“地球にやさしい”食生活は、がん、糖尿病、脳卒中、心疾患などの慢性疾患で死亡する確率を25%も下げる可能性があることを米ハーバード大学の調査チームが発見した。

同チームが30年以上にわたる調査結果を分析したところ、植物性の自然食品が中心のエコな食生活を送っていた人は、あまりエコじゃない食生活を送っていた人に比べて死亡率が低かった。

調査期間中の30年を見る限り、フルーツ、野菜、全粒穀物、ナッツが多く、肉、乳製品、魚、シリアルが少ない食生活は、早期死亡のリスク低下をもたらしていたという。

さらに同調査チームは、米国栄養学会の年次会議でPlanetary Health Diet Index(PHDI)、直訳すると“地球にやさしい食事指数”なるものを新たに提案。この指数は私たち人間の健康だけでなく、地球環境に与える影響(水の使用量、土地利用、大気汚染のレベル、二酸化炭素排出量など)も考慮に入れて算出される。

1986年から2018年にかけて行われた同調査に参加した10万人のうち、死亡したのは4万7千人。PHDI指数が高い人は死亡する確率が全体的に低く、具体的には呼吸器疾患で死亡する確率が50%、神経変性疾患で死亡する確率が20%、がんや心疾患で死亡する確率が15%低かった。

ハーバード大学T・H・チャン公衆衛生大学院で栄養学の博士号取得を目指すリン・ブイは「今後、この指標が異なる食文化に適応されて、さまざまな集団の慢性疾患や環境インパクト(カーボンフットプリント、ウォーターフットプリント、土地利用など)とPHDI指数の関係性が検証されたらと思っています」と話している。

とても合理的で時代に即した話では?
 
※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Rebecca Gillam Translation: Ai Igamoto

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Rebecca Gillam

Bex is a wellbeing writer, brand consultant and qualified yoga and meditation teacher who likes baths, crystals, running with her pup Gustav and making unboring vegan-ish food. 

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伊賀本 藍
翻訳者

ウィメンズヘルス立ち上げ直後から翻訳者として活動。スキューバダイビングインストラクターの資格を持ち、「旅は人生」をモットーに今日も世界を飛び回る。最近は折りたたみ式ヨガマットが手放せない。現在アラビア語を勉強中。