ファスティングで確実に体重を減らす! 12のコツ
必要に応じて、つまむのは大丈夫!
ダイエットを続けるのは難しい。ファスティング(断食)を必要とするダイエットなら、なおのこと。意図的に食事をスキップするなんて、考えただけでおなかがすく。でも、この挑戦を受けて立とうとする女性は多い。スケジュールがキチンと決まった計画的なミールプランは、確かに大きな変化をもたらすけれど、それは“成功の秘訣”を知っていればの話。今回はアメリカ版ウィメンズヘルスより、ファスティングで体重を減らす方法と栄養士からのアドバイスをご紹介。
インターミッテント・ファスティングとは?
インターミッテント・ファスティングは、水、コーヒー、お茶しか飲まない一時的な断食(ファスティング)枠と、好きな物が食べられる食事枠を交互に設けるミールプラン。食べる物を自分の意思で自由に選べることこそが、インターミッテント・ファスティングにヴァネッサ・ハジェンズやハル・ベリーといったスターを含む大ファンが多い理由の1つ。
大量の計算式を用いるダイエットが多い中で、インターミッテント・ファスティングはシンプルな上に分かりやすい。
「カロリー計算もマクロ計算もケトン計算もいりません」と話すのは、米国栄養士会のスポークスマンで公認管理栄養士のソニア・アンジェロン。
「ヘルシーな選択を心がける必要はありますが、食事枠では基本的に好きな物が食べられます」
アンジェロンによると、インターミッテント・ファスティングには、“万人向け”のスケジュールも“正しい”スケジュールもない。むしろインターミッテント・ファスティングでは、いくつかのスケジュールのオプションから、自分のライフスタイルに一番合ったものが選べる。
・16:8メソッド
1日のうち8時間は好きな物を食べ(カロリー計算も不要!)、残りの時間はファスティング。
・5:2メソッド
1週間のうち5日は普段通りに食べ、あとの2日はカロリーの摂取量を通常の20%まで減らす(女性の場合は500kcal程度に抑えるのが一般的)
・14:10メソッド
16:8メソッドに似ているけれど、ファスティングが14時間と少し短め。続けやすい一方で、体重が減りにくい。
ここまでがファスティングの基礎。ここからは、ファスティングを安全かつ効果的に行うための12のコツを紹介しよう。
ファスティングを安全かつ効果的に行うための12のコツ
1.徐々に体を慣らしていく
公認管理栄養士のミカル・ヘルツによれば、のっけから全力で取り組むと余計おなかがすいて、自分の首を絞めることに。最初のうちは週に2~3日だけインターミッテント・ファスティングをして、毎週少しずつ日数を増やしていこう。ダイエットだけでなく、人生全般も急がば回れ。
2.食べる必要があるときと、食べたいときの違いを知る
おなかが鳴ると、あと何時間も食べずにいるのが不可能に思えてしまう。でも、空腹の合図には、よく耳を傾けて。
「ただ退屈なだけなのか、本当に空腹なのか、自分の体に聞いてみましょう」と話すのは、公認管理栄養士のイライザ・サベージ。
「ただ時間を持て余しているのなら、他のことで気を紛らわせてください」
おなかはすいているけれど、体が弱っている感じでもフラフラする感じでもないのなら、食欲を抑制するペパーミントティーや水を飲んで、次の食事まで持ちこたえよう。
インターミッテント・ファスティングを始めてからしばらく経つのに、ファスティング中の空腹がおさまらない?
