ダイエットや健康的な体づくりのために欠かせないストレッチは、いつ行うのが正解? 実は取り入れるタイミングによって、得られる効果が異なるとか。効果を最大限に引き出すために、朝と夜、それぞれおすすめのストレッチ法をボディコーディネーターの山崎麻央さんがレクチャー。
朝起きてすぐがおすすめ! 体温上昇を助ける軽度なストレッチ
寝ている間に関節は凝り固まっているので、朝起きたら軽くストレッチをして全身の血の巡りがよくすると1日を軽やかに過ごせる。起きた瞬間は体温が低く、体は固まっているのでじわじわ、ゆっくり行うのがポイント。体温の上昇を助け、自律神経や内臓の働きもサポートしてくれる「肩甲骨はがし」と「下半身ストレッチ」は、ヨガマットを敷かなくてもベッドの上で行えるので試してみて。
① 肩甲骨はがし
起きて間もないときは血流が頭まで上がらず、頭がボーッとしてしまいがち。肩甲骨を含む上半身の血流をゆっくり促すストレッチで、頭も体もお目覚めモードに。
1. 両手を肩の横に広げて、床にうつ伏せに寝る。
2. 肩と首は力を抜いて頭を床にだらんとつけたまま、片方の手で上体を持ち上げて体を天井の方に向けていく。
3. 息を吸って準備し、吐きながら天井に向けて上げた手をゆっくりとさらに後ろに引いていく。胸を開くイメージで、手の甲と甲を近づけていくように行う。
■POINT
手の高さが肩より下がらない方が、胸の開きを感じられる。
肩と首に力が入らないように、上半身を脱力して行うこと。無理に広げず、脱力しながら徐々に胸を開くよう意識して。
② 下半身ストレッチ
寝ている間、腰回りは特に固まりがち。正しい姿勢で立つ、歩くためには骨盤を支えるお尻や太ももの可動域を広げることが大切!
1. 床に両足を交差させてヒザとヒザを重ねるように座る。(このとき痛くて深く重ねることができない場合は浅めでOK)
2. 両手を少し前について、息を吸って準備する。
3. 息を吐きながら上半身の力を抜いて、徐々に前屈する。お尻と太ももの横、腰の伸びを感じながら少しずつ両手を前にずらし、つける人はヒジをついてさらに前屈を深めていく。
■POINT
最初に足を組んだときにお尻が浮くので、お尻のお肉をかき分けて坐骨(お尻のグリグリした骨)がしっかりと床に突き刺さるようにして座り直す。
夜寝る前にやってみて。安眠に導くゆったりストレッチ
就寝前は副交感神経を高めるためにも、強度が高い運動や激しいストレッチは控えよう。デスクワークの人は特に座りっぱなしの時間が多いので、むくみを解消するように股関節を含むお尻・太ももをほぐして血行を促進すると、老廃物が流れて安眠できる。深い呼吸とともに、じっくり伸ばしていくのが夜ストレッチのコツ。
① 股関節まわし
1. 仰向けに寝て、片足をヒザ裏90度に曲げて骨盤の上にあげる。
2. 外側に脚を倒して股関節を開き、足を床につけて伸ばす。
3. 脚の力を抜いて、床に引きずるように動かして元の位置に戻す。片脚10回繰り返して反対側も同様に行う
■POINT
足に力を入れずに股関節に脚の重みをかけて行うこと。
② ハムストリングストレッチ
1. 手でヒザ裏より少し上を掴む。ヒザを軽く曲げて、かかとを突き出し、爪先は自分の方に向ける。
2. 息を吸って準備し、吐きながら上げた足を自分の方に引き寄せて、太ももの裏を伸ばす。左右5回ずつ行う。
■POINT
足を引き寄せる時に両肩の肩甲骨が床から離れないようにする。
加圧、FTP ピラティスインストラクター。 臨床分子栄養医学研究会認定カウンセラー 。慶応大学卒業後、外資系IT企業に10年間勤務。出産を機に退職し、加圧トレーニングやピラティス、インディバ、食カウンセリング他、多角的に体のケアを行うプライベートスタジオをオープン。自ら指導を行うほか、雑誌や書籍の監修、化粧品・健康食品等の開発にも携わっている。著書『10秒やせストレッチ』(三笠書房)は好評発売中。Instagram:@maosol ソラーチェ代官山: www.solace-daikanyama.com