生理中のむくみを解消する「8の方法」
知りたかった情報がここに。
多くの女性にとって、むくみは生理中の不快な症状の一つ。言うまでもなく、むくみに加え生理痛を抱えることは、決してラクなことではない。今回はむくみを抑える方法について、オーストラリア版ウィメンズヘルスからご紹介。
むくみを過剰に気にしてしまう人もいるけれど、これは一般的な生理中の症状であり、正常な証拠でもある。最近では、ソーシャルメディアでありのままの体を投稿し、ぽっこりしたおなかを受け入れ始める女性が増えている。
フィットネスブロガー兼インフルエンサーのメーブ・マッデンは、生理中のむくんだおなかの現実に目を向け、このような写真をインスタグラムに投稿している。「ハイ、ホルモン! 遅れてくれてありがとう(右の写真は左の写真の5日後)。ワークアウトをしている今日でさえもすごくむくんでいる。私の手、ソーセージみたい」
生理中にむくみを経験している女性は推定70%だと話すのは、ミシガン州を拠点とする産婦人科医のダイアナ・ビットナー医学博士。生理前になるとむくみが生じる理由とベストな対処法について専門家に話を聞いた。
そもそも、生理中にむくみが起こるのはどうして?
生理前になると、エストロゲンの分泌量が変動し、プロゲステロンは急激に低下する。「エストロゲンの分泌量が増加すると、体は体内に水分を保持しようとします」と説明するのは、南カリフォルニア大学ケック医科大学で生殖内分泌学と不妊に関する特別研究員を務める産婦人科医のマギー・スミス医学博士。
「生理周期の後半で上昇するプロゲステロンは、消化器系の動きを鈍くするので、むくみの症状の緩和には貢献できません」。つまり、むくみのダブルパンチを受けるはめになる。
米総合病院のメイヨー・クリニックによると、むくみの症状は生理開始日の1〜2日前から起こる。なかには、5日前からむくみが現れる女性もいる。しかし基本的には、生理が始まって数日程でむくみは解消する。
生理中のむくみを和らげる方法は?
幸いにも、生理中のむくみを解消するための簡単なステップがある。カリウムが豊富な食材を多く摂ったり、数日ほどカフェインを控えるなど、食べるものを変えることでむくみの症状を抑えることが可能だとか。
さらに、睡眠時間や家で自炊する機会を増やすなど、シンプルな解決策も考慮してみて。これから紹介するオプションから、自分に最も効果のある方法を見つけよう!
1.タンパク質とカリウムが豊富な食材を食べる
まずは、むくみを引き起こさない食材を食べること。「バナナやマスクメロン、トマト、アスパラガスなど、カリウムが豊富に含まれている食材は、体内の水分バランスを良好に保ってくれます」と話すのは、ニューヨークを拠点とする管理栄養士兼フィットネスエキスパーのイザベル・スミス。「チアシードやナッツ、サーモンなどの良質な脂質も同様の効果が得られます」
鶏肉、魚、豆腐のようなタンパク質もおすすめ。「セロリやキュウリ、スイカ、レモン汁、ニンニク、しょうがなど、自然な利尿作用が強い食材は、生理中であれ、足のむくみを軽減してくれます」と話すのは、サンタモニカにあるセントジョン・プロビデンス・ヘルスシステムで女性の健康を専門とする産婦人科医のシェリー・ロス医師。
2.ガスを発生させる食材を食べない
ヘルシーな食材の代表格でもあるブロッコリーや芽キャベツには、ラフィノースと呼ばれる複合糖質が含まれている。食べ物の分解に役立つ酵素が不足すると、ガスや膨満感の原因になる。「豆やキャベツ、カリフラワー、レタスにも気をつけましょう」と、ロス医学博士。
3.ワークアウトをサボらない
生理中にワークアウトをする気になれない人は多いはず。しかし専門家によれば、心拍数を増加させることが、むくみを含め、生理中の症状を緩和する最良の方法だという。
「座って過ごす時間が長いライフスタイルを送る人は、消化器系の働きがさらに鈍くなっている傾向にあります」と、ロス医学博士。運動をして汗をかくことは、便通を良好に保ち、便秘を減少させるのにも効果的。最もおすすめなのは、水泳やヨガなどの軽めの運動。一方で高強度の運動は炎症を促進させ、むくみを増加させてしまうかも。
4.カフェインとアルコールを控える
「生理前になると、乳房痛や気分のムラ、むくみなど、月経前症候群(PMS)の症状が出てくる恐れがあります」と、ビットナー医学博士。「また、コーヒーは消化管と腸を刺激するので、体内の水分を失わせ、体は余計に水分をため込もうとするのです」。むくみが気になるなら、カフェインとコーヒーは控えめに。
5.炭酸飲料や甘い飲み物は飲まない
炭酸飲料を飲むと一時的に気分が改善するかもしれないが、スミス医学博士が言うには、余計に膨満感を与えることになる。砂糖がいっぱい含まれている飲み物も同じ。「人工甘味料を使用している飲み物に気をつけて。むくみの原因になりますから」
代わりに、1日グラス8杯の水を飲むように心がけて。「緑茶やペパーミントティー、フェンネルティーを取り入れると、炎症メディエーターを排除するのに役立ちます」と、ロス医学博士。
6.睡眠時間を増やす
「睡眠は、生理痛やむくみ、体や気分の不調に大きな影響をもたらします」と、ロイ医学博士。睡眠時は、おなかにたまった余分な水分が全身に戻って排出されるための重要な時間でもあるので、8時間の睡眠を心がけて。
7.なるべく家で自炊をする
自分で料理を作るようにすると、むくみは著しく減少するそう。「レストランの食事や加工食品に使われている塩分の多さに気づいている人は少ないようです」と、シュトライヒャー医学博士。「だからレストランの料理はおいしいんです。家で自炊をすれば、塩分を入れすぎないように調節できるので、むくみを防げるだけでなく、健康に大きな違いを生むことができます」
8.食物繊維の摂取量を急に増やさない
体調が優れない生理中のときに、野菜やフルーツを多く摂取するのは逆効果になることも。
さまざまな野菜やフルーツを食べることはもちろん健康に良いことだけど、生理中に急に食物繊維を摂り過ぎてしまうと、体が大量の食物繊維に慣れていないため、むくみを増加させる恐れがあると話すのは、南カリフォルニア大学ケック医科大学で産婦人科学の准教授を務めるサラ・ツーグッド医学博士。
どんなときに、医師の診察を受けるべき?
生理中に起こるむくみは正常だけど、生理とは関係なく、常にむくみに悩まされている場合や、むくみを含め、その他のPMSの症状に深刻に悩まされている場合は、産婦人科医の診察を受けるべき。
米メイヨー・クリニックによると、医師は症状の日記を付けるように提案している。むくみのパターンを把握するのに役立つだけでなく、最適な治療を判断する有用なデータを医師に提供することができるから。
※この記事は当初、アメリカ版ウィメンズヘルスに掲載されました。
※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。
Text: Alexis Jones Translation: Yukie Kawabata
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