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40代から理想の体型を作る10の基本

ここにあるのは事実だけ。

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young woman with wineglass laughing in party
Klaus Vedfelt//Getty Images

40歳になることは誇らしく、自分に強い自信を与えてくれる。これまで培ってきた知恵や人生の教訓がいっぱいあるのだから。実際に40代女性が今までで一番健康で丈夫な自分になれたという例は多い。とはいえ、40代で大きな変化を生み出すには少しハードルが高くなる。

それはどうして? 内科医のケリ・ピーターソン医師いわく、40代になると筋肉量が減り始めるため、体組成に変化が現れる。「筋肉量が多ければ基礎代謝が上がり、体はより多くのカロリーを燃焼します」とピーターソン医師。反対に筋肉量が減り始めると基礎代謝は低下し、体が燃やすエネルギー量も減少する。

更年期になると、代謝はさらに低下する。50代になるまで更年期の影響をまったく受けない女性も一部いるけれど、閉経周辺期(いわゆる閉経移行期)は40代で迎えるのが一般的。更年期に伴うホルモンの変化が、体重を減らす能力に影響を及ぼしてしまうのだそう。

40歳を超えると女性は体重が増えやすくなると説明するのは、『The Superfood Swap』を著書に持つ管理栄養士のドーン・ジャクソン・ブラトナー。だけど、基本さえ押さえておけば、40代でダイエットを成功させることはまったく不可能なことではない。

40代女性が一番焦点を当てるべきことは、筋肉量の増加と維持に役立つ習慣を身に付けていくこと。「40代を過ぎた女性がもっとも効率的に代謝を上げる方法は、筋トレとレジスタンストレーニングを実践して筋肉を付けることです」とピーターソン医師。さらに、栄養、水分補給、睡眠習慣、ストレスを軽減する習慣こそ重要な役割を果たすと補足するのは、テネシー州ナッシュビルを拠点とする家庭医のローラ・パーディ医師。「小さなステップから始めることです。自分の体の声に耳を傾け、今の自分の体の状態をしっかり把握したうえで、目標を立てていきましょう」とパーディ医師。

ではさっそく、40代から体重を落として理想の体型を作る10の基本をイギリス版ウィメンズへルスから見ていこう。これらを心に留めてコツコツ実践していけば、体を再び健康に導くことができるから。

1

運動に慣れていない人は、ゆっくり始めて無理をしないこと

two women speed walking in city, san francisco, california, usa
David Madison//Getty Images

運動を始めようと思っているけれど、一体なにから始めればいいの? 

フィットネスプログラム「Ellen Bari Fitness」のエレン・レーゲンボーゲンが言うには、自宅で体を動かす方法はいくらでもある。

「有酸素運動はその場でできるものです」とエレン。例えば、ハイニー(左右の膝を交互に上げ下げする運動)やサイドステップ、ジャンピングジャックを実践してみるとか。すべてを一度にやらなきゃと意気込む必要はない。

「大切なのは、最初の一歩を踏み出すことです」パーディ医師いわく、ウォーキングとストレッチは毎日行うことが推奨されているそう。あなたが楽しいと思えるやり方で、週に5回、30分間体を動かすように意識してみて。それから、運動のしすぎにも注意して。数kg減量するという目標に真剣に取り組んでいる人も、休息日の重要性を忘れてはならない。

「これは正に多くの人が陥るミスなんですが、毎回裏目に出てしまうんです」とミルキン。「体はこれを大きなストレスと認識して体脂肪を蓄えようとするため、運動を頑張っているにもかかわらず、代謝が落ちてしまうのです」。運動を休みたい、そんなときは? 

もちろん休んで。体は休んでくれたあなたに感謝するはず。

2

筋トレを必ず取り入れる

woman working out with weights while exercising in home
Thomas Barwick//Getty Images

重要なのは、なんと言っても筋力トレーニング。ボルトンいわく、筋トレに慣れていない人は、ウォーターボトルを両手に持ち、「バイセップスカール」や「アームサークル」をしたり、上半身を左右に傾けるストレッチを試すくらいのシンプルな筋トレで十分。

あるいは、週に1〜2日は普段の運動に全身の筋力トレーニングを取り入れるように提案するのは、コレクティブ・エクササイズと減量の専門家でNASM認定パーソナルトレーナーのディー・ボルトン。

