「すべての女性は、信頼できるかかりつけの『マイ婦人科』をもっていただきたいのです」と語るのは植物療法士・フェムティストの森田敦子さん。(「」内、森田敦子さん)

しかし「マイ婦人科」を作るどころか、多くの女性にとって、婦人科に行くことはハードルが高いのが現状。そこで今回、婦人科に対するリアルなイメージや体験談、婦人科選びのポイントなどについてウィメンズヘルス編集部員が意見交換を行った。本記事ではその座談会の様子をご紹介! 

婦人科に行ったことがないひと、婦人科へ行くことに抵抗を感じている人、どんな婦人科へ行こうか迷っている人、ぜひエディターたちのリアルトークを参考にしてみて。

座談会参加者はウィメンズヘルスチーム10名!

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婦人科ってどんなイメージ?

(ファシリテータ:MIZUKI)「『婦人科=ハードルが高い』という理由で婦人科に行かない女性が多いと聞きましたが、実際みなさんは婦人科に対してどのようなイメージがありますか?」

(KANNA)「若いころは『生理が来ない方が楽でいいや!』って思ってた。だから1〜2か月生理が来なくても放置しちゃってた。忙しいし、婦人科に行くのはめんどうだし。今だと考えられないけど(笑)」

(RIKA)「スキニーデニムが流行った時期、毎日のようにそれを履いていたら擦れてデリケートゾーンに傷ができたことがあるの(笑)。そこで初めて婦人科に行ったんだけど、足をパカーンと開かなきゃいけないとか、『婦人科ってこんな病院なの?!』と驚いてしまった。その記憶のまま今も婦人科には抵抗を感じる......」

(NAO)「実は私、婦人科に通ったことがないんです。でも婦人科と言えば、よくドラマなどで描かれるような『妊娠したら行く場所』『怖い場所』というイメージがあります」

(KIRIKO)「婦人科に行き始めたのは妊娠したことがきっかけだったな。『出産』や『病気』など、自分のからだになにか変化が起きない限り、アクションを起こすのは難しいよね」

(YUMI)「健康診断で一度再検査になったことをきっかけに『行かなきゃ』と危機意識はあります。やっぱりKIRIKOさんが言うように、『自分ごと』と思えるきっかけがないとどうしても行く気にはなれないです」

(AOI)「私は婦人科マスト派だから、逆に行かないのが不安かも。私、NANITAが婦人科に行かないことがすごく心配で、行くよういつもリマインドしてるんだけど......?」

(NANITA)「多分私、入院レベルとか、よほどのことがない限り行かない性格なんだと思う。実際生理痛には悩んでるけど、一生痛みが続く訳ではないから自分で毎回我慢しちゃってる。でもAOIちゃんとか、誰かが心配してくれると流石に行こうかなと思う。ありがとうね」

(AOI)「それでもまだ行ってないじゃん!(笑)」

(NANITA)「今日予約します......(笑)」

どうして婦人科に行くべき?

(ファシリテーター:MIZUKI)「婦人科に行くことに不安・抵抗を感じているという声が多いですが、既に婦人科へ行くことが習慣化されている方もいらっしゃいますよね? それはなぜですか?」

(AOI)「若いうちに婦人科系の病気で亡くなる方もいるから、そうなるくらいだったら定期的に自分のからだの状態をみておきたい。あとは将来的に子供をつくりたいから、何か問題があればなるべく早くやっつけたい!」

(NAOKO)「私、お医者さん大好きなの。自分では見られないし、判断できないことが多いから『先生助けて〜』という感じで、完全に身を委ねてる(笑)」

(NANA)「同じ! 人には言いにくい悩みを相談できたり、お医者さんにしか分からないことが多いから婦人科には行くのは賢い選択だと思う。女性は『我慢』をすると子宮に不調が現れやすいって聞くよね。だからこそ何か問題が起こる前にケアしておきたい」

(KIRIKO)「うんうん。私の周りでも、バリバリ働く女性は子宮系の悩みを抱えている人が多い印象。私も今まで結局手遅れになってから婦人科へ行くケースが多かったな。だから今となってはもっと早く気付けていたらと思うし、みんなには若いうちから婦人科へ行くようにしてほしい」

(MIZUKI)「最近子宮頸がん検診のために初めて婦人科に行きました。その時ついでに生理についての悩みを話すと、気軽に相談に乗ってもらえたんです。そのお陰で不安が一気に消えて、数日後生理が通常に戻ってきたんです。小さな不安でもお医者さんと話すことで心がスッキリするというか、メンタルヘルスを保つためにも大切だと思うんです」

(NANITA)「婦人科って、妊娠したり、病気になってから受診するイメージがあったけど、生理のちょっとした悩みとかも聞いてもらえるんだね」

婦人科を選ぶ時のポイントは?