その場合は「食事枠で摂取する栄養価の高い食品や高カロリーの食品を増やさなければなりません。そのミールプランが体に合わない可能性も考慮しましょう」とヘルツ。
食事枠では、ナッツバター、アボカド、ココナッツオイル、オリーブオイルといったヘルシーな脂質だけでなく、タンパク質の摂取量も増やすと、満足感と満腹感を維持しやすい。
3.必要に応じて食べる
ヘルツによると、通常、16:8メソッドで強烈な空腹感と疲労に襲われることはない。でも、頭が妙にクラクラするのは、体が何かを伝えようとしているサイン。おそらく血糖値が下がっているため、冗談抜きで何か口にしたほうがいい。
定義上は、食べ物を全部と言わず部分的に減らすのもファスティング。だから、ちょっと食べるという賢明な判断をした自分自身を責めないで。
サベージのオススメは、ターキースライス(2~3枚)やゆで卵(1~2個)といったタンパク質が豊富なスナック。これなら脂肪が燃料に使われるケトーシス状態も維持しやすい。気分が再び良くなれば、ファスティングを再開しよう。
4.ひたすらに水分補給
ファスティング中も、水やミルクなしのコーヒー、紅茶などは飲んで大丈夫。ヘルツによると、とりわけ水は絶対飲んだほうがいい。
ファスティング枠では特に水分補給を怠らないよう、1日数回リマインダーの設定を。ヘルツとサベージは、1日に3リットル、それが無理なら最低でも2リットルの水分摂取をおすすめしている。
5.ファスティング明けは慎重に
ファスティングを終える頃には、お皿に乗っている物を丸飲みしたい衝動に駆られるかもしれないけれど、早食いは体にもウエストラインにもよろしくない。サベージによると、しっかりかんでゆっくり食べれば、消化器系が食べ物を完全に処理できるし、自分の満腹レベルが正確に把握できるので、食べすぎも防ぎやすい。
6.食べすぎないようにする
ファスティングが明けたからというだけで、大食いするべきではない。食べすぎは膨満感や胃の不快感をもたらすばかりか、あなたを目標体重から遠ざける。満腹感を維持したいなら、食事の量より中身を気にして。
7.バランスの良い食事を続ける
タンパク質、食物繊維、ヘルシーな脂質と糖質をうまく組み合わせれば、体重を減らしつつも、ファスティング中の空腹感が抑えられる。サベージは、グリルチキン(110~170g)と小さいサツマイモ半分に、ニンニクとオリーブオイルで炒めたホウレン草を添えるそう。
ヘルツいわく、フルーツは消化・吸収・代謝のスピードが多く、血糖値を急激に上下させないGI値が低いものを選ぶといい。血糖値が安定すれば、食欲がコントロールしやすくなる。これは、ダイエット成功の絶対条件。
8.いろいろなスケジュールを試してみる
普段は16:8メソッドを勧めるヘルツも、自分のライフスタイルに一番合うメソッドを見つけるのは重要と言う。
朝型の人は、早いうち(午前10時から午後6時まで)に食べてしまい、翌朝の10時までファスティングするといいかもしれない。もう一度言うけれど、インターミッテント・ファスティングの利点は、修正がききやすく、自分のライフスタイルに合わせてスケジュールを変えられること。
サベージの話では、キッチンを閉める時間を少しずつ早め、朝食の時間を少しずつ遅らせると、ファスティングに対する耐性が徐々に高くなってくる。
「私たちはみな、1日に1度(寝ている間に)自然とファスティングをしています。だから、キッチンを早く閉めるのも無理なことではありません。例えば、キッチンを夜9時に閉めて、翌朝8時の朝食までは何も食べない。それだけで11時間のファスティングになりますよ。あとは自分の気分次第で、その時間を早めたり遅らせたりすればいいわけです」
9.24時間のファスティングはしない
ヘルツによると「24時間のファスティングは、衰弱感、空腹感、摂食量を増幅させて、結果的に体重増加をもたらすので、おすすめできません」
体重を減らすのが目的なら、長時間のファスティングをするよりも、総カロリー摂取量を減らしたほうが効果的。内科学専門誌『JAMA Internal Medicine』に掲載された2017年の研究結果も、24時間のファスティングにカロリー制限以上の効果はないことを示している。
10.ワークアウトのルーティンをインターミッテント・ファスティングに合わせて変える
インターミッテント・ファスティング中にワークアウトをすること自体は全くもって問題ない。でも、いつ、どんなワークアウトをするのかは十分に考えて。
「ファスティング状態でワークアウトをするのなら、エネルギーの大部分が残っている朝がいいでしょう」とサベージ。
でも、筋肉の燃料が足りていないとケガのリスクが高くなる。何も食べていない午前中は低インパクトのワークアウト(ヨガや定常状態で行う有酸素運動)だけにして、ハードコアなHIITクラスは食後に取っておいたほうがいいかもしれない。
11.進捗を記録する
意外にも、食事日記はインターミッテント・ファスティングの役に立つ。
「何も食べないのに食事日記!?」と思うかもしれない。記録する食事の回数は少ないかもしれないけれど、サベージいわくインターミッテント・ファスティング中の自分の気分や症状、空腹レベルや衰弱感を書いておけば、進捗が把握しやすい。また前日の飲酒など、ファスティングを難しくする要因も特定しやすくなるかもしれない。
12.体の声に耳を傾ける
これは本当に大切なこと。目まい、疲労、イライラ、頭痛、不安、集中力の欠陥といった症状は絶対に見逃さないで。1つでも当てはまるものがあるのなら、ファスティングは一時中断。
「こういう症状は体が飢餓モードに入り、滋養強壮を必要としているサインです」とサベージ。
いつも以上に体が冷える場合は特に、ファスティングを中断したほうがいい。でも、我慢は必要という。
体がファスティングに慣れるまでには時間がかかるものなので、ファスティングの開始から1週間ほどは、いつも以上におなかがすいたり体が弱く感じたりしても大丈夫。
ただし、極度の空腹や衰弱感が1週間以上続くときや、前述の症状が見られるときは、ファスティングをやめ、他の手段で目標達成を目指そう。どんなに体重が減ったとしても、体調を崩しては意味がない。
※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。
Text: Elizabeth Bacharach Translation: Ai Igamoto
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