ワークアウトを分散し、1日ひとつの筋肉群に焦点を当てて取り組むのもグッド。「例えば、今日は脚の筋肉を鍛える日。明日は背中と腕の筋肉、明後日は胸の筋肉、肩、三頭筋と続いて、残りの2日は有酸素運動とコアトレーニングに集中してみるといいでしょう」とボルトン。

このルーティンなら、すべての筋肉群をカバーすることができる。筋肉を増やす筋トレ、心臓血管の健康を維持するための有酸素運動、そしてバランスと可動性を向上させるコアエクササイズをすべて包括しているから。

3

タンパク質と野菜をもっと食べるようにする

woman eating poke salad with chopsticks
alvarez//Getty Images

体は脂肪や炭水化物を消化するときより、タンパク質を消化するときのほうが多くのエネルギーを利用するため(=より多くのカロリーが燃焼される)、栄養学と糖尿病の専門家であり管理栄養士のエリン・パリンスキー=ウェイドはタンパク質の摂取量を増やすように勧めている。

「私は高タンパク質の食事を支持しているわけではありませんが、タンパク質の摂取量を1日の総摂取カロリーの15%から30%に増やすことで、消化の際に体が消費するカロリーを増やすことができます」とパリンスキー=ウェイド。『Journal of Obesity&Metabolic Syndrome』誌に掲載された2020年のレビューでは、高タンパク質の食事は減量に有効なだけでなく、減らした体重を維持するのにも役立つことが臨床試験で判明している。

その理由は、満腹感が得られやすく、体がエネルギーを消費する量が増えるからだそう。『Fill Your Plate Lose the Weight』の著者で管理栄養士のサラ・ミルキンは、一食あたり20〜30gのタンパク質を摂るように提案している。

「1回の食事につきこの量のタンパク質を摂ることが重要です。できればスナックでさえもタンパク質を摂れるものがいいですね」とミルキン。「そうすることで、筋肉のタンパク質分解を抑制することができ、筋肉量の減少や体脂肪の増加、代謝率の低下を防ぐのに役立ちます」

あとは、フルーツと野菜をたくさん食べること。とくに野菜は基本的にカロリーが低くビタミンやミネラルが豊富なので、いっぱい食べても心配は無用。「食物繊維が豊富なので満腹感が得られますし、栄養価も高いです」とピーターソン医師。

実際に、『Nutrients』誌に掲載された2020年の研究によると、果物と野菜の摂取量の増加は体重減少と一貫して関連性が示されている。パリンスキー=ウェイドいわく、野菜を食事の主役にすることで、食事の量をコントロールしやすくなる。「お皿の半分を野菜で満たせば、他の食べものの量を減らしたとしても同様の満足感を得ることができます」。野菜はカロリーが低いため、この戦略は毎食あたりの摂取カロリーを減らせるだけでなく、減量を促すこともできるそう。

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4

食事を摂るタイミングを考慮する

friends enjoying brunch
SolStock//Getty Images

減量に関しては、午前中になにを食べるかで残りの1日の調子が決まるんだとか。「脂肪分が少ないタンパク質と食物繊維、そして植物由来の脂質を豊富に含んだ朝食は、1日の後半における空腹感や欲求を抑えられる最良の選択です」とパリンスキー=ウェイド。つまり、この条件が揃った朝食を食べて1日を始めることで、残りの1日に摂取するカロリーを減らすことができるかも。

夜の食事も気を付けて。パリンスキー=ウェイドいわく、夜遅くに食べると体重が増えるというのは迷信にすぎない。体重に影響するのは、夜になにを食べるかということ。「夜食にサラダをチョイスする人はほぼいません。アイスクリームのような、カロリーと糖分が高い食べものを夜食に食べる傾向にある人は、1日の食事を終わらせる時間を決めておくと、体重が減るスピードが上がるかもしれません」とパリンスキー=ウェイド。

5

ゆっくり、マインドフルに食べる

hungry woman with delicious pizza, food or consumables at a bar, restaurant or diner at night one happy and casual girl, foodie or tourist enjoying a dinner meal at a local trendy location
PeopleImages//Getty Images

レストランの食事であれ手作りの料理であれ、美味しいと一気に食べてしまいがちだけれど、早食いはあまりよくないみたい。「ゆっくり食べ、食事中に注意を散らすようなものは排除し、一口食べるごとにフォークをテーブルに置くようにすると、体の満腹信号に意識を向けられるようになり、お腹が満たされた時点で食べるのをやめるのが簡単になります」とパリンスキー=ウェイド。

