryoko Kiuchi

翻訳者。学業・仕事のため、5カ国の7都市でおよそ10年を過ごす。帰国後は経済・ビジネス関連の文書やニュース記事の翻訳を中心に、ウェルネス系の専門誌やアート関連の書籍、映像翻訳も手掛けるなど、長年にわたってフリーランスで活動。常に新たな情報に触れる仕事柄、心がけているのは、「浅くても、 何でも広く知ろうとすること」。