自分で自分の体を愛撫する「セルフプレジャー」。ウィメンズヘルスでは、セルフプレジャーは心を健やかにする方法のひとつと考える。そこで今回は、米国認定ホリスティックコーチのAYUMIさんに、セルフプレジャーのメリットとやり方についてお話を伺った。新たな心の扉を開くつもりで、ぜひ読んでみて。

(「」内AYUMIさん)

目次

女性のセルフプレジャーについて

「つい最近まで、セルフプレジャー(マスターベーション)という行為は、男性のイメージが強く、女性にとって身近なことではなかったですよね。しかし、女性にとってもセルフプレジャーはメリットがたくさん。女性のライフスタイルの改善をサポートするホリスティックでは、関係性というのがひとつのキーワードになっているのですが、自分自身との関係性もとても大事。 自分とのポジティブな関係を深める安全な方法かつ肉体に触れること=喜びと直結しているのです。誰かに喜ばせてもらおうという受け身ではなく、自分自身を快適に幸せにできます。セルフプレジャーは、究極の心の解放。とても健康的なセルフケアといえますね」

セルフプレジャーとは?
「self=自分で 」「pleasure=悦びを得る」こと。「マスターベーション」、「ひとりH」とも呼ばれ、自分で自分の体を愛撫することを指す。自分が求めるときに自分のペースで無理なくオーガズムを得られるから、心まで解放されるのが魅力。ストレスの多い現代女性のセルフケアの選択肢として、身近になってきている。

セルフプレジャーの6つのメリット

① 自分自身で幸せになれる

「セルフプレジャーでオーガズムに達すると、あなたは幸せを感じることができます。それはオーガズムの間、たくさんの幸せホルモン(セロトニン、オキシトシン、ドーパミン、エンドルフィンなど)が体内に放出されるから。結果的に、自分自身でハッピーになれます」

リラックスできるから、上質な睡眠やストレスケアにつながる

「オーガズムの後の肉体的な解放感は圧倒的で、体は完全にリラックスし、穏やかになります。夜寝る前にセルフプレジャーを行うことで、よく眠れるようになったという声も。それは、オーガズムに達することで、体内で癒やしの快感ホルモンとして作用する、オキシトシンというホルモンが分泌されるからです」

③ 自信につながる

「自分が気持ちいい場所を知っているということは、結果的には相手とのセックスにもよい影響を与えます。オーガズムの感覚がわかるようになると、相手に伝えられたり、逆にセックスは自分がいかなくてもOK、パートナーと愛を感じ合うことに集中し、リラックスして挑めたりします。ヘルシーかつラブリーな性生活になりますね。パートナーがいなかったとしても、セルフプレジャーをしていると、自分の体を理解しているから、自分に自信を持てます」  

④性的緊張を和らげる

「③に少し似ているのですが、性的緊張を和らげるというのもとても大事。これまでの経験や他者から聞いた話で、セックスや男性に対して、苦手意識を持っている人も少なくありません。自分自身でロマンティックな一面があると知ることができると、性に対してポジティブに向き合えます。もし、コンプレックスのある場所があるなら、そこを積極的に触ってあげてください。自分の体がより愛おしくなっていくはずです。さらに、自分自身で喜ばせることができるので、自立した女性でいられるのもメリット。セックスをしなければ相手が離れてしまうという感覚も手放すことができるので、必死にならなくなります」

⑤外見にも変化が訪れる

「オーガズムに達することで、血流がよくなるため、肌がより若く、より良く見えるようになる効果が期待できます。④であったように、自分に自信を持てるようになることで、顔の印象や姿勢が変わってきますね」

⑥オーガズムの感覚を知ることができる

「セルフプレジャーで、オーガズムの感覚を知ったという女性が多いです。ただし知っておいてほしいのが、セルフプレジャーもセックスも『オーガズム』がゴールではないこと。コンディションに左右されるので、オーガズムに達することができない日もあります。そのためオーガズムに達することを目的にせず、自分自身との時間を楽しんでくださいね」

セルフプレジャーのやり方

・まずは、雨の日や夜に始めてみるのがおすすめ! 雨の日に行う理由は気分が落ち着きやすい傾向にあるため。
・セルフプレジャーは勇気と忍耐が必要。
・グッズを使わない場合は、30分~1時間は確保して。

