一度発症するとクセになりやすいとされる女性特有の症状「膣カンジダ症」。昨今、かゆみを感じるこの病気が、女性にとってより身近な症状となっているという。そこで、今回は膣カンジダ症について、デリケートゾーンケアの研究を10年以上続けている、たかくら新産業の高倉健さんにお話を伺った。

腟カンジダって?  症状と原因

「腟カンジダとは、腟の中にいるカンジダ菌が増殖し、おりものやかゆみなどの不快な症状をおこす病気のこと。カンジダ菌は、健康な女性はもちろん、誰もが持っている常在菌。性交渉で移ると思っている人が多いですが、女性ならいつでも誰でも発症してしまうリスクがあるということです。疲労やストレスで免疫力が低下したり、抗生物質を飲んで常在菌のバランスが崩れたりすると異常繁殖を起こし、『膣カンジダ』を発症するといわれています」

腟カンジダの症状

  • 腟まわりの強いかゆみ
  • 白色でヨーグルト状のおりもの

腟カンジダの原因

  • ストレスや疲れ
  • デリケートゾーンの洗いすぎ
  • 抗生物質
  • 腸内環境が悪い
  • 食品添加物の取りすぎ
  • 妊娠
  • 甘いものの食べ過ぎ
  • 通気性の悪い下着を着用している

腟カンジダ症対策のために、日常生活で心がけること

①カンジダの餌となる糖分の摂りすぎに気を付ける
②通気性の良い下着を身に着ける
③疲れやストレスをためないようにする
④睡眠をしっかりと摂る
⑤腸内環境を改善する
⑥加工食品を食べ過ぎない

「このあたりを普段から心がけていくことが、カンジダの発症をある程度抑えることに繋がります」

腟カンジダに注目の成分! 「ホロトキシン」

これまでは、腟カンジダは発症後の対処しかできない病気だった。しかし最近、発症を予防できる可能性がある「ホロトキシン」という成分に注目が集まっているという。

「『ホロトキシン』とは、マナマコに含有されている成分。カンジダ菌に作用しながら、他の常在菌は殺さない成分であることが分かっています。常在菌を殺さないということは、カンジダ症がぶり返すことなく、根本的に断ち切ることにつながるということになります」

カンジダに対する、ホロトキシンの効果検証

「がんを患う高齢者の方は抗がん剤の副作用や放射線照射、口腔内乾燥や免疫力の低下により、口腔カンジダ症や重篤な口腔粘膜炎が高頻度に発生します。そこで、口腔内カンジダを発症している、がん患者様を対象に行った、『ナマコゼリー』の摂取試験を、高機能ナマコ製品の研究開発を行う矢野明先生と行いました」

カンジダ

「摂取前後では有意にカンジダが減少。またゼリー摂取終了1週間後もカンジダの抑制が続く結果がでました。カンジダ菌だけに作用することで、女性が抱く不快な腟カンジダの症状を抑制し、ぶり返すこともなく根本的に断ち切ることに繋がると考えています」

まずは日常生活で実践できることを見直して、何度も繰り返しがちな「膣カンジダ」をケアしていこう!

■お話を伺ったのは……

高倉 健(たかくら・けん)さん
たかくら新産業 代表取締役社長

1964年、京都府生まれ。大学卒業後、西武百貨店に入社。西武百貨店渋谷SEED館の企画担当等を経て独立。世界各国から高感度な化粧品や雑貨を輸入販売した後、オリジナルブランド“メイド オブ オーガニクス”を立ち上げる。

takakura.co.jp/

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。