魚の目やタコをなんとかしたい。立ち仕事で疲れた足を癒やしたい。糖尿病や自己免疫疾患による足の乾燥、ひび割れ、痛みを治したい。そんな人にオススメなのがアメリカで増えつつある「メディカル・ペディキュア」。

フットケアクリニック『MediPedi NYC』のオーナーで公認医療ペディキュリストのマルセラ・コレアによると、メディカル・ペディキュアは足病治療とネイルケアを融合した治療法。

メディカル・ペディキュア(略してメディ・ペディ)は、その名の通り医療レベルのフットケア。でも、怖いどころか気持ちいいし、かかとのひび割れや巻き爪など幅広い足のトラブルが改善される。

ここからは、メディカル・ペディキュアの施術内容とスペシャリストの選び方をアメリカ版ウィメンズヘルスから見ていこう。

メディカル・ペディキュアとは?

一般的にペディキュアは、マッサージチェアに座りながらネイルサロンでしてもらうもの。ぬるま湯で柔らかくなった足をスタッフがマッサージしてくれて、爪を切って整えて、かわいいデザインにしてくれる。

一方のメディカル・ペディキュアは性質がまったく異なり、普通のネイルサロンでは受けられない。メディカル・ペディキュアを施せるのは、足病学とネイルケアに詳しいスペシャリストだけ。「医学的な要素を兼ねそなえたメディカル・ペディキュアは、ユニークなフットケアです」とコレア。「滅菌環境で水を使わずに行われ、お客様1人ひとりのニーズに合わせて施術内容を変えることも可能です。この施術には、専門的な器具を用いた角質ケア、ネイルカット、ファイリング(爪にやすりをかけ、形を整える)、シェイピング(爪の表面や爪の形を整える)、バッフィング(爪の表面をなめらかに整える)も含まれます」

普通のペディキュアと同様、メディカル・ペディキュアの所要時間も45~60分。快適かつ清潔な環境を作るため、個室で行われるのが一般的。また、メディカル・ペディキュアのメリットは、爪がキレイになることだけじゃない。コレアいわくメディカル・ペディキュアは予防治療。「ヘルスケアの一環としてメディカル・ペディキュアを始めれば、外反母趾、ハンマートウ(突き指)、頻発する巻き爪などの外科手術が必要になるような問題の発生を防げます」

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メディカル・ペディキュアの施術内容は?

「まずは個室で、メディカル・ペディキュアのスペシャリストが爪と足裏の状態をチェックします」とコレア。

そこから先の施術内容は個人のニーズに基づいて決められるけれど、通常は、安全な専門器具で足の角質を取り除き、ネイルカット、ファイリング、シェイピング、バッフィングが終わってから、かかとのひび割れ、肥厚爪(爪が分厚くなった状態)、爪の変色、爪水虫などの治療が行われる。

でも、メディカル・ペディキュアの醍醐味は、終わったあとのスッキリ感。「私のクライアントの言葉を借りれば、足が『雲の上を歩いている』ような感覚です」とコレア。施術後は「体が軽くなって足が小さくなった感じ」「かかとが赤ちゃんのお尻みたいに柔らかくなる」という人もいるのだとか。

メディカル・ペディキュアを受けるべき人とは?

sore feet trying on shoes
Peter Dazeley//Getty Images

メディカル・ペディキュアは、足の乾燥やひび割れといった問題がない人でも受けられる。

なかでもとくに受けてみてほしいのは、アスリートや立っている時間が長い人。「足の健康を維持したい人や、普通のネイルサロンで靴を脱ぐ自信がない人にもオススメです」とコレア。

メディカル・ペディキュアでは、糖尿病、がん、自己免疫疾患が原因の足病変(魚の目やタコ)も取り除ける。治療には滅菌済みの器具が使われるため、感染症のリスクも低い。

コレアの患者の大半は、爪や足の水虫、巻き爪を理由にクリニックを訪れる。「ネイルサロンや足の治療院で痛い目に遭い、わらにもすがる思いで来てみたら、望み通りの治療が受けられてビックリする方は多いですね」

しかも、メディカル・ペディキュアには速効性があるので、皮膚硬結、魚の目やタコ、巻き爪が原因の不快感や痛みは施術後すぐに軽減する。

コレアいわくメディカル・ペディキュアを受ける頻度は、月に1回でも、6~8週間に1回でもOK。体に負担を与えない治療なのでダウンタイムがないし、間隔を開ける必要もない。

メディカル・ペディキュアの費用は?

費用は施術者やクリニックによって変わるけれど、アメリカでは約200ドルから。


ほかに知っておくべきことは?

いきなり予約する前に、必ず自分でリサーチを。お目当てのスペシャリストが正真正銘の資格を持ち、足病医のもとで40時間以上のトレーニングを積んでいることも確かめて。


 
日本ではまだあまり見かけることがないメディカル・ペディキュアだけど、アメリカでのトレンドを受けて日本でもこんなサービスを提供するクリニックが出てくるかも。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Taylor Lane Translation: Ai Igamoto