  1. 環境を整える
    人に見られず、リラックスしてできる場所であるか、部屋を暗くしてみたり、音楽をかけたり、好きなお香やキャンドルを炊いたり裸になってみたり、もしくはお気に入りの服を着てみたり……ムード作りも大切に。違うことを考えすぎないこともポイントなので、携帯はおやすみモードにするのもおすすめ。
  2. 胸や腰など、体を触れてみる
    すぐにクリトリスや挿入することを考えず、胸や腰、腕など体に触れてみて。そのときに、ソフトタッチがよいのか、強く握るのがいいのか。人ぞれぞれ心地よく感じることは違うので、いろいろな触り方を試してみて。
  3. 声を出してみる
    自分自身で、気持ちを高めていくことも大切。声を出して、自分のロマンティックな部分を引き出して。動画を見るのもよいでしょう。
  4. とにかくリラックス
    リラックスできてきたら、太もも付近を触り、クリトリスや挿入に。グッズを使う人はここで使って。足を開く、閉じてみるなど、いろんな体勢をためして、気持ちいい場所を探求しよう。
  5. オーガズムへ
    オーガズムに達する前は、イライラしたりするなど、いろんな感情に変化するという人も。オーガズムに達すると、脳が解放された感覚があり、ドクンドクンと血流促進、その後動けず、ぐったりするかも。
  6. オーガズムに達した後は……
    絶頂期(オーガズム)の後、体は脱力し、心からの幸福感に包まれ、愛を感じる気持ちが強く湧き上がってきます。この感覚は30分ほど続く場合もあるため、オーガズムに達した後は、すぐに起きあがろうとせず、そのまま余韻に浸るように、幸福感を全身で感じる時間に。

<POINT>
「女性がオーガズムに達するかどうかは、精神的な刺激が必要になります。セックスでは相手への愛情の度合いにより、興奮度は変わります。ですのでセルフで行う場合にも、自分へ感じている愛の度合いが重要になります。まずは自分の体に愛を持って触る時間が何よりも必要です。忙しい日を過ごした後で疲れている時は、オーガズムに達しない場合があります。エネルギーがあり、オープンな気持ちのときに行いましょう」

エディターおすすめのセルフプレジャーアイテム

セルフプレジャー

1. SILA ライラック/LELO ¥29,700
これから紹介する2つのアイテムは、セルフプレジャー界で今一番ブームとなっている「吸引型タイプ」。挿入を目的とせず、クリトリスに「直接触れずに」快感を高めてくれるおすすめのラブグッズ。SILA(シーラ) ライラックは、やさしく穏やかな波のようにマッサージする吸引トーイ。ほかの吸引型のアイテムと比べて、吸引口が大きいから、初心者でも気持ちいい部分にセットできる!

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2. LELO SONA(ソナ) ピンク/LELO ¥14,300
SONAは、柔らかな唇で強く吸い付かれたような感覚を味わえる吸引バイブ。吸引部分でクリトリスを根元までしっかり包みこみ、電動歯ブラシにも用いられている「音波振動」の振動で一気に吸引する。

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セルフプレジャー

3. ONDA/LORA DICARLO ¥27,280
こちらは、挿入型。でも、単に挿入だけでなくストロークとバイブレーションを兼ね備えた満足度の高いアイテム。波のようなストロークを自在にコントロールできるのが魅力。優しくなぞられるような感覚から少し激しいストロークまで、お好みや気分に合わせてチョイスして。ストロークのフィット感向上の観点からも、たっぷりとローションを使って楽しんで。

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4. iroha+ KUSHINEZUMI【なでしこ色】/iroha ¥9,900
iroha+のシリーズは、しっとりとした肌ざわりと一見トーイとは思えないかわいい見た目、そして静かかつ強力なバイブレーションが特徴。こちらのKUSHINEZUMIのおすすめの楽しみ方は、背中のギザギザ部分をフル活用すること。あてがうだけでなく、少し動かすと凹凸と柔らかな素材感がリラックスにつながる。

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セルフプレジャー

5.ハート・バイブ コーラルローズ/RianneS ¥5,500

手の平にすっぽりと乗る、ハート型トーイ。この小ささで振動の種類は10パターン。シルクのようななめらかで心地いい肌触りも気持ちいい。部屋に置かれていてもトーイと気がつかれない程の小ささと可愛らしさで、初めてのトーイにおすすめだけれど、旅行にもっていくのにもGOOD!

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6.Dame Alu アロエローション/Dame ¥3,520
ラブグッズを使うときはローションとの併用がおすすめ。とくに挿入型はローションを使うことで、満足度が高まるはず! こちらは、デリケートゾーンを保湿しながら潤滑するウォーターベースローション。オーガニックのアロエベラをベースにしたローションは、グリセリン、パラベン、ホルモン、糖分など腟に余分な成分は一切添加していない。シリコン製のトーイやコンドームとも一緒に使える。

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まとめ

「ただ触っているだけで、自己愛は始まっています。セルフケアのプロセスなので、すぐに結果を求めないことが大切です。セルフプレジャーを練習することは、あなた自身の体を学ぶようなものです。 まずはエロティックになる自分を許して、心を開放してあげましょう。自分の持つエクスタシー(興奮)に自分で接続できることほど、あなた自身に自信とエンパワーメントを促進するものはありません!」

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AYUMI
米国認定ホリスティックコーチ

NYの栄養学校にてホリスティックヘルスコーチの資格を取得、栄養指導者として女性たちの人生向上をサポート。世界100種類以上の食事理論、ライフスタイル、文化に精通する経験から、個人カウンセリング、企業プログラム、商品企画、など多方面で活躍中。プログラム後は「人生が変わった」「食の悩みがなくなった」「パートナーや周囲との関係が良くなった」との声も。センスあふれるSNSにファンも多い。■スクール「MISS FITホリスティックスクール」■Instagram @ayumi_missfit 

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。