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これって本当? ダイエットの真実を見抜く力を養う10のクイズ

ダイエット成功への道は、正しい知識を身につけることから。

By
decision making
jayk7//Getty Images

ダイエット方法には流行り廃りがあるものの、痩せるために必要なことはどのダイエット方法にも共通している。

しかし、新しいダイエット法など色々な広告宣伝に目移りしてしまい、本質を見失った結果、なかなか成果が表れないという人も多い。

「エステやダイエットなど、人の体に関することは全てに個人差があると理解しておく必要があります。特にあっという間に流行るようなダイエット法には手を出さない方が賢明です」

そう語るのはパーソナルトレーナーの林健太さん。

コンプレックス商材と誇大広告の組み合わせは様々な規制もされているが、今でも類似したものを見かけることは多い。

感情や欲求を煽るだけで、結果に繋がらない商品に出合ったことがある人も中にはいるだろう。

「これからは私たち一人一人がダイエットリテラシーを磨くことが重要になってきます。情報が多いからこそ、ダイエットの真実を見抜く力を養いましょう」

ここから紹介していく、ダイエットの常識と思われている10の項目について、正しいか、間違っているか、解答を読まずに答えられるだろうか?

1

プロテインは太る

protein drink for health and diet
shironagasukujira//Getty Images

「日々のオーバーカロリーが肥満のもとになることは間違いありませんが、プロテインが直接的に太る原因にはなりませんので答えは×です。むしろ栄養バランスを整えることで、ダイエットを加速させるものなので有効活用していきましょう」

市販のプロテインドリンクは一食あたり100kcal程度。大幅なカロリーオーバーを引き起こすものとは程遠い。

食事で補いきれないタンパク質を摂るのであれば、量を調整することでバランスが整う。

「プロテインパウダーは裏面に一食分の表示などがありますが、必ずしもその量を飲まなければいけないということではありません。ご自身の食事内容から不足分だけを補うようにすることが重要です」

2

運動はカロリーを消費する

woman running for exercise at sunset
Yagi Studio//Getty Images

答えはもちろん

しかし、単純に消費カロリーだけに目を向けずに、強度や心拍数を上げるトレーニングも行うことが大切だと林さん。

「ウォーキングは30分で100kcal程度しか消費しません。また、心拍数の上がらない短時間の筋トレが消費するカロリーは、私たちが思っているほど大きくありません」

短時間でも身体活動強度(METs)が大きくなればなるほど消費カロリーは大きくなる。安静状態を1METsとすると、厚生労働省 がランニングと定義する8.0km/h程度のスピードで走ると8.3METs。

一方のウエイトトレーニングは6METsと定義されているので、ダイエット中にカロリーを積極的に消費したい人は、動き続ける時間と強度を合わせて考慮しよう。

消費カロリー(kcal)=MET×体重(kg)×運動時間(h)×1.05

3

筋肉が増えると基礎代謝が上がる

healthy young female weight training in gym
Mike Harrington//Getty Images

これはもちろん
しかし、運動の消費エネルギーとよく似ていて、思っているほど基礎代謝は上がらない。間食など食べたものが帳消しになるくらいたくさん消費してくれると思っている人は、ここで改めて真実を知っておいてほしい。

「筋肉が1kg増えて上がる基礎代謝は13kcal程度と言われています。しかしこれは安静時に消費するエネルギーですので、実際は内臓や血管、あらゆる組織が強く大きくなっているので実際はもっとたくさん消費します」

体脂肪1kgを消費するために必要なエネルギーは約7,200kcal。一日あたりに換算すると20kcal。

運動での消費カロリーなどを一切無視しても、1年間で筋肉が1kg増えると体脂肪が1kg減る計算にはなるので、理論上の数字だけに捉われないようにダイエットは継続するように心がけて。


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4

間食は太る

churros on a colorful background with hands
Yagi Studio//Getty Images

「こちらもプロテイン同様に、日々のオーバーカロリーにならなければ太ることは考えにくいので×です。プロテインも間食と定義すると分かりやすいかもしれませんが、総食事量とのバランスがとても大切になります」

林さんが考える食事と間食の違いは時間帯ではなく咀嚼と栄養。噛むことと、十分な栄養があることは食事として大切なこと。この二つを疎かにしているものは、いくら理想的な時間帯に食べていても食事とは言い難い。

「総食事量が同じであれば、回数が増えても太ることはありません。一度にたくさん食べるよりも一回あたりの内臓への負担は小さくなるので、空腹の感じやすいダイエット中は間食を摂るのではなく、食事回数で調整すると良いでしょう」

5

お酒は太る

two hands toasting with glasses spritz and margarita cocktails on background of swimming pool cheers
Oleg Breslavtsev//Getty Images

ダイエット中は控えたいアルコール。

アルコールも1gあたり7kcalのエネルギーがあるので注意したいが、実はそれ以上に大きな影響を及ぼすと林さん。

「アルコールが分解されて作り出されるアセトアルデヒドは、体にとって有害なものなので、いの一番に分解する必要があります。その結果、糖質や脂質などの分解が遅くなり、体脂肪蓄積の原因にもなります」

