ちまたを賑わせるトレンドのヘルシーフードについて、耳に入ることすべてを無視するのは難しい。そこで今回は、いったいどれを買う価値があって、どれを買うべきでないのか、4人の専門家に話を聞いた。オーストラリア版ウィメンズヘルスより詳しく見ていこう。

1.コンブチャ

homemade fermented raw kombucha drinks in bottles gray table background top view
5PH//Getty Images

コンブチャに含まれるプロバイオティクスは消化器系の健康促進、免疫機能の改善、筋肉の炎症の減少につながる。ただ、ラベルはよく読んだ方がいい。「コンブチャはお酢のような味がするので、ブランドによっては口当たりをよくするために糖を加えています」と話すのはボニー・タウブ・ディックス栄養士。糖が加えられるとプロバイオティクスの効果が薄れてしまうそう。「糖が2g以下のブランドを選ぶようにし、量にも注意しましょう。ボトルによっては2食分入っているものもあります」と彼女は言う。

プロバイオティクスの効果を余すところなく得るためには、ヨーグルトなどの発酵食品も食事に取り入れるのがベスト。

2.ボーンブロス

bone broth made from chicken
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ノーブランド品 ニュージーランド産 牧草牛 グラスフェッド・ボーンブロス 300ml

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動物の骨と結合組織をローストしてできるボーンブロスは骨や腱(けん)、靭帯、皮膚などを構成するタンパク質であるコラーゲンの供給源として注目されている。

「ボーンブロスに含まれるコラーゲンが、コラーゲンの生成を促進し、関節に直接影響するという考えは希望的観測にすぎません」と話すのはサウス・ダゴタ大学のウィリアム・H・パーシー医学博士。「人間の消化器機能はボーンブロスに含まれるコラーゲンをアミノ酸に分解し、それらは必要なところに使われます」

関節の痛みについては、変形性関節症のような消耗性の疾患を持つ人を対象に、純粋で高濃度のコラーゲンサプリメントを使って行った数少ない研究はあるが、長距離を走った後に痛みを感じるような一般的なランナーは対象外だった。また、コラーゲンは規制された食品ではないので、栄養成分にばらつきがあり、実際にどのくらいの量を摂取しているかは判断できない。 ボーンブロスは万能薬ではないが、タンパク質や電解質が豊富で疲労回復には役立つ。

3.低カロリーアイスクリーム

ice cream
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実際に低カロリー・高タンパク質のアイスクリームはあるけれど、危険なのは、これらのアイスクリームが体によいというマインドセットのおかげで食べ過ぎてしまうことだと、サンバル氏は話す。

ダイエット用の冷凍デザートには、ステビアやラカンカのようなノーカロリーまたは低カロリーの甘味料がよく使われている。『Canadian Medical Association Journal』に掲載された研究によると、これらの甘味料でカロリーは抑えられるものの、長期的な減量には有効ではないそう。すべてのデザート同様、低カロリーアイスクリームや冷凍デザートはほどほどに。

4.発芽させた穀物

hemp seed in wooden spoons and oil on rustic wooden table
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ファンケル(FANCL) ファンケル (FANCL) 発芽米 ( 1kg×4袋 )

ファンケル (FANCL) 発芽米 ( 1kg×4袋 )

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最近の加工食品のトレンドは、グラノーラやトルティーヤ、小麦粉、パンなどの一般的な食品を、発芽した穀物で作ること。こうすることで、食品の持つ抗酸化物質やタンパク質、葉酸、ビタミンCのレベルを向上させられると、管理栄養士のモリー・キンバル氏は話す。

発芽した穀物が運動能力を向上させるかどうかはまだ研究段階だが、研究では発芽させた小麦で作られたパンはエネルギーレベルを安定させ、胃にも優しいことが判明している。

5.栄養水

redheaded woman enjoying sunlight
Westend61//Getty Images

サボテン、スイカ、カエデの水などがインスタグラムでもトレンドになっている。たしかにこれらのドリンクにはカルシウムやビタミンCなどの栄養素が含まれているが、その量は非常に少なく、バランスのよい食事をしている人であれば十分摂取できているとキンバル氏は言う。

キンバル氏いわく、“水”という言葉に惑わされてカロリーがないと思わないようにとのこと。これらの水にもカロリーがあることを忘れてしまいがちで、プレーンな水の代わりに1日に何本も飲むとカロリーが増えてしまう可能性も。

6.ココナッツオイル

organic healthy coconut butter and fresh coconut pieces on wooden board
FabrikaCr//Getty Images

ブラウンシュガーファースト 有機JASエクストラバージンココナッツオイル

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オイルに含まれる中鎖脂肪酸(MCT)は、体脂肪として蓄積されるよりも燃焼されやすいという研究結果もある。

ココナッツオイルは満足感を高め、食べる量が少なくてすむと主張するダイエッターもいる。けれども、医学雑誌『European Journal of Clinical Nutrition』に掲載された2017年の研究では、ココナッツオイルはオリーブオイルよりも空腹感の抑止力が弱く、脂肪燃焼の代謝には影響しないと判明した。

「他でカロリーをカットせずに、高カロリーのココナッツオイルを食生活にプラスするだけでは、体重増加につながります」とサンバル氏。その代わり走る距離を増やし、適度な量のココナッツオイルを含む食事にフォーカスしよう。

7.牧草飼育の肉と乳製品

red angus cow in meadow
Teresa Kopec//Getty Images

ウエストゴールド ニュージランド産 グラスフェットバター無塩1kg 冷凍 【2個セット】

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研究によると牧草牛は飽和脂肪酸や炎症を誘起しやすいオメガ6系脂肪酸の量が少なく、ビタミンEやβ-カロテン、心臓によいとされるオメガ3系脂肪酸の量が多いことがわかっている。ビタミンEやオメガ3系脂肪酸はクルミやサーモンにも多く含まれるが、肉や乳製品に関しては、牧草で育てられたものがいいとタウブ・ディックス氏は説明している。

※この記事は、当初『Runner’s World』に掲載されました。

※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Matthew Kadey Translation: Asami Akiyama

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