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効果的なトレーニングとして見逃せない! 縄跳びのメリット10
ジャンプ、ジャンプ。
縄跳びなんて、小学生の遊び道具だと思うかもしれないけれど、ボクサーにとっては効果的なトレーニングツール。「筋力、バランス、循環器系を鍛えるために、ボクサーは昔から縄跳びを使っています」と話すのは、米ミネソタ大学医学大学院スポーツ医療プログラムディレクターのウィリア・ロバーツ医学博士。「ご存じの通り、ボクサーはつま先で動き回ります。縄跳びも似たようなものなので、同じ筋肉がしっかり鍛えられるのです」
今日では、他の競技のアスリート、ハル・ベリーやジェニファー・ガーナーといったセレブたち、さまざまな地位と職業の人々が縄跳びを心身の健康に役立てている。しかも、認定パーソナルトレーナーのカリー・ガリクソンによると、縄跳びはフィットネスレベルを問わず、ワークアウトのバラエティを増やしたり、質を高めたいと思っている人にぴったり。今回はアメリカ版ウィメンズヘルスより、縄跳びをするべきメリットをご紹介。
縄跳びが向かない人は?
ロバーツ博士いわく、足、足首、腰、ヒザなどに整形外科系の問題がある人は注意が必要。直近の3カ月間、座りっぱなしの生活を送っていた人も、まずは衝撃の少ない有酸素運動で基礎を作ったほうがいいかもしれない。
一見簡単そうだし、若い頃の感覚を覚えているかもしれないけれど、縄跳びは非常にハード。数回ジャンプしただけで理想の体になれるわけではない。
もちろん、努力なくして成功なし。そして、いつものメニューに縄跳びを加えることで、楽しみながら得られるものは多くある。10のメリットをみていこう。
縄跳びのメリット1.骨が丈夫になる
ロバーツ博士いわく、縄跳びは骨格に負荷のかかるエクササイズなので、骨の健康促進に役立つ。
米ニューヨーク大学ランゴーン・スポーツパフォーマンスセンターの運動生理学者で公認ストレングス&コンディショニングスペシャリストのヘザー・ミルトンも、縄跳びは成人期の骨密度の維持だけでなく、若年期の骨の成長も支えてくれると語る。
「特に思春期の若い女性には、縄跳びのようなエクササイズで骨密度を高くしてほしいですね。20歳を過ぎてから骨密度を高くするのは大変ですから」
また、生物医学専門誌『BioMed Research International』に掲載された論文によると、縄跳びのような体重負荷運動は、人口統計学的に最も骨粗しょう症になりやすい閉経後の女性が骨を強くする上でも役に立つ可能性がある。よって縄跳びは、年齢に関わらず、人生を通して強い骨格を維持するために効果的な運動。
縄跳びのメリット2.ケガの予防に役立つ
骨は、強ければ強いほど折れにくい。これが理由で縄跳びは、ケガの予防にも効果的と言われている。骨粗しょう症の人は、転倒や日常的な動作によって骨折する可能性が高い。でも、縄跳びのような体重負荷運動を続けていれば、骨粗しょう症になるリスクも、ちょっとした事故で骨を折る確率も低くなる。
ロバーツ博士によると、縄跳びでは足を支える筋肉が全て使われる。その結果、その筋肉が必然的に強くなり、足首を痛めにくくなる。ガリクソンも「縄跳びは、足首の関節の安定性や可動域を高めるのに効果的です。ゆえに縄跳びは、ケガの予防にもケガからのリカバリーにもピッタリのエクササイズです」と言う。
縄跳びのメリット3.心肺機能が向上する
先述の3人の専門家は口をそろえて、縄跳びが循環器系の健康に良いと言う。なぜ?
