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腹筋をしているのに腰に違和感がある理由は?

フィットネスレッスン中で次は腹筋。インストラクターがロシアン・ツイストのようにつま先をタッチして、と声をかけながら、腹筋のどの部分に効くのか説明している。鏡で自分のフォームをチェックするとちゃんとできているように見えるけれど、なんでお腹じゃなくて腰ばかりに効いているのが分からない。それになんだかとっても痛い、なんてことはない?

これは、お腹の深層筋と股関節屈筋はつながっているために起きることだと米国NASMの認定パーソナルトレーナーでTone Houseのヘッドコーチ、クリスティ・マラッチーニは説明する。

「これが、深層筋を狙って運動しようとしていても、股関節屈筋を動かさずにトレーニングするのが難しい理由。そしてその逆で、股関節屈筋を動かさずに腹筋を鍛えるのもまた同じ用に難しい」と話す。股関節屈筋の強さはコアの強さを左右するし、コアの強さが股関節屈筋の強さを左右するということ。このふたつが密接に関係している。

腹筋運動をしているのに腰に効いている気がするのなら、腰の動きが悪い可能性がある。過去の怪我や、今やっているワークアウトやライフスタイルまですべてが腰の動きや柔軟性に影響している。そして、腰の動きは太ももの筋肉、大腿四頭筋ともつながっている、とマラッチーニ。大腿四頭筋が硬かったり、下半身のエクササイズで太ももばかり動かしていたりするのは、腹筋運動をやってもお腹に効かず腰ばかりが痛くなる理由かもしれない。大腿四頭筋は腰とつながっているのでお互いに影響しあってしまうからだそう。

では、お腹のエクササイズをしているのに腰にばかり違和感がある場合はどうすれば良いか。まずは、運動しているときに腹筋より前に腰が疲れていないかをチェックしてみて。もしそうなら、深層筋がちゃんと使われていなく、腰を使ってエクササイズしているかもしれない、とマラッチーニは言う。

「そういう場合は、脚をおろす運動や、つま先をタッチするような動きも悪くはないけれど、腹筋を鍛えるには最適な動きではないかもしれない」とマラッチーニ。腰と深層筋がつながっているので、腹筋のエクササイズではどうしても腰を使ってしまう。だから、ある特定の筋肉に働きかけているときでも腰に違和感があるのは仕方のないことだそう。

腰に違和感ではなく痛みがある場合は、痛みを引き起こすような運動は避けて。グループレッスンのときは、インストラクターにそのことを伝えて他の動きに変えられないか聞いてみて。マラッチーニは「ちょっと変わった腹筋エクササイズをたまに行うのは楽しいし良いけれど、基本に戻るのが一番。プランクや立ったケーブルツイストはあまり腰に頼らず、深層筋をまず使うことにフォーカスしているのでおすすめ。バタフライシットアップも腰を使うのを少し減らして、深層筋を使うようにするので良いエクササイズ」マラッチーニは話す。

それからワークアウトには動きを取り入れるようにすると良いそう。腰だけではなく身体全体を動かすようにとマラッチーニは言う。私たちはデスクの前に座っていたり、パソコンの前に座ったりしていて常にお腹を折った状態なので、腰や肩や背中を伸ばすようにして。それだけでもワークアウトがずっと良くなる。

それから、腰に違和感があったり、疲労があるからといって腹筋運動をあきらめないで。腹筋は身体の中心にある筋肉で力強さや安定性のもとになっているもの。

「アスリートでもただ健康な人でも身体を鍛えるベースとなる部分なので腹筋は大切」

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text:Amy Schlinger Translation:Noriko Yanagisawa Photo:Getty Images