腕はユニークな体の部位。立っているときも、歩いているときも、座っているときも勝手に働く脚とは異なり、腕は意識しないと働かない。腕の筋肉に負荷がかかるのは、押したり、引いたり、持ち上げたりするときだけ。洗濯カゴを持ち上げたり、買い物袋を運んだり、固いふたを開けたりする以外の動作は、ジムでするしかないのが現実。

だからこそ、腕に筋肉を付けたいときは、週に何回鍛えるか、ということより「タイム・アンダー・テンション」が非常に重要。今回はこの内容をアメリカ版ウィメンズヘルスからご紹介。

タイム・アンダー・テンション(TUT)は筋肉に負荷がかかる時間の長さのこと。負荷のかかる時間が長ければ長いほど、腕は早く大きくなるし強くなる。

だからといって、ワークアウトの量を増やす必要はない。むしろ、いま現在のワークアウトに全神経を集中させて。「バイセップカールを大急ぎで数セットやるよりも、負荷のかかるフェーズに時間をかけながら、1回1回ゆっくりとやる方が効果的です」と話すのは、著書に『Lift to Get Lean』を持つ認定ストレングス&コンディショニングスペシャリストのホリー・パーキンズ。バイセップカールなら、腕を上にカールさせるフェーズに時間をかけて。ローイングなら、ウエイトを引くフェーズ。プッシュアップなら、体を押し上げてプランクに戻るフェーズ。

TUTを長くすると、筋線維に大きな負荷が長時間かかるため、筋線維が破壊される。そして、リカバリーで筋繊維が回復すると、筋肉が大きくなるという仕組み。TUTは、どのくらい増やせばいい? 「10~12回のリフティングでも、4~5回のプッシュアップでも、1セットに60秒ほどかかるのが理想的です」とパーキンズ。

セットの中でTUTをしっかり増やせば、20~25分のワークアウトを週に1回するだけで腕に変化が現れる。そう、1週間の0.2%を腕のトレーニングに充てるだけで目に見える成果が出る。

また、その時間の大半を三頭筋に充てれば、2~4週間で腕が大きく変わるかも。「二の腕には脂肪が付きやすいので、三頭筋を鍛えても意味がないと思う女性は多いですね。でも、二の腕に脂肪が付くのは、そこに筋肉がないからです。三頭筋が使われるのは何かを押すときだけ。日常生活ではあまりない動作です」とパーキンズ。「長時間の負荷を毎週かければ、三頭筋は記録的な速さで育ちます」

ミシェル・オバマに負けないくらいカッコいい腕を作りたいなら、あなたも今日からTUTを意識して。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Marissa Gainsburg Translation: Ai Igamoto

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