(ファシリテータ:MIZUKI)「『婦人科へ行こう』とは思っていても、自分に合うお医者さんを見つけるのってそう簡単ではないですよね。みなさんはどういった点を考慮して『マイ婦人科』を選びますか?」

(NANA)「私はオフィスに近い婦人科を選ぶようにしてる。週末は病院に行くテンションにはなれないから、仕事がある平日にそのまま行けるようにしてる。あとは漢方など、東洋医学にも精通している先生を選びたいな。薬の力だけに頼りたくないから」

(NAOKO)「私は逆に、自宅から近い病院を選びたいな。ある程度話しやすい先生であればあまりこだわりはないかも。家が近いと『明日行こ!』と気軽に行ける安心感があるからね」

(AOI)「私は信頼できる人からの紹介家との距離予約の取りやすさを意識してる。今私が通っている婦人科は親友から勧められたところ。あとは診察のスピードの早さも大事かな。私の先生は密に話してくれるというよりさっぱりしている方だけど、逆にそれが気軽で良いんだよね」

(NANA)「実際、私が今通っている『マイ婦人科』を見つけるまで3つくらいは通ったかも。少し遠くても、メディアで紹介されている有名なところにも行ってみた。人それぞれ合う、合わないはあるからまずはいくつか通った上で『マイ婦人科』を見つけるのが良いかもね

植物療法士・フェムティストの森田敦子さんは、婦人科を選ぶ際のポイントとして著書で以下を紹介している。

「マイ婦人科を選ぶ際のヒントは、ご自身が話しやすい先生であること真摯に話を聞いて寄り添ってくれること薬の処方などは納得したうえで行ってくれること。

「もちろん人それぞれ相性はありますから、実際にお話ししてみて自分に合うところを探すのが良いでしょう」

「不調が出てから、病気になってから、仕方なくネガティブな気持ちで門を叩くのではなく、日ごろから何でも相談できるマイ婦人科を持つことは、自分自身を守ることに繋がります」

(「」内、森田敦子さん)

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森田敦子(もりた・あつこ)さん

植物療法士。日本における植物療法と性科学の第一人者。サンルイ・インターナッショナル代表。フィトテラピーが日本に根付く20年以上も前に、パリ13大学医薬学部で植物療法を学ぶ。帰国後は植物バイオ研究に関わり、数々の賞を受賞。また、AMPPフランス植物療法普及医学協会認定校「ルボア フィトテラピースクール」の運営に着手するなど、植物療法の普及に努める傍ら、人生100年時代を見据え、産前産後や介護の現場を通じて女性の健康をトータルにサポートする可能性を追求。2022年、世界45の国と地域で刊行されている仏雑誌「ELLE」にて【100 Women CHANGE MAKERS】(エルが選ぶ世界のチェンジメーカー100)の1人として選出される。主な著書に『自然ぐすり』『潤うからだ』(ともに小社刊)、『感じるところ』(幻冬舎刊)など。FM AICHI 「森田敦子のLove your life」毎週日曜日 9:30~10:00放送。Podcast, Spotify, Audeeでも配信中。

まとめ

婦人科に行くのは「怖い」ではなく、実は行かないことが「怖い」のであって、からだに不調が起きてからは手遅れになってしまう場合がある。だからこそ日ごろから気軽に通い、話せる「マイ婦人科」を見つけることが大切なのだ。気になることがありつつも婦人科を受診することに抵抗があった人も、ぜひこの機会にマイ婦人科を探してみては?

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Mizuki Onodera

インターン中の現役大学生。エル・デコ編集部でのサマーインターンを経てウィメンズヘルス編集部にジョイン。高校時代のフランス留学をきっかけに、自然を愛するナチュラルな暮らしや、QOLを高める暮らしにインスパイアされる。その後大学で再び渡仏し、仕事におけるメンタルヘルスについて学ぶ。心と体にヘルシーなライフスタイルについてはもちろん、恋愛におけるヘルシーなリレーションシップについても発信していきたい。ヒップホップダンスやボクササイズの経験あり。今後は編集部の先輩方の影響で、テニスやランニングにも挑戦したい。趣味はカメラとナチュラルワイン巡り♡