2012年の調査結果によると、女性の33%は密かに家事を愛している。「そんなわけないでしょう!」と叫んだ人には良い知らせ。この結果を真っ向から否定する論文が発表された。その内容をアメリカ版『Prevention』からご紹介。

科学研究誌『PLoS ONE』に掲載されたスウェーデンの論文によると、この研究に参加したのは子持ちの夫婦300組。研究チームは、夫婦間の家事の分担状況、夫婦関係に対する個々の認識、それぞれの心理状態に関するアンケートを行った。

予想通り、ストレスと家事に対する責任は、男性よりも女性の方が大きかった。でも、夫婦関係が性別に関係なく平等である限り、女性はストレスや責任の大きさを気にしない。

女性のストレスレベルが高くなるのは、「夫婦生活のバランスが崩れている」または「自分ばかり家事をしている」と感じた瞬間。女性の約67%は「自分の夫婦関係が“男女不平等”である」と感じており、女性の70%は「自分が家事を半分以上こなしている」と答えた(「夫婦関係が男女不平等である」と回答した男性は全体の56%にとどまった)。

研究チームの話では、平等に分担されると思っていた家事が不平等に分担されると、自分が恵まれていない気分になり、心理的な病にかかる可能性が高くなる。

つまり、家事の分担でもめるのは体に悪いということ。でも、モップがけが雑な旦那さんに腹を立てているのなら、それを心に溜め込まないで。怒りを閉じ込めようとすると、痛覚が敏感になり、うつ病や心臓病のリスクが高くなる。著書に『The Lazy Husband: How to Get Men to Do More Parenting and Housework』を持つ心理学者のジョシュア・コールマン博士のアドバイスに従って、夫婦間の家事分担をスムーズに進めよう。

1.“キレイ”を再定義する

旦那さんのモップのかけ方が気に入らず、結局いつも自分でやってしまうなら、“キレイ”を再定義してみよう。「女性は男性よりもキレイ好きな傾向があり、そのくらいキレイであることが正しいと思っています」とコールマン博士。「自分の基準値が絶対と思っていると、旦那さんは交渉の場から去っていきます」。交渉するには自分の基準値を下げる必要が出てくるかもしれないけれど、うまくやれば旦那さんの基準値が上がる可能性もある。

2.前向きでいる

「男性は、自分が愛されていると感じるときほど家事を手伝おうとします」とコールマン博士。「逆に愛されているという実感がないときは、あまり手伝ってくれません」。家事分担の話し合いは、あなたの心が落ち着いているときに始めよう。

3.権限を行使する

必要なら、最終通告を出したって構わない。「あなたにとって重要なことを旦那さんがサポートしてくれないのなら、あなたも旦那さんにとって重要なことをサポートしない。それをハッキリ伝えましょう」とコールマン博士。例えば、旦那さんが洗い物をしてくれないのなら、ご飯を作らないという選択をする。また、自分の負担を軽くしたいなら、旦那さんが自発的にやるタスクに目をつけて。そういうタスクは正式に頼みやすい。

※この記事は、アメリカ版『Prevention』から翻訳されました。

Text: Mandy Oaklander Translation: Ai Igamoto