そばかすとシミ(紫外線や加齢によって顔や体に現れる茶色い斑点)は、実際どう違うのかって? その違いについて、イギリス版ウィメンズヘルスが教えてくれた。

巷を飛び交う情報は、確かにかなり曖昧。「そばかすは紫外線ダメージのサイン」という迷信は世代を超えて受け継がれているし、皮膚の色素沈着にもさまざまな種類(ホクロや黒皮症など)があるので、自分の肌にあるものの正体が判別しにくいこともある。

そこでウィメンズヘルスは、そばかすとシミの正確な違いと対処法を明らかにするべく、美容外科クリニック『Woodford Medical』のマーヴィン・パターソン医師に話を聞いた。

そばかすとシミの違い:専門家の見解

そばかすとシミは同じもの?

ひとことで言えば別物。まず、そばかすは遺伝的なものなので、あなたにあれば、あなたのお父さんかお母さんにもあるはず。また、そばかすがあるからといって、あなたが紫外線対策を怠っていることにはならない。

それどころか、そばかすは日光に対する一種のバリア。「そばかすは、皮膚細胞がメラニンと呼ばれる色素を過剰に作ったエリアに自然と現れ、通常は直径5mm未満です」とパターソン医師は説明する。

「メラニン色素は天然の日焼け止めとして働き、紫外線が皮膚の奥深くまで届くのを防ぎます」

皮膚が日光を浴びないとそばかすは現れないので、赤ちゃんには(そばかすの遺伝子があっても)そばかすがない。「子供が成長し、日に当たる機会が増すにつれ、そばかすが目立つようになるのはこのためです」。そばかすは幼年時代に現れる傾向があり、大人になると大抵は薄くなる。

肌が白いと、そばかすは特に目立つ。実際に、そばかすの出現をコントロールするMC1R遺伝子は、色白の人に多い赤毛を作るのと同じ遺伝子。

そばかすは絶対に紫外線ダメージのサイン?

そばかす自体は紫外線ダメージのサインではないけれど、そばかすの存在は、その人の肌が紫外線に弱いことを示している。よって、そばかすがあるのなら、皮膚へのダメージを防いで老化を遅らせるため、日焼け止めをたっぷり塗るべき。

シミとは?

そばかすより大きく、年を取ってから(通常は30代半ば以降に)現れるのがシミの最大の特徴。

老人性色素斑や日光性黒子とも呼ばれるシミは、肌が何度も日光にさらされた結果として現れる。

「色素沈着した細胞がひとつにまとまり、色素が密集したエリアを作り出します。日光を避けていれば確かに少しは薄れてきますが、頑固な斑点として残るのが一般的です」とパターソン医師は説明する。

もちろん、備えあれば憂いなし。紫外線A波とB波の両方をブロックする高品質の日焼け止めを使うのは、間違いなく効果的なシミ対策。日光浴も避けるべき。

そばかすは加齢に伴い薄れるかもしれないけれど、シミはしつこい傾向にあるため、取り除くには大抵美容療法が必要になる。

「シミの除去には、一連のIPLやLED光治療と並行して、ピーリングやマイクロニードリングといった療法が使われることもあります」とパターソン医師。

レーザーは皮膚に浸透し、黒い斑点を破壊する。一方のピーリングとマイクロニードリングは、黒い色素を追い払う肌の治癒反応を引き起こす。このような療法は安くなく、期待通りの結果が出るまでに治療を数回受ける必要があるかもしれない。でも、シミが消えると約束する局部治療用の商品よりは、恐らく圧倒的に効果が高い。

ところで、色素沈着は皮膚がんのリスク要因なのだろうか? 幸いなことに、そばかすもシミも良性なので、姿形を変えない限り、心配する必要はない。

とはいえ、皮膚に見られる異常な色素沈着には注意が必要。ひょっとすると悪性黒色腫かもしれないので、何か変化が見られたら皮膚科医に相談すること。もう一度言うけれど、最高品質の日焼け止めを使うのも忘れずに。

※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text:Sophie Hines Translation:Ai Igamoto