これには科学的な裏付けがある。『Nutrition Bulletin』誌に掲載された2022年のメタ分析によれば、口の中で食べものを咀嚼する時間が長いほど、食欲を抑制する消化管ホルモンの分泌が促進される可能性があると一部の研究者たちは考えている。大切なのは、自分の体に耳を傾けること。「飢えるほどお腹がペコペコになってから食べるのではなく、お腹が空いたら食べましょう。お腹がいっぱいになるまで食べるのではなく、お腹が満たされた時点で食べるのをやめるのです」とミルキン。「一日を通して体にエネルギーを均等に補給するには、豊富なタンパク質と野菜に少量の良質な脂質を含む少なめの量の食事をこまめに摂るようにしてみてください」

6

ストレスを減らして睡眠を優先する

portrait of a woman sleeping on a bed by the window day useful relaxing sleep
ilona titova//Getty Images

年齢と共に仕事や家庭での責任が増えるため、多くの女性がストレスを抱えやすい。そうするとコルチゾールのようなストレスホルモンの分泌が増え、これによって体は脂肪を燃焼するよりも蓄えようとし始める。ストレスを最小限に抑えるためには、とくに寝る前に毎日呼吸法を実践するようにパリンスキー=ウェイドは勧めている。

さらにビタミンCとオメガ3脂肪酸が豊富な食品を食べると、体内を循環するストレスホルモンを減らしてくれるそう。ストレスを解消するには睡眠を優先することが不可欠だけれど、睡眠障害は更年期の症状でもあるため、40代女性が十分に睡眠をとれなくなるのは珍しいことではない。あいにく、睡眠不足もまた、体重増加の原因になる。「睡眠時間が7時間未満に減ると、体内で代謝に変化が起こり、体重を減らすのがかなり難しくなります」とパリンスキー=ウェイド。「食欲を増進させるホルモンのグレリンが増加する一方で、食欲を抑制するホルモンのレプチンは減少するため、とくに脂肪や糖分の多い食べものを食べたいという欲求が高まりやすくなります。インスリンの抵抗性が上がり、これが体が脂肪を蓄えようとする引き金になるのです」

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7

水分補給を徹底する

mixed race woman drinking glass of water
Michael Poehlman//Getty Images

減量したければ、できるだけたくさん水を飲むように心がけること。研究では水分の摂取量を増やすことで食欲が抑えられ、脂肪の分解を促進させることが示されている。

少なくても1日2リットル、またはコップ8杯の水を飲むように。運動をしている人は、おそらくこれ以上に水を飲む必要がある。1日に必要な水分量に影響する要因は他にもたくさんあるので、1日に目指す水分摂取量の目標は個人的に設定するのがベスト。

水以外で水分を補給したいという人には、白湯にレモン汁を加えたホットウォーターレモンがオススメ。できるだけ砂糖が加えられていない自然な水を摂ることを心がけていこう

8

炭酸飲料とアルコールを控える

carbonated water on wood grain background
flyingv43//Getty Images

「炭酸飲料は砂糖とカロリーを摂取するだけのものであり、栄養面におけるメリットはありません」とパリンスキー=ウェイド。実際に、『International Journal of Behavioral Nutrition and Physical Activity』誌に掲載された2020年の研究では、炭酸飲料を飲むことは、定期的に運動している人たちですらも、体重増加と直接関連していることがわかった。

減量はさておき、単純糖類の摂取は健康にもよくないこと。なぜなら血糖値とインスリン値を急激に上昇させ、体に脂肪を蓄積させてしまうから。 40歳を過ぎると、その脂肪を落とすのがさらに難しくなる。

アルコールの摂取量も減らしていこう。これは、摂取カロリーを簡単に抑えられる方法でもあり、長期的な健康のためにもなる。研究によると、適度なアルコール摂取であっても、肥満で更年期前の女性における減量の有益な効果を打ち消す可能性が示されている。「さらに飲酒は、あなたの日々の食事の選択を誤らせることがあります」とピーターソン医師。

押さえておきたいのは、飲酒量を減らすことが大切であり、必ずしもアルコール断ちをする必要はないということ。パリンスキー=ウェイドいわく、アルコールは食欲を刺激するため食べ過ぎに陥りやすくなるため、お酒を飲むのは週に1回に止めておくことを勧めている。

9

食事日記やアプリを使って食べたものを記録する

top view female hands holding smart phone and writing in notebook on served white wooden table with breakfast dishes day diet planning and healthy eating concept selective focus, copy space
OKrasyuk//Getty Images

