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現代人はトイレに行く回数が少ない? アーユルヴェーダから考える、おしっこの話

排尿と水分補給の大切さを学ぼう!

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a woman holding a microphone
Getty Images

「アーユルヴェーダで『排泄』は、とても大切なデトックスだと考えられています。あまりお水を飲まずにトイレにも行かないと、膀胱炎などの病気に繋がったり、尿の色がどんどん濃い黄色になって、顔や脚がむくんできます」と話す、NY在住のモデルで、アーユルヴェーダヘルスアドバイザーの金原杏奈さん。今回は排尿と水分補給の大切さについて教えてもらった。

(「」内、金原杏奈さん)

アーユルヴェーダと排尿

a toilet with fluffy pink seat cover and rug
Gwendolyn Plath//Getty Images

「多くの女性からよく耳にするのが、トイレに行くのがめんどくさいとか、お仕事柄あまり頻繁にトイレに行くことが出来ないために水分を控えるという話。しかし、排泄とは体の中でいらなくなった毒素などを排除するための行為。アーユルヴェーダでは毒素が体内に溜まることが不調や病気の原因になると考えられているので、いらなくなったものを体内にずっと取り込んでおくよりも、しっかり出して体の循環を良くすることが大切です」

「実際、私もトイレに行くのをめんどくさがっていましたが、意識して行くようになってから体のむくみ(特に足のむくみ)が取れて驚いた経験があります。シンプルなことですが、それだけ体への影響があるということです。それから、冷え性の人はあまり排尿していないとアーユルヴェーダでは言われています。体が冷えたり、むくむのを懸念する人もいると思いますが、正しく水分補給ができて、ちゃんと排尿できていれば、逆に冷えやむくみは軽減するのです」

1日にどのくらい排尿すればいいの? 健康な尿とは?

boy's gastrointestinal tract
CSA Images//Getty Images

「もちろん1日に飲むお水の量によって変わりますが、アーユルヴェーダでは健康な人は、起きている間に4~7回くらい排尿すると言われています。トイレに行きたくなったら、その時にちゃんと行くことが大切。そして尿で体内の水分量を確認することが出来ます」

濃い黄色、強い臭いがある場合=水分不足で脱水症状の傾向にある
淡い黄色~透明
=十分に潤っているサイン→これが理想的!
無色透明
=水分が多すぎる

「普段から、練り製品や食肉製品、プロセスチーズなど加工食品を多く摂っていると、それらに含まれる添加物の影響で尿が濁ることがあります。尿が濁っているなと思ったら最近の食事を見直してみましょう。また、排尿時の痛みがある場合の傾向として、パンや炭水化物、お菓子、加工食品、デザートが多い食事は、体が酸性に傾きすぎて排尿痛を引き起こすことがあります。医学的に深刻な問題が無い場合は、緑黄色野菜を多く含むアルカリ性の食事を意識してみてください。ちゃんと水分補給して、いらなくなったものをおしっこで出す、しっかりと循環する体を目指しましょう。目安として、2~3時間ごとに常温か温かいお水を1杯飲んで、1日に4~7回トイレに行く。そしてトイレに行ったら自分の尿の色を確認して健康のバローメーターをチェックしましょう」

排尿に欠かせない「水分補給」について

lemon water
yipengge//Getty Images

「私たちの体の約60%が水分であり、身体機能を正しく機能させるためにもお水は欠かせないもの。そのため、十分な水分補給は健康であるための基本! 当たり前のように感じるけれど、私たちは普段からしっかりとお水を飲めているのでしょうか。しっかり潤った状態でいることは、体調のためはもちろん、心にも大きく影響します。体内の水分量をしっかりと補うことで、血流が良くなり、体のすみずみに栄養や酸素が行き渡って、代謝が上がります。代謝が上がれば肌や髪も綺麗になって良いことだらけ!」

反対に、軽度の脱水症状でも起こる不調は

◎不機嫌
◎便秘
◎頭痛
◎気分のむら
◎イライラ
◎倦怠感
◎空腹感
◎不安感

など

「『気分が悪い』と感じるときこそ、水分不足じゃないかなと観察してみてください。たっぷりのお水を飲むことで気分が落ち着くこともあるんですよ」

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正しい「水分補給」の仕方

cup of tea on table with steam
Tara Moore//Getty Images

「体の循環を良くするために、食生活の中に温かい飲み物を取り入れる事を心がけることが大切。排尿、汗、便など合わせて1日に失われる水分量はだいたい1.5~2.5リットルと言われています。水分補給には、温かい白湯を頻繁に飲むのがおすすめです」

「水の代わりにジュースやお茶で水分補給をしている人も居ると思いますが、ジュースは冷たくて糖分を多く含むため健康に悪い影響を与えかねません。それに比べてお茶は一見健康そうに感じるのですが、お茶のほとんどは苦味や渋い味がします。この苦味や渋味はアーユルヴェーダでは体を冷やす効果があると言われています。冷え性で悩んでいる人の中には、お茶を飲みすぎている人がいるかもしれません。日本人には深く馴染んでいるお茶。もともとは、体を温める効果がある塩分を少し多めに含む和食を食べる日本人が食事と一緒にお茶を飲むことで、塩によるアクを中和していたという歴史を聞いたことがあります。塩分を減らす場合は、お茶も減らす。そうしないと体が冷えて、便秘をも引き起こす可能性があります。そのため水分補給には、プレーンな温かい白湯がベスト!」

「味がしないと思う白湯も実は体調によって味が変わるんだとアーユルヴェーダでは言われています。体調が整っている時の白湯は、ほんのり丸みのある甘みでとっても美味しく感じられますよ。白湯が苦手な人も居るかもしれませんが、その場合はレモンや生姜、スパイスなどで少し味を足すと良いかもしれません。飲み方もちょこちょこ飲むのではなく、消化システムに負担をかけないように、2~3時間ごとに1杯程度飲みましょう」

【チェックリスト】日常で意識したいこと

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□朝起きて最初に常温の水または白湯を一杯飲む。
□日中はウォーターボトルにぬるめの水を入れて、1日中いつでも飲めるように持ち歩く。
□味の無い水が苦手な人は、レモンのスライスや生姜を入れてみて。消化力も高まって一石二鳥!
□私たちは実際よりも水を飲んでいると思う傾向があるので、摂取量を追跡してみる。意外と飲めていないことに気付くかもしれません。
□トイレに行きたいサインに敏感で居る。
□トイレに行ったら自分の尿の色をチェック!

今日からできることばかりなので、トライしてみよう。

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金原杏奈

東京都出身、NY在住。14歳でモデルデビューし、2011年よりニューヨークに拠点を移しワールドワイドに活動。アーユルヴェディックドクターであるNaina Marbaliに師事し、アーユルヴェーダ認定コースを修学。アーユルヴェーダをベースに、心と体の健康をつくる過ごし方を発信するデジタルプラットフォーム、Kitchen Pharmacy主宰。 


Instagram:@kitchenpharmacy

HP:www.kitchen-pharmacy.com/

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。 

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