つまり答えは

もちろん砂糖や人工甘味料が大量に使用されている甘いお酒は論外。ダイエット中はくれぐれも飲み過ぎには注意して、内臓の働きを低下させないように気をつけて。

6

汗をかくと痩せる

asian tan skin sport girl in fitness bra, exercise sweat water drop in low key exposure lighting
JadeThaiCatwalk//Getty Images

運動をして、いつも以上に汗が出た日は大きな達成感や充実感に包まれる。ダイエットを続けていく上でそういった感情面の満足感は非常に大切だが、体重減少には関係がないので実は答えは×

「ダイエット中に気になる老廃物の排出という点でも、排便や排尿と比べると非常に小さいものですので、あくまで体温調節に関する体の反応だと考えておいてください」

体温だけでなく、脳の温度が上がると運動パフォーマンスも低下するので、できる限り適切かつ快適な環境下で運動することを勧めるという林さん。

「環境設定は心身のストレスに影響するので、快適なダイエットを続けていく上では大切なポイントです。いつも以上に汗をかくことが予想される場合は、水分補給の休憩回数をいつもの2倍取るようにしてください」

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7

体重は落ちにくい

diet
webphotographeer//Getty Images

ダイエットは短期的な減量ではなく、長期的な習慣づけによって成功するものなので、体重減少幅もできる限りゆっくりと長い目で見ていくことが好ましい。

リバウンドや体調不良を防ぐためにも急な体重変化は避けたいところだが、実際は2〜3日で数kg落とすことは容易だと林さん。

「実は体重は簡単に落とすことができるので、答えはです。しかしこれはあくまで体重という数字だけなので、体脂肪量は変わらない上にすぐ元に戻ります」

体水分量や胃の残留物、グリコーゲンなど要素は様々だが、運動や入浴、食事前後で体重を測ってみると分かる通り、一日の中で体重は2kg程度上下する。

「目的のためなら手段を選ばないというダイエッターであれば数日の糖質制限で満足するかもしれませんが、リバウンドは避けて通れないでしょう。落ちやすい体重と落ちにくい体重は、体から減っているものが違うということです」

8

基礎代謝の半分は筋肉が消費する

over the shoulder view of young asian sports woman checking pulse on smartwatch and syncing her smartwatch with fitness app on smartphone to monitor her training progress after working out exercising practicing yoga at home in the fresh bright morning
d3sign//Getty Images

筋肉が増えた時の基礎代謝は前述の通りだが、体全体の筋肉が占める基礎代謝の割合はどうなのか。

「一般的に基礎代謝の割合は、筋肉よりも内臓や脳が消費する総量の方が大きくなりますので答えは×です。しかし、筋肉を増やすことで内臓の働きも大きくなるので、運動は基礎代謝を上げるためには大切です」

内臓や心臓も筋肉でできているので、体が大きくなれば働きを増さざるを得ない。

その他にも、冷えや姿勢、便通など、運動以前に取り組むべきことはたくさんある。筋肉だけが基礎代謝に影響を与えるのではないということを今一度しっかりと押さえておこう。

9

脂肪が筋肉に変わる

illustration of muscle and fat isolated on white background
MADUAart//Getty Images

体形が変わってしまった人からよく聞く話。

そもそも筋肉と脂肪は全く異なる組織で組織そのものが変わることはないので正解は×

「運動をやめると食生活も乱れ、結果として筋肉が減って脂肪がついてしまうことからそのように誤認してしまう人も多いようです。反対に脂肪がたくさんある人が鍛えても、痩せずに大きな体になることもありませんので安心してください」

赤身肉を放置すると霜降肉にならないのと同じ原理。

太くなることを懸念してあまり筋トレに励まない人もいるが、太くなるほど筋肉をつけるのは至難の業。

脂肪の方が体積が大きく太く見えるので、ダイエット中は積極的に筋トレをしよう。

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10

筋肉痛にならないと運動の意味がない

massaging pain in leg after exercise
Peter Dazeley//Getty Images

「筋肉痛のメカニズムは未知な点も多いですが、低強度でも慣れない運動で筋肉痛になったという経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか」

つまり、筋肉痛は運動強度だけに起因するものではないということ。運動の種類や性質、また個人の経験によっても変わるので答えは×

「その日に何をどれくらいの重さで何回やるかなど、予備知識がない状態で始まるパーソナルトレーニングは、筋肉痛が起こりやすい環境の一つと言えます。筋肉痛は頑張った証なので、ダイエットの成果や結果に繋がることは確かですが、筋肉痛の大小が結果を左右することは少ないでしょう」

ダイエットを継続的に行うなら、むしろ激しすぎる筋肉痛は避けて、習慣作りのためにもなるべく高頻度でトレーニングが行えるように負荷を調整しよう。

Headshot of 林健太
林健太
NESTA公認トレーナー SIXPAD WAVER

 幼少期よりプロレスラーに憧れ、中学生の頃からジムに通い始め、高校・大学はアマチュアレスリング部に所属。
 卒業後、一度は就職するもプロレスラーの夢を諦めきれず2011年プロレスリング・ノアに入門。練習中の怪我により
 選手としてデビューすることはできなかったが、トレーニングを続けることで心身のモチベーションを維持し続けたことがきっかけでトレーナーとしての活動を始める。
インスタグラム: www.instagram.com/kenta_0327_/ 

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