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多くの化粧品会社は「皮脂分泌量」を基準に肌タイプを選別するけれど、それだけでは「肌に合ったケアができる」とは言い切れないかも。

「私は肌トラブルをケアする上で皮脂の分泌量に限らず、食生活やスキンケア方法、それから遺伝なども細かく見ていきます」。そう話すのは、長年エステティシャンとして経験を積み、今やスキンケアやボディーケア商品を扱う化粧品会社「Naturopathica」の最高経営責任者(CEO)となったバーバラ・クローズ。肌に詳しい彼女は肌タイプを4つに分け、それぞれの肌タイプに合ったスキンケア方法と食事法をご紹介。

あなたはどの肌タイプ?

肌トラブルが少ないタイプは、「順応肌」

特徴:弾力があり、環境が変わってもすっと順応してくれる。どんな気候にも負けず、新しい化粧品にもかぶれるリスクが少ない。毛穴は平均サイズでニキビも少ない。

おすすめのスキンケア方法

●丁寧に洗顔する
メークや汚れを取るときは、肌を保護する皮脂まで洗い落とさないようにやさしく指を滑らせて。

定期的に保湿する
みずみずしさを保つために、さらっとしたローションタイプで朝晩に保湿を。

澄んだ明るい肌にはピーリングを
古い角質を除去してつやと透明感をアップ。ピーリングは週に2、3回行うのがおすすめ。

おすすめの食事方法

美肌の鍵を握るのは野菜多めのヘルシーな食事。マルチビタミンも日頃から摂取することを心掛けて。特に酸化反応により起こる「酸化ストレス」を減らす効果も期待できるビタミンA、C、Eは積極的に摂るといいそう。

ニキビトラブルに悩まされているタイプは、「ホルモンの働きに敏感な肌」

特徴:ニキビができやすくて皮脂が多め。バーバラによると、このタイプは「男性ホルモンの一種、アンドロゲンに影響されやすい」そう。アンドロゲンの分泌が活発になると、皮脂分泌量が増加し、毛穴が詰まりやすいのだとか。

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おすすめのスキンケア方法

●角質を溶かしてくれるセラムをチョイス
サリチル酸が含有されたセラムを探してみて。サリチル酸は、消炎や角質を溶かすケアに優れていて、毛穴の詰まりをきれいに除去してくれるそう。

●頻繁に保湿する
乾燥すると余計に皮脂が分泌されてしまうため、保湿は怠らないのがベスト。毛穴を詰まらせない軽めの保湿クリームがおすすめ。

●古い角質を定期的に除去する
老廃角質や皮脂は毛穴を詰まらせる原因になるので、日頃から取り除いてあげることが大切。

おすすめの食事方法

炎症の原因にもなりやすい乳製品や甘い物は控えよう。特に砂糖を摂取すると血糖値が上がる上、アンドロゲンも活性化してしまうので注意を払って。この肌タイプにおすすめなのは、亜鉛。研究によると、亜鉛が持つ抗炎症作用はアンドロゲンを抑制する効果があるそう。

湿疹などがすぐに出てしまうタイプは、「ストレスに敏感な肌」

特徴:湿疹や酒さ(しゅさ)様皮膚炎などの肌トラブルを抱えている。睡眠不足、食生活の乱れ、プレッシャーや気候の変化などに敏感。

おすすめのスキンケア方法

●肌にやさしい洗顔料を使って、水で洗顔
硫酸塩や化学物質を含む洗顔料で洗うと、もともと弱い肌のバリアー機能がさらに損なわれてしまうそう。洗顔料は肌にやさしいものを選んで、水で洗い流して。お湯で洗ってしまうと、熱さで肌が荒れる原因になる。

●「ボタニカルコスメ」で肌をやさしく包み込む
この肌質には、酸性のセラムは刺激が強すぎるそう。よりマッチすると言われている植物性原料を使った製品にトライしてみて。

●カレンデュラ(キンセンカ)クリームで丁寧にケア
ストレスで荒れてしまっている肌には、消炎効果を持つキンセンカクリームがいいそう。細胞組織の再生にアプローチするので、ダメージを受けた肌におすすめ。

おすすめの食事法

肉の赤身や乳製品、それから辛いものはあまり多く摂取しないように心掛けて。この3つは体内で酸を作りやすくするため、熱を生み出し、肌に赤みをもたらしやすくするそう。ストレス肌と相性が合うのは、皮膚炎などを緩和する効果も期待できる、オメガ3脂肪酸を豊富に含む食材。

シワが目立つタイプは「老化肌」

特徴:乾燥気味で皮膚が薄い。シワやたるみ、シミなどの老化のサインも目立つ。この肌タイプは年齢を問わず老化が進むそうで、20代からでも老化サインが見られるそう。

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おすすめのスキンケア方法

●洗顔と角質除去をワンセットで行う 
この肌質はストレスに弱くて古い角質がたまりやすく、くすみ気味。だからこそ角質除去を習慣化して、つやのある若々しい肌を目指して。

●とにかく保湿を忘れない
常に保湿を必要としているので、保湿力が高いヒアルロン酸入りの化粧品がおすすめ。

●レチノール化粧品でシワができない肌を目指して!
肌のターンオーバーやコラーゲンの生成を促し、肌にハリや弾力をもたらしてくれるレチノール=ビタミンA誘導体。より手ごたえを感じるためには、毎晩使用するといいそう(*)。

*製品によって使用頻度は異なります。取扱い説明書に従ってご使用ください。

おすすめの食事方法

砂糖を摂取すると糖化が進むため、肌に必要なコラーゲンやコラーゲンを支える繊維であるエラスチンがダメージを受ける。これも老化の原因の一つ。そんな老化肌に相性がいいのは、アンチエイジングに役立つといわれる人気オイル、イブニングプリムローズオイル(月見草油)。酸化反応により起こるストレスを減少させてくれる効果も。

最後に肌タイプを問わず忘れてはいけないのが、日焼け止め! バーバラも日焼け止めを塗ることを念押ししている。「スキンケアの中で最も重要なのが日焼け止めです。少なくてもSPF30以上のものを利用するように」

*この肌タイプ分類とおすすめのケアはバーバラの見解です。ケアする際は自己責任において行ってください。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Lauren Balsamo Translation: Yukie Kawabata Photo: Getty Images