病気を寄せ付けたくなければ、まずは予防が肝心に。夕食に唐辛子を食べることがその対策の一つだとすれば、楽しく続けられるのでは?

米国心臓病学会誌『Journal of the American College of Cardiology』に掲載された論文によると、少なくても週に4回唐辛子を食べている被験者は、心臓病で死亡するリスクが40%も減少したことがわかったそう。さらには、唐辛子を食べない被験者と比較したところ、脳卒中などの脳血管疾患による死亡リスクが50%以上低かったことが判明している。この結果は、被験者の日々の食生活に関係なく、唐辛子を食べるだけで心臓に有益であることを示している。

High Angle View Of Fruits And Vegetables On Table
Woraphon Nusen / EyeEm//Getty Images

この論文の筆頭著者は、唐辛子に含まれるカプサイシン(唐辛子の辛味をもたらす成分)に理由があると考えている。過去の多数の研究が指摘しているように、カプサイシンには代謝機能を促進する働きがあるため、体温を上昇させ、カロリーを多く燃焼させる。要するに、肥満防止につながり、心血管疾患と戦う効果が得られるとのこと。

「カプサイシンを含む唐辛子は、体内のコレステロールやトリグリセリド(中性脂肪)を減らし、細胞同士がくっついて血栓が形成されるのを防いでくれます」と説明するのは、米国栄養士会で広報担当者であり、管理栄養士のソニア・アンジェローン。

しかし、唐辛子がこれほどまでに有力な予防薬となる理由を十分に理解するためには、より多くの研究を重ねていく必要があるとのこと。

気になったら、さっそく料理に、唐辛子オイルをかけてみよう。

※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Lucy Bode Translation : Yukie Kawabata