英国女子サッカー代表のロッテ・ウーベンモイは、女性のスポーツ参加を阻む最大の障壁の1つー肌に対する過剰な自意識ーを本気で排除しようとしている。
6月20日にオープンしたMove Your Skin（肌を動かそう）展は、女性用カミソリブランドのジレットヴィーナスが昨年夏に立ち上げたキャンペーン#Moveyourskinの最新フェーズ。
ジレットヴィーナスの調査では、英国女性の3分の1以上が「自分の肌に自信がないから」スポーツに参加したくないと答えた。
「サッカーは万人を受け入れるスポーツですが、実際は明らかに違いますよね」と今年24歳のウーベンモイは語る。「だから、その障壁を取り除くチャンスがあれば、絶対に生かしたいと思っています」
このギャラリーは、ウーベンモイ自身が幼い頃に遊んでいたというロンドンはボウ周辺のサッカーケージ内に設置された。壁一面に並ぶのは、スポーツをする女性の肌を間近で写したパワフルな写真の数々。この写真には、運動中のリアルな肌をノーマライズするだけでなく、肌に対する自信のなさを克服してきた女性たちのストーリーを伝えるという重要な役割がある。
ジレットヴィーナスの調査では、スポーツをする女性のイメージが“もっとリアルで共感できるもの”であれば、いまより自分に自信がつくと答えた女性が半数近く（47%）いた。同社のデータによると、英国女性が抱えている肌関連の悩みには、体重過多（28%）、シワ（20%）、セルライト（18%）、妊娠線（14%）などがあり、このギャラリーでは、そのすべてが称えられている。
Move Your Skin展の目的は、俗に“欠点”と言われるものに対する認識を変えるよう参加者に呼びかけることで、過剰な“肌自意識”から自分自身を解放し、スポーツに参加する女性を1人でも増やすことにある。
アーセナルのディフェンスで活躍するウーベンモイにとって「ボウのサッカーケージは私が育ち、サッカーに恋をした場所。永遠に特別な場所ですね」
「この場所で他の女の子を見ることは、ほとんどありませんでした。でも、ジレットヴィーナスのおかげで私はいま、女性たちのパワフルな写真に囲まれています。これは、次の世代が肌に対する過剰な自意識を捨て、スポーツに参加するきっかけになるでしょう」
今後、Move Your Skin展にはモバイル版が登場し、サッカーケージと同じ写真が見られようになる予定。また、ジレットヴィーナスは7月からマンチェスターの学校を回り、肌に対する自信を養う会話の促進や、スポーツ参加を阻む過剰な自意識を取っ払うためのツールの配布を行っていく。
「世間の目にさらされていると自分の見た目に自信が持てなくなるときもありますが、チームの一員になることで自信が湧き、1人ひとりの違いや個性を称えられるようになります」とウーベンモイは続ける。「女の子には是非それを経験してほしいですね」
英国女子サッカー代表の活動史に新しく刻まれたウーベンモイの貢献について、ジレットヴィーナスの広報マネージャー、オリヴィア・ヒューズは「ロッテをはじめとする真の女性戦士たちがピッチの内外で活躍し、私たちと共にキャンペーンの指揮をとり、スポーツにおけるリアルな肌の概念を塗り替えるために尽力してくれたことを心から誇らしく思います」と語った。
今回のキャンペーンの写真はすべて、カメラマンのローレン・マカビーが撮影した。その横にはスポーツカメラマンのエイミー・メイドメントが撮影した2022年のキャンペーンの写真も並ぶ。
※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。
Text: Megan Warren-Lister Translation: Ai Igamoto
ウィメンズヘルス立ち上げ直後から翻訳者として活動。スキューバダイビングインストラクターの資格を持ち、「旅は人生」をモットーに今日も世界を飛び回る。最近は折りたたみ式ヨガマットが手放せない。現在アラビア語を勉強中。
