顔の印象を大きく左右するパーツである眉毛。でも自分の顔に合う眉毛って意外と見つかっていない人が多いのでは? 今回は年間3,000人以上の施術を行う大人気アイブロウリストのYUKIさんに指南いただきながら、眉毛のお手入れの方法からメイクまでご紹介(「」内YUKIさん)。
眉毛の形はその人の「眉骨」によって変わる
「眉毛の形は、眉骨によって左右されます。人それぞれ眉骨の形は異なっており、アーチ状になっていたり、平行だったり。この眉骨に沿って整えていくことが自分に似合う眉毛を見つける近道です。目の大きさで考えると、眉毛の濃さや太さで調整しましょう。同じ眉毛でも一重の方だと二重の方より、濃く太く見えます。好みではありますが、一重の方は眉毛を少し薄め、細めにすると眉毛の主張が少なくなるでしょう」
正しい自己処理の仕方
「基本的には使うのは、電動シェーバーと毛抜き。カミソリは肌を傷つける可能性があるのであまりおすすめしません」
① 理想の眉毛を決める
「意外と、どんな眉毛にしたいか決める前に処理を始めてしまう人が多いんです。まずは理想的な眉毛を探して、現在の自分の眉毛をしっかり比べ、どこの毛が足りないのか、または多いのかを分析しましょう」
②理想のデザインにペンシルで眉毛を枠取る
「参考にするデザインが決まったら、参考にするデザインの形に合わせて自眉毛にペンシルでアウトラインを取っていきます」
③ 余分な毛を剃る
「❷で描いたラインの外に生えている不要な毛を剃っていきます。ラインのギリギリに生えている毛はシェーバーを使って、眉間などラインから遠いところの毛は毛抜きを使って処理していきましょう」
④ハサミで長さを調整
「スクリューブラシで眉毛を色々な方向にとかして、眉毛のラインから飛び出したところ1~2ミリをカット。この時、切りすぎないように注意。毛は根元が一番太くて毛先にかけてだんだん細くなっているので、短くすればするほど毛の断面が太く出てしまい、眉毛が濃く見えてしまいます」
⑤処理したらすぐ保湿
「余分な眉毛を整えた後はすぐに保湿。自己処理後に乾燥してしまうと、埋まり毛や肌トラブルの原因になってしまいます。メイクをしている最中にササっと処理してませんか? 乾燥してしまうのでやめましょう。おすすめなのは、お風呂に入る前に処理すること。お風呂でメイクを落としたらそのままのスキンケアするルーティンが染みついていると思うので忘れずにケアできると思いますよ」
正しい眉メイクの仕方
「使うものは、『ペンシル』『パウダー』『眉マスカラ』の3種類。『ペンシル』と『パウダー』は眉毛を書き足すもの、『眉マスカラ』は毛の流れを整えて立体感を出す役割があります」
眉毛が濃い人
① 眉毛の少ないところにだけ、ペンシルで書き足す
「毛が足りないところにだけペンシルで書き足してください。全体的にラインを縁取ってしまうと、眉の印象が強くなりすぎてしまうので部分的でOK」
② 眉尻にパウダーを乗せる
「眉尻にはパウダーがおすすめ。3色パレットのものだと、一番薄いもので十分です。眉尻の形に沿って色をのせて」
③ 眉頭を眉マスカラで整える
「眉頭は眉マスカラだけでOK。濃い眉さんの場合は、眉マスカラでも色が抑えられない場合があります。その時おすすめなのが肌に塗るコンシーラーをスクリューブラシにつけて眉毛に塗ってあげること。自眉毛の黒が抑えられて、その上に眉マスカラを塗ると自然な発色になります。特に濃い眉さんは、眉を薄くするためにゴールドの眉マスカラを使う方が多いですが、そうするとグレーっぽい色味になってしまう。あえてピンクやオレンジ系の色を乗せると、色が明るく馴染むのでいいですね。眉毛の主張が抑えられますよ」
眉毛が薄い人
① 眉山から眉尻にかけてペンシルでラインを引く
「眉山と眉尻に点と点を取ってペンシルでラインを繋げましょう。眉頭まではラインを引かなくてもOK。眉尻が締まっていると顔まわりが締まってみえるのでしっかり目に描くのがおすすめです」
② パウダーは全体に
「眉頭は、パウダーは乗せたところが一番濃く出てしまうので、中間から眉頭に向かってパウダーを乗せてあげてください」
③ 眉マスカラは眉頭だけしっかり塗って、眉尻は軽くだけでOK
「眉マスカラを眉全体に均一に塗ってしまうと、せっかくペンシルで濃く書いたところが薄くなってしまいます。眉マスカラは目頭だけしっかり塗って、眉山~眉尻はササっと軽く塗るだけにしましょう」
今どき眉は、アイシャドウとトーンを合わせたもの
「最近のオーダーでは、これぞ! という流行りはなく『自分にあった眉毛にしてください』というパーソナライズの要望が多いですね。平行眉だとしても人によって合うものを提供しています。強いて言えば、ちょっと丸みがある女性らしいものが流行っている印象です。あとは髪色に合わせるよりも、アイシャドウとの色味と合わせてあげるほうが今っぽい。顔全体で見たときに、暗いトーンの髪色でも眉毛の色とアイメイクの色味を揃えてあげることで、顔全体の印象が変じゃなくなるんです」
サロンに行く理想は月に1回、でも自分のペースに合わせてみて
「サロンと自己処理の違いは、やはりサロンのほうがプロが施術するので理想のデザインを作りやすいですね。サロンに通う頻度としては、プロからすると月に一度のペースでお越しいただいたほうが、毛の生えてくる周期が遅くなるので理想の眉毛に近づきます。でも、お金も時間もかかると思うので、たまに整える程度で利用するのもおすすめ。数か月に一度、自己処理をしていて整え方が分からなくなったときに、正解を思い出しにサロンに行く使い方をしてもいいですね。
お客さんから見て「ここはいらない!」と思っていても、実は残してほしい毛の部分があったりします。本気で眉毛を変えたいと思っている方は、3~4週間に一回の頻度で行うと効果を実感しやすいと思います。3~4週間というのは自己処理を我慢できる限界の期間。3~4回くらいで生えてほしくないところには生えづらくなり、理想の綺麗な形になっていきますよ」
いかがでしたか? 今眉毛に悩んでいる方も、自分に似合う眉毛を見つければ自然と表情も明るくなるはず。まずは、どんな自分になりたいか探してみて、一度でサロンで正解を教えてもらうのもいいですね。
今回お話を伺った人……
YUKIさん
美容師、まつげエクステ専門サロンでの経験を経て、アイブロウサロン「リグナル(Lignal.)」で年間3000人以上の施術を行う。2023年2月にオリジナルブランド「パミュレット(pamulet)」を立ち上げ、初心者でも書きやすいようにこだわって作られたアイブロウペンシルを販売、今後もブランドの製品展開が予定されている。
生活雑貨やコスメなどの記事編集の経験を積み、2023年5月から「ウィメンズヘルス」に参加。コスメやアロマテラピーの資格を持ち、正しい知識を伝えることを目標に日々勉強中。フードやサスティナブルな分野に興味があり、週2日のノーミートデーを実践するなど日常生活でのアウトプットを心掛けている。学生時代はラクロスとソフトテニスに没頭、今は漫画に影響されバスケにハマり中。休日はキャンプやフェス、山登りなどアウトドア派。