「縄跳びは高強度の運動です。よって縄跳びでは、ウォーキング、ジョギング、サイクリングなどの有酸素運動をするときよりも心拍数が上がります。もちろん、こういう有酸素運動をハードにすることも可能ですが」とミルトン。
有酸素運動は、心臓と肺に良いだけじゃない。体重の増加、高血圧、糖尿病、一部のがんを始めとする数々の臨床疾患の予防にもつながる。
「有酸素運動マシンよりも縄跳びを使った方が心臓に良いですよ」とガリクソン。
縄跳びのメリット4.コーディネーションとバランスが向上する
ガリクソンによると、縄跳びをうまく跳ぶには手、足、目を連動させる必要があるので、練習を続けていれば、コーディネーションが全体的に向上する。
「縄跳びは、集中力と身体意識を必要とする難しいエクササイズです」。ロバーツ博士が言うように、縄跳びをすると体のバランスも良くなる。ボクサーが縄跳びを好んでするのはそれが理由。
逆に体の動きがバラバラだと、縄跳びは非常に困難。最初のうちは、ゆっくりと基本的な跳び方で練習を。
縄跳びのメリット5.リズム感が良くなる
「縄跳びではタイミングが重要です。あっという間にスピードとリズム感が良くなります。特に、もも上げ、二重跳び、十字跳び、ダブルサイドスイングなどのトリックを盛り込むと、難易度が一気に増します。トリックに興味がないなら、テンポを頻繁に変えてみましょう」とガリクソン。
縄跳びのメリット6.ふくらはぎが引き締まる
縄跳びは、ふくらはぎの筋肉を付けたい人にもピッタリ。ガリクソンによると、地面を蹴って跳ぶ動作がふくらはぎを強くする。
着地にもふくらはぎが使われる。腱および腱を取り巻く筋膜の弾性が高くなるので、筋肉にエネルギーがたまりやすくなる。
縄跳びのメリット7.カロリーが大量に燃える
縄跳びは、ウィメンズヘルスの「カロリーが最も燃えるエクササイズランキング」で見事1位を獲得している。1時間で消費されるカロリーは667~990kcal。米国スポーツ医学会特別会員でイェール・ニューヘイブン病院に所属する臨床運動生理学者のマシュー・スタルツ=コレマイネン博士によると、縄跳びでランニングよりカロリーが消費されることは科学的にも実証されている。「2011年(最新)の運動一覧『Compendium of Physical Activities』によると、縄跳びのMET(運動によるエネルギー消費量を予測するために使われる値)は11で、毎時5マイル(1.5kmを12分)のランニングのMETは8.3でした」とスタルツ=コレマイネン博士。「毎時7マイル(1.5kmを8.5分」のペースで走ってやっとMETは11になり、縄跳びに並びます。つまり、かなり速く走らないと、縄跳びと同じだけのカロリーは燃やせないということです」
縄跳びのメリット8.肩が強くなる
縄跳びで最も鍛えられるのは体幹と下半身の筋肉。でも、人間動力学専門誌『The Human Kinetics Journal』に掲載された研究結果は、縄跳びが肩の強化にも役立つことを示している。この研究では、ウエイト付きの縄跳びで12週間トレーニングをした被験者の肩関節が強くなり、可動域も広がっていた。
縄跳びのメリット9.レベルを上げやすい
ロバーツ博士が言うように、普通の縄跳びをウエイト付きの縄跳びに替えれば効果がアップ。重いロープを振ることになるので、上半身の筋肉が一段と引き締まり、カロリーの消費量も増えるはず。
米国立医学図書館の文献サイトに掲載された論文によると、ウエイト付きの縄跳びを使えば、コーディネーションと耐久力も向上する。スポーツ医学専門誌『The Journal of Sports Medicine and Physical Fitness』掲載の別の論文は、ウエイト付きの縄跳びが敏しょう性を高めることも示している。
縄跳びのメリット10.安くて持ち運びやすい
「縄跳びの最大のメリットは、どこでもできることですね。場所を取らず、超軽量なので、小さなバッグにも入れられます」とガリクソン。折りたためば腕の筋トレに使えるので、旅行中も非常に便利。
縄跳びには広いスペースも必要ない。「天井がある程度高ければ、かなり狭い室内でも大丈夫です」とロバーツ博士。家にスペースがないときは、ビタミンDを合成しながら外で跳べば大丈夫。
また、市場にはプレミアムな縄跳びもあるけれど、お財布にやさしいオプションもたくさんある。次のページからおすすめの縄跳びをご紹介。
※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。
Text: Erin Bunch Translation: Ai Igamoto
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