注意事項:摂食障害を経験した人にとって食事記録アプリは、再び引き金になる可能性がある。ストレスが多い生活を送っている人にとっても、食事を記録することがかえってストレスに感じたり、ただ「やらなきゃならないこと」を増やすことにもなりかねない。あなたがこれに該当しなければ、このまま下にスクロールして。

パリンスキー=ウェイドいわく、食べたものを記録している人は、記録していない人よりも体重が減る傾向があるという。

「おそらくこれは、記録している人たちが自分の体になにを取り入れているかをより把握できているからであり、よりよい食事の選択ができたり、適切な量の食事を摂取するのに役立っているのでしょう」とパリンスキー=ウェイド。自分の体重を維持するためにどれくらいのカロリーを摂取したらいいかわからないときは、ピーターソン医師いわく、カロリー計算機を使うといいそう。「性別、年齢、身長、身体活動量に基づいて、今の体重を維持するために必要な総摂取カロリーの量を算出してくれます」

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友人や家族のサポートを受ける

laughing daughter embracing mother while sitting on couch with family in living room
Thomas Barwick//Getty Images

サポートシステムがあれば、いくつになろうと目標を達成するための行動を貫くことが容易になる。2022年の研究によれば、家族からのサポートとアカウンタビリティ(成果責任)を両方受けることで、減量プログラムへの長期的なコミットメントに影響を与える可能性がある。家族や友人にクッキーのおかわりを勧められるなどの誘惑がなければ、より栄養価の高い食事をとることがずっと簡単になる。

運動仲間になってくれる友達がいればさらによし。「友人がジムで待っていてくれると、ジムに行くモチベーションが格段に上がりますよね」 とパリンスキー=ウェイド。

とはいえ、必ずしも一緒にジムに行って同じワークアウトに取り組む必要はない。同じ目標を持つ友人がいれば、運動をするやる気が出ないときや、なぜ減量したいのかを思い出す必要があるときに、テキストで連絡を取り合うことができるから。

減量において医師の受診が必要になるケースとは?

doctor writing on clipboard
RunPhoto//Getty Images

上記の方法を3ヶ月以上試しても効果がまったく現れない場合は、医師に相談してみよう。

「基本的なことから始め、年に一度の健康診断を受け、自分の悩みや目標を医師にしっかり伝えることです」とパーディ医師。医師は、あなたとあなたの変化していく体に合わせたプランを一緒に立ててくれるから。体重が急激に増えたり、突如エネルギー不足のような症状が出た場合は、パーディ医師いわく甲状腺に問題があるかもしれないため、医療機関を受診すること。

「気力の低下を伴う疲労感は、まさに甲状腺機能低下症(甲状腺ホルモンが十分に分泌されず、体重増加につながることがある)の兆候です。身体的、精神的な疲労、モチベーションや意欲の低下を感じることもあります」とパーディ医師。

これに加え、便秘、髪や爪が乾燥している、眠れない、といった症状がある場合は、甲状腺の検査を受ける価値があるとピーターソン医師は付け加えている。甲状腺の検査については、かかりつけ医に相談してみて。
 
※この記事は当初、アメリカ版ウィメンズヘルスに掲載されました。
※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: ADDISON ALOIAN AND ANDI BREITOWICH Translation : Yukie Kawabata

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Addison Aloian
Assistant Love & Life Editor

Addison Aloian (she/her) is the assistant love & life editor at Women’s Health. Outside of topics related to lifestyle, relationships, and dating, she also loves covering fitness and style. In her free time, she enjoys lifting weights at the gym, reading mystery and romance novels, watching (and critiquing!) the latest movies that have garnered Oscars buzz, and wandering around the West Village in New York City. In addition to Women's Health, her work has also appeared in Allure, StyleCaster, L'Officiel USA, V Magazine, VMAN, and more.

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Andi Breitowich is a Chicago-based writer and graduate student at Northwestern Medill. She’s a mass consumer of social media and cares about women’s rights, holistic wellness, and non-stigmatizing reproductive care. As a former collegiate pole vaulter, she has a love for all things fitness and is currently obsessed with Peloton Tread workouts and hot yoga.  

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短大卒業後バンクーバー、メルボルンで2年留学した後、外資系客室乗務員として勤務。2018年に退職後、翻訳者としてフリーランスに転身。アメリカで統合栄養学を学んだ経験もあり。

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