日焼け止めの重要性は分かっていても、のちのち皮が剥けて白くなるほど焼けてしまった。それも、ビーチではなく近所の公園で。

そんなピンチからあなたの肌を救うため、スキンケアの専門家が日焼けで皮が剥けたときにするべきことを教えてくれた。イギリス版ウィメンズから詳しくみていこう。

日焼けで皮が剥けるのはなぜ?

「日焼けをするのは、紫外線A波(UVA)と紫外線B波(UVB)から肌をガードしないまま長時間日差しを浴びてしまったときです。日焼けの程度にも寄りますが、最初は肌が赤くなって熱を持ち、しばらくすると皮が剥けてきます」と説明するのは、美容皮膚科Hannah Londonの医師でエステティシャンのケイワーン・カーン。

「皮膚細胞は定期的に生まれ変わっていますが、日光が皮膚の一番外側の細胞にダメージを与えると、見るからに皮が剥けて死んだ細胞が剥がれ落ちます」

日焼けはスキンダメージなので、死んでしまった細胞の層を取り除くのは大切なこと。

いかんせん損傷した皮膚細胞は、取り除いてあげないと“がん化”する恐れがある。だから、焼けやすい人はとくに高品質の日焼け止めで肌を守ることが絶対不可欠。

強い日差しを浴びてしまって不安なときは病院へ。

皮が剥けるのを防ぐには?

スキンケアクリニックSkin & Sanctuaryのシニアエステティシャン、ファトマ・グンデュスによると、皮剥けを防ぐ一番の方法は、そもそも日焼けをしないこと。

紫外線は日焼けのもっとも防ぎやすいリスクファクターであり、日焼けは皮膚の老化、色素沈着、シワ、皮膚がんの主な要因の1つです。有害な紫外線から肌を守り、SPFが30以上でブロードスペクトラムの日焼け止めを使いましょう」

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Barcin//Getty Images

皮が剥けてしまったときの対処法

スキンケアブランドOdylique創業者のマーガレット・ウィーズによると、日焼けで皮が剥けてしまったときは、次の8つのステップで対処するべき。

1.冷たいシャワーを浴びる

「一度皮が剥け始めると、治癒するのに4週間ほどかかります。炎症を最小限に抑えて治癒を早め、ダメージが皮下組織の深部まで及ばないようにするためには、迅速な行動が必要です」とウィーズ。

日焼けには早急な治療が必要。「冷たいシャワーですぐに皮膚を冷やして、水ぶくれになる確率を下げましょう。少なくとも10分は冷水を浴び、体温を下げてください」

2.肌を軽く叩いて乾かす

「柔らかいタオルで肌を軽く叩き(絶対に擦らないで!)、余分な水分をとってから自然乾燥させましょう」。これは、顔、指、手足の皮が剥けてしまったときでも同じ。

3.ひんやりしたローションを塗る

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Yana Iskayeva//Getty Images

肌が乾いたら、ひんやりしたローションを薄く塗る。石油ベースのスキンケア商品は、熱を閉じ込めてしまうので避けること。

アロエ果汁、カモミール、キンセンカ、セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)は、どれも炎症を軽くして治癒を促す成分。少なくとも1日2回は塗り直そう。

4.低刺激のスクラブを使う

水分不足で剥ける肌には角質ケアと保湿が必要。低刺激のスクラブで肌をなでるようにして、剥けている皮を取り除こう。

砂糖配合のスクラブ(シュガースクラブ)なら、肌をヒリヒリさせたり肌に微小な傷をつけたりせずに古い角質を除去してくれる。

5.保湿する

次に栄養価の高い保湿剤を肌に塗り込み、しっかりと吸収させる。これで空気中の水分を引き寄せて肌に閉じ込められる。

6.顔のケアも入念に

体の中で一番デリケートな顔の皮膚も、同じステップでケアしようー冷たい水で冷やしてから、アロエやカモミール配合のひんやりしたクリームを塗り、超低刺激のスクラブ剤で古い皮膚細胞を取り除いたら、濃厚な保湿液で肌を潤す。

7.カバーする

皮が剥けている間は、肌をカバーしてダメージの悪化を防ごう。外に出るときはゆったりした服を着て、SPF45以上の日焼け止めを使うこと。

8.水分の摂取量を増やす

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Jose A. Bernat Bacete//Getty Images

肌が回復するまでは、いつも以上に水を飲んで。「1日2リットルの水分を摂取して、全身の身体機能を支えましょう」とカーン医師。

乾燥で皮が剥けるのはなぜ?

皮剥けの原因が日焼けだけとは限らない。肌が乾燥しているときも皮はポロポロ剥けてくる。「皮膚細胞は定期的に生まれ変わるので、私たちの体からは毎日3万~4万の皮膚細胞が剥がれ落ちます。このプロセスは皮膚の“落屑”と呼ばれています。皮下深部で新しい細胞が形成されて、皮膚の表面にある古い細胞が剥がれ落ち、生まれたての新しい皮膚が出てくるプロセスですね」とカーン医師。

「でも、体や皮膚の水分が足りていないと落屑が起こらず、死んだ細胞が皮膚の表面に残るので、肌がくすんで粉を吹きます」。この問題を防ぐためにも肌を毎日保湿して。

タトゥーを入れたあとも保湿するべき?

タトゥーを入れたばかりの皮膚も粉を吹いたり剥けたりする。

最初の1週間が終わる頃には治まるけれど、タトゥーを台無しにしないためにも、その間は入念に保湿して、皮を引っ張ったり無理に剥いたりしないことが大切。
 
※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Perdita Nouril Translation: Ai Igamoto

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Perdita Nouril
Beauty Editor

Perdita Nouril is the Beauty Editor for Women’s Health UK. She has worked in the beauty industry for 15 years since graduating from the University of Nottingham. Adept at exploring the colossal world of beauty, she loves to scratch beneath the surface to debunk the myths, decode the science and challenge traditional notions of beauty. You can always find her preaching sermons on the power of a red lip, extolling the virtues of a decent serum and championing the very best female beauty founders.  
You can find Perdita on Instagram on @perditanouril

Headshot of 伊賀本 藍

ウィメンズヘルス立ち上げ直後から翻訳者として活動。スキューバダイビングインストラクターの資格を持ち、「旅は人生」をモットーに今日も世界を飛び回る。最近は折りたたみ式ヨガマットが手放せない。現在アラビア